2024/07/29/
資格
日本語教師の国家資格を独学で取得する方法とは?勉強のコツを紹介
日本語教師の国家資格である「登録日本語教員」って…独学で取得できるの? このような疑問にお答えします。 この記事では、日本語教師の国家資格『登録日本語教員』を独学で取得する方法について解説していきます。後半部分では「効率よく勉強するためのコツ」や「独学のメリット・デメリット」をご紹介していますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。なお、日本語教師の資格が“国家資格化された背景”について知りたい方は「日本語教師の国家資格「登録日本語教員」とは?取得方法や注意点を紹介!」をご覧ください。 【目次】 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|そもそも登録日本語教員とは? 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|登録日本語教員の取得方法 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学で取得できるの? 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|日本語教員試験の難易度は? 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|効率よく勉強するためのコツを紹介 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のメリットとは? 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のデメリットとは? 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|日本語教師への転職を考えている方へ 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|そもそも登録日本語教員とは? 登録日本語教員とは、日本語教育機関で日本語を教えるための資質・能力を確認し、証明するための国家資格です。簡単に言えば、日本語教師の国家資格になります。登録日本語教員は、文部科学省から認定を受けた「認定日本語教育機関」で働く際に必要な資格。そのため、認定日本語教育機関での勤務を検討している方は、登録日本語教員の取得をご検討ください。なお、登録日本語教員に関する法律「日本語教育機関認定法」は、2024年4月から施行されています。したがって登録日本語教員は、2024年4月から国家資格として認められています。詳しくは「文部科学省の公式サイト」をご覧ください。 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|登録日本語教員の取得方法 登録日本語教員を取得するためには、「日本語教員試験に合格する」「実践研修を修了する」「文部科学省に登録を申請する」という3つの要件をクリアしなければなりません。順番に解説していきます。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|登録日本語教員の取得要件1】日本語教員試験に合格する 日本語教員試験は、2024年(令和6年)4月1日から導入される日本語教師の国家資格「登録日本語教員」の取得に必要な試験です。登録日本語教員を取得するためには、まず「日本語教員試験」に合格する必要があります。日本語教員試験には「基礎試験」と「応用試験」の2種類があり、どちらの試験にも合格する必要があります。ただし、登録日本語教員養成機関の実施する日本語教員養成課程を修了した方は、日本語教員試験の基礎試験が免除されます。したがって「応用試験」のみ受験となります。「日本語教師の国家資格は独学で取得できるのか?未経験の場合の取得方法は?」でも同様のことを伝えています。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|登録日本語教員の取得要件2】実践研修を修了する 登録日本語教員を取得するためには、認定日本語教育機関において実践研修を修了する必要があります。実践研修とは、実際に外国人に日本語を教える教育実習のことです。実践研修は、以下のいずれかに該当する者が受講することができます。 ①日本語教員試験の基礎試験に合格した者 ②登録日本語教員養成機関の養成課程を修了した又は修了見込みの者 なお、一定の要件を満たす場合には「実践研修」が免除されます。例えば「現職者のうち民間試験に合格した者(昭和62年4月1日~平成15年3月31日の間に実施された日本語教育能力検定試験に合格)」は実践研修が免除されます。詳しくは「日本語教師の仕事は今、大変革期!国家資格化でココが変わる」をご覧ください。