2022/10/13/
やりがい
日本語教師の仕事・魅力
日本語教師の仕事内容 日本語教師の仕事内容は 日本語を知らない外国人に日本語をイチから教えることです。 近年、着実に増えている外国人の数。当たり前な話ですが・・・・日本に来る外国人は元々は日本語ではなく中国語・英語・ベトナム語・フランス語などを母国語として流暢に話します。その母国語レベルまでは到達しないまでも、近いレベルまで日本語のトレーニングを続けるのが日本語教師です。 日本語教師として仕事をする条件 「資格があると有利」 日本語教師になるために資格は必ずしも必要ないですが無資格では採用されにくい現状があります。 多くの場合、下記のいずれかの条件が求められます。 ・日本語教育能力検定試験に合格している ・文化庁届出・受理の420時間以上、日本語教師養成講座を受けて修了している ・大学や大学院にて、日本語教育課程を専攻・修了している ・420時間講座相当の通信講座、WEB講座による講座を修了している方 「日本語教師に資格は必要?」などのサイトにも詳しくまとめられています。参考にしてください。 日本語教師の仕事の流れ 「授業の準備」 日本語教師の仕事の流れは、担当する授業が決まったら、その授業を受ける生徒の属性や状況について把握→年齢や国籍、日本語のレベル、現在の生活環境などについて、できる限り理解することで、一人ひとりに合った指導がしやすくなります。 「教案作成」 そして、具体的に教案(授業の内容)を考えていきます。カリキュラムを組み立て、授業のたびに日本語の理解が深まり、スキルアップできるようなものにします。 「実際の授業」 日本語授業では、事前に考えた教案に基づいて指導を進めていきます。日本語教師によって様々ですが、理解度をアップさせるため、テストを実施したり、宿題や課題を出したりすることもあります。 「授業後フォロー」 授業が終わると、日本語教師はテストの採点や宿題のチェックなどをし、生徒が正しく授業を理解できているかを改めて確認したり、個別で生徒からの学習・進路相談や生活上の悩みなどにのったりすることもあります。 このように、日本語教師は、授業そのものの時間以外にやるべきこともたくさんあります。 日本語教師の仕事内容については、「日本語教師の仕事とは」にも詳しくまとめられています。 日本語教師と関連した仕事 留学生に向けた分野や商習慣、簿記や会計、英語圏ではない学生に英語など 他の語学を教える教師も関連しています。日本語教師が兼務している場合もあります。 近い分野としては国語教師だと思う方も多いと思いますが、大きく違います。 日本語教師と国語教師の違い 日本語教師と似たような職業として捉えられることがあるのが、国語教師です。 どちらも「日本語を扱う」という点では共通していますが、両者には大きな違いがあります。そのひとつは、日本語教師が外国人のような日本語を母国語としない人に対して日本語を教えるのに対し、国語教師は基本的には日本人に対して、国語の能力を高めるための指導を行っていくことです。 日本語教師と国語教師の違いは「日本語教師の仕事内容」も参考にしてください。 日本語教師は、おもに民間の日本語学校・スクールで「日本語を勉強したい」と考える生徒にトレーニングをすることがメインの仕事です。 日本は魅力がある国なのか 日本語教師の仕事背景には外国人がいることが条件です。 そもそも日本にくる外国人は日本に目的や魅力があるから来日します。 魅力がない国にはこないでしょう。日本に魅力を感じる観点も、日本にくる目的や年齢もさまざま。例えば、日本の文化(アニメや伝統工芸)に魅力があると感じる、日本が住みやすい環境だと思っている、日本で仕事をして、高い年収を得られると思い、そこに魅力を感じる人など。挙げればきりがないかもしれません。いずれにしても、日本に魅力があると感じていることには間違いありません。英語圏でもなく、中国語など世界シェアが高い言語を使う国ではないにもかかわらず魅力があると思ってきてくれている方が多い以上、日本は魅力がある国だと言えます。 「日本語教師とは?」でも触れられている通り、在留外国人は年々増加傾向にあります。新型コロナ禍の影響で留学生の入学がストップしたこともありますが、長い目で見れば日本語を学ぶ外国人は増えていると言って良いでしょう。日本語教師は、彼らと日本のコミュニティや文化をつなぐやりがいのある職であるというだけでなく、将来的な需要の高い職でもあるということができるでしょう。 『日本語教師の魅力』 ・成長の瞬間に立ち会える 「わからない」が「わかる」、「できない」が「できる」に変わる瞬間に立ち会えるのが、日本語教師の仕事の最大の醍醐味です。 ・経験が生かせる 日本語を勉強しようという人は、十人十色です。年齢も経歴も趣味も到達目標も、「いろいろ」ですから、日本語教師は学習者のタイプに合わせて、あなたが今まで経験してきたことを総動員して、授業を組み立てていくのです。 ・視野・世界が広がる 日本語教師には、いろんな知識や情報が必要です。政治、経済、社会、歴史、芸能、芸術、科学技術、世の中のすべてが教材になりうる仕事です。魅力的ながある授業を作っていこうとするには教師自身の成長が欠かせません。ですから、日本語教師をしていると必然的に自分自身の世界が広がっていくのです。詳しくは「日本語教師の魅力とは」も参照してください。 また、日本語教師として自ら身につけようとする知識だけでなく、授業や生徒との関わりを通じて得るものも大きいでしょう。日本にやってきた海外からの学生の日本についての素朴な疑問や意見が、あなたの思っても見なかった日本の姿を見せてくれることもあるかもしれません。「日本語教師ってどんな仕事? 第8回 日本語教師の魅力って? 〜その1〜」でも触れられている通り、人と人との関わりの中で、一方通行では無いやりとりが発生するのも日本語教師という仕事の魅力の一つです。 ・具体的な事例・日本語教師のコメント 「日本語教師のやりがいを聞いてみよう」や、「日本語教育の楽しさを多くの人に伝えたい」など、現役日本語教師の声を集めたサイトもあります。 日本語教師が実際の仕事で感じた事やエピソード、魅力があると思う点、失敗例 など参考になります。モチベーションのなどの基本的なところだけでなく、実際に日本語教師として働く中で身につけた様々な知見についても触れることができます。 高嶋 幸太(Takashima Kota)|note など、日本語教育に携わる方の個人ブログを読んでみるのも、赤裸々な意見や率直な考え方に触れる良い機会になるでしょう。 『日本語教師の仕事への適性』 日本語教師はどんな人が向いているのか 「人に教えることが好きな人」 人に教えることに魅力を感じるヒトや、生徒の成長を見ることが好きなヒトは、日本語教師に向いています。基本的に生徒は中国語やベトナム語など外国語を母国語とする外国人なので、丁寧に説明したつもりでも、必ず理解してもらえるとは限りません。そのため、根気よく教えられることも大切です。 「コミュニケーションを積極的にとれる人」 日本語教師は多くの生徒に目を配り、指導していく必要があります。年齢や国籍問わず、積極的にコミュニケーションしながらトレーニングしていくことが必要です。 「日本の歴史や文化、習慣を伝えられる人」 日本の歴史や文化、習慣について教えるのも大事な役目です。日本の文化や歴史に対する関心が高い人や、豊富な知識を持っている人は、日本語教師としての仕事にも楽しみながら取り組んでいけます。 例えば、海外からの留学生は、日本に多かれ少なかれ興味をもって留学先に日本を選んでいることでしょう。日本語を教えてくれる先生は、同時に最も身近な日本で暮らす先輩であり、日本について聞きたいこともあると思います。そんな時に質問に答えて上げられれば、生徒との距離も縮まるでしょう。「日本語教師の仕事内容や働き方を徹底解説! - SenSee Media」でも、異文化・日本文化に興味があることを、日本語教師の適性の一つとして紹介しています。 「異文化や異なる価値観を受け入れられる人」 日本語学校では英語・中国語・ベトナム語・フランス語やロシア語など、さまざまな言葉を話す生徒たちがいます。異なる価値観も受け入れられる包容力が欠かせません。世界の歴史や文化、経済に関心を向けることや年齢・世代に関わらず関心をもつことが大切です。日本語教師には積極的に学ぼうとする姿勢も必要になるでしょう。 「日本語教師になるには?仕事内容や働く魅力・目指す方法まで詳しく解説」も合わせてご確認ください。 もちろん、このような適性だけでなく、日本語教師として働くには資格取得などの要件を満たす必要があります。 ①日本語教師養成講座の修了 ②日本語教育能力検定試験の合格 ③大学での日本語教育の履修 のいずれかを目指すことになるでしょう。日本語教師としての素養を身につけつつ、これらの要件を満たすことも考えなければなりません。詳しくは 「日本語教師ナビ」こちらも合わせてご覧ください。日本語教師養成講座の紹介もあります。独学が不安な方はこうした講座に頼るのも良いでしょう。日本語教師養成講座は「東洋言語学院」をはじめとする様々な機関が提供しています。ご自分で調べてみてください。 『日本語教師の仕事 気になる給与・報酬』 ・勤務地・雇用形態により違う 「日本語学校常勤講師」 日本の日本語教師で学校に常勤として働く場合 年収は300~400万程だと言われています。 「非常勤講師」 授業1コマで1500円~2000円程が一般的のようです。 「常勤・非常勤で収入に差」 国内の日本語学校においては、大半が非常勤講師として働いており、自分が担当する授業のコマ数によって収入が変わってきます。授業1コマで1500~2000円程度が相場のようですが、1週間のうちに勤務する日程・時間などは人によって異なるので、収入もばらつきがあります。また、学校によって夏休みなど授業がない期間もあるので注意が必要です。なかには「非常勤講師だけでは生活が大変」と、いくつかの日本語学校の非常勤講師をかけもちしたり、非常勤講師以外にも個人レッスンを行ったりして、収入を得ている人もいます。授業の準備やテストの採点など授業時間以外に働くことも多くあり、学校によってはその時間について一定の手当を支給するところもあるようです。また、経験年数や実績によって給料設定が上がる学校もあります。非常勤講師としてスタートしても、担当授業の数を増やしていったり、キャリアを積んでいったりすることで、常勤講師を目指せるでしょう。 常勤講師の場合、年収はだいたい300~400万円という人が多いようです。 ・その他 大学勤務や海外勤務 日本の大学に勤務する場合、その学校の規定に沿って給与が支払われます。 日本語教師の中では比較的給与水準が高い傾向にあります。 ただ、大学で働くためには修士や博士の学位や日本語教師としての経験などが求められるほか、採用枠も少ないため、就職は狭き門となります。 海外では国や施設によって差がありますが、求人情報サイトなどの情報では、多くの場合が「その国での生活には困らない給与」とされています。 大学などの場合は、寮などの住居の提供、電気・ガス・水道代の支給、年に1回帰国にかかる交通費の支給といった待遇面が充実しているケースが多いようです。また、夏休みや冬休みも給料が支給される学校もあります。 給与面での待遇については「日本語教師の気になる?年収・給料・収入【スタディサプリ 進路】」なども参考にしてください。 また、少し特殊な例ではありますが、「日本語教師の先生」、つまり日本語教師を養成するための先生になる、という選択肢もあります。こちらは日本語教師としての経験を積んでからのキャリアプランになりますが、そういう道もあると覚えておくのもよいでしょう。 当サイト(ラングジョブ)でも、こうした少々特殊な求人も取り扱っています。現在海外勤務の求人はあまり扱っていませんが、大学、短大などの講師を目指す方はこちらを合わせてご覧ください。 ここまで見てきたとおり、ひとくちに日本語教師といってもその職業選択は様々です。日本語教師を始めたばかりの方から経験を積まれた方、英語力などその他のスキルをお持ちの方まで、働き方は無限に広がっています。日本語教師の魅力もまた、その分広大に拓けているといえるでしょう。