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|登録日本語教員の取得要件3】文部科学省に登録を申請する 最後に、文部科学省で「登録日本語教員」の登録をすれば終了です。なお、登録日本語教員の登録申請は、令和6年度から随時整備されるウェブサイト「日本語教育機関認定法ポータル」を通じて行う予定です。詳しくは「文化庁のホームページ」をご覧ください。 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学で取得できるの? 日本語教師の国家資格である「登録日本語教員」は、独学でも取得できます。ただし、独学で日本語教員試験に合格した後、別途、登録実践研修機関で実践研修(実習)を行うことが必須となりますので、ご注意くださいね。日本語教員試験は事前に学習計画を立て、教科書やオンラインの学習リソースを活用することで、しっかりと試験に備えることができます。また、現在、文部科学省の公式サイトで「令和6年度日本語教員試験の出題内容及びサンプル問題」が公開されています。試験対策を万全にするためには、最新の出題内容とサンプル問題をチェックすることが重要です。したがって、令和6年度の日本語教員試験を受験する方は、出題内容とサンプル問題を必ずチェックしてください。公式サイトに掲載されている出題内容やサンプル問題を利用して、試験の形式や傾向を把握し、自分の弱点を補強しましょう。日本語教員試験の出題内容とサンプル問題については「文部科学省の公式サイト」をご覧ください。 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|日本語教員試験の難易度は? 日本語教員試験の難易度は、まだ公開されていません。そのため、具体的な難易度について詳細に説明することはできませんが、「令和6年度日本語教員試験の実施要項」をもとに、ある程度の目安をお伝えすることは可能です。以下、文部科学省の公式サイトに掲載されている「令和6年度日本語教員試験実施要項」の内容です。 【試験の構成】 試験時間 出題数 出題形式 配点 基礎試験 120分 100問 選択式 1問1点 (計100点) 応用試験 聴解:50分 聴解:50問 選択式 1問1点 (休憩) 読解:60問 (計110点) 読解:100分 【出題範囲】 「登録日本語教員 実践研修・養成課程コアカリキュラム」(令和6年3月18日 中央教育審議会生涯学習分科会日本語教育部会決定)の養成課程コアカリキュラムに おける必須の教育内容から出題。 【試験実施期日】 2024年11月17日(日) 【合格基準】 ①基礎試験 必須の教育内容で定められた5区分において、各区分で6割の得点があり、か つ総合得点で8割の得点があること。 ②応用試験 総合得点で6割の得点があること。 ※基礎試験、応用試験とも、年度ごとの難易差等により合格基準の調整を行うことがある。 「基礎試験」「応用試験」ともに、およそ60%以上の得点が必要とされています。したがって、日本語教員試験の合格ラインは、およそ60%以上と言えます(基礎試験は総合得点で80%以上)。また、「基礎試験」「応用試験」ともに、記述式の問題はなく、全て選択式の問題で構成されています。そのため、受験者は各問題に対して最適な選択肢を選ぶ形式となります。選択式の問題は、記述式の問題に比べて回答がしやすいです。したがって、比較的容易な試験だと考えられます。 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|効率よく勉強するためのコツを紹介 ここでは、「効率よく勉強するためのコツ」を紹介していきます。独学で登録日本語教員の取得を考えている方は、ぜひ以下の勉強法を参考にしてくださいね。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|効率よく勉強するためのコツ1】試験の概要を把握する 効率よく勉強するためのコツ1つ目は『試験の概要を把握する』です。まずは、試験の概要を把握することから始めてください。試験の範囲や各科目の比重、出題形式を理解することで、無駄なく計画的に学習を進めることができます。そのため、学習効率が格段にアップします。出題範囲を把握し、優先順位をつけて取り組むことで、効率的に知識を身につけることができるでしょう。「独学で日本語教師を目指すにはどうすればいい?」や「日本語教師になる勉強の始め方!資格の種類と取り方を5ステップで解説」、もしくは「独学10ヶ月での合格体験記」でも同様のことを伝えています。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|効率よく勉強するためのコツ2】学習計画を立てる 効率よく勉強するためのコツ2つ目は『学習計画を立てる』です。試験日から逆算して学習計画を立てることは、時間を有効に活用し、焦らずに準備を進めるための鍵です。まずは、試験日までの期間を確認し、大まかにどのくらいの時間を勉強に充てることができるかを見積もってください。そして、各科目ごとに必要な学習時間を算出し、日々のスケジュールに組み込んでいきましょう。試験日から逆算した計画を持つことで、最後まで集中力を切らさず、効率的に勉強を続けることが可能となります。なお、計画には柔軟性を持たせることが重要です。途中で予期せぬ出来事があっても、すぐに修正できるよう、余裕を持たせたスケジュールを作成しましょう。「日本語教師の資格を独学で取得する方法とは?おすすめの書籍も紹介」や「独学は可能?日本語教育能力検定試験に合格するための学習法・学習時間を徹底解説」、もしくは「日本語教師資格が取得できる日本語教育能力検定試験とは?難易度や合格率、勉強方法について解説」でも同様のことを伝えています。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|効率よく勉強するためのコツ3】基礎・基本をしっかりと理解する 効率よく勉強するためのコツ3つ目は『基礎・基本をしっかりと理解する』です。基礎・基本の理解は学習の土台となります。基礎がしっかりしていないと、応用問題に取り組む際に苦労します。したがって、まずは、教科書や参考書で基礎的な概念をしっかりと押さえてください。基礎を理解することで、複雑な内容だけでなく、応用的な問題にも対応できるようになるでしょう。「日本語教師「資格」の「難易度」は?」でも同様のことを伝えています。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|効率よく勉強するためのコツ4】反復学習で知識を定着させる 効率よく勉強するためのコツ4つ目は『反復学習で知識を定着させる』です。知識を長期的に保持するためには、繰り返し学習することが欠かせません。反復学習は、短期記憶を長期記憶に変える最も効果的な方法です。したがって、知識が定着するまでは練習問題を繰り返し解いてください。時間をかけて何度も繰り返すことで、知識は深く定着し、試験本番でもしっかりと活用できるようになるでしょう。「40代主婦が独学4か月で日本語教育能力検定試験に合格した勉強法を紹介」や「日本語教育能力検定試験に合格するための勉強法と勉強時間を紹介!」、もしくは「独学2か月で日本語教育能力検定試験に合格した話」や「独学3ヶ月で合格できるか適性診断方法」でも同様のことを伝えています。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|効率よく勉強するためのコツ5】気が散るものをすべて取り除く 効率よく勉強するためのコツ5つ目は『気が散るものをすべて取り除く』です。スマートフォンの通知音や振動は注意を引き、勉強のリズムを乱す原因になります。したがって、勉強中はスマホをサイレントモードにしたり、別の部屋に置いたりして、意識的に使用を控えるようにしてください。集中力を維持するためには、勉強環境を整えることが重要です。あらかじめ気が散るものを排除し、集中力を高めることで、効率的な学習を実現できるでしょう。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|効率よく勉強するためのコツ6】スキマ時間を有効活用する 効率よく勉強するためのコツ6つ目は『スキマ時間を有効活用する』です。スキマ時間を効果的に使うことで、勉強時間を増やし、全体の学習効率を高めることができます。したがって、試験に合格したい方は、通勤時間や待ち時間などのスキマ時間を有効活用してください。日常の中で生まれるスキマ時間を見逃さず、有効に活用することで、効率的に学習できるでしょう。 【日本語教師の国家資格を独学で取得|効率よく勉強するためのコツ7】日本語教員試験の出題内容及びサンプル問題を解く 効率よく勉強するためのコツ7つ目は『日本語教員試験の出題内容及びサンプル問題を解く』です。上述した通り、現在、文部科学省の公式サイトで「令和6年度日本語教員試験の出題内容及びサンプル問題」が公開されています。これらの問題を活用することで、試験の形式や内容に慣れることができ、効率的な学習が可能になります。したがって、まずは出題内容を詳細に確認し、どのような分野やトピックが重視されているのかを把握してください。サンプル問題を解くことは、自分の現在の理解度を測る絶好の機会です。実際の試験形式に慣れることで、試験本番でも緊張せずに回答できるでしょう。 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のメリットとは? ここからは、「独学で登録日本語教員の取得を目指すメリット」をご紹介していきます。 【日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のメリット1】自分のペースで勉強できる 登録日本語教員を独学で取得するメリット1つ目は『自分のペースで勉強できる』です。独学の場合、自分のスケジュールに合わせて学習時間を調整することができます。そのため、理解が追いつかない部分をじっくりと取り組むことが可能です。独学での学習では、クラスに参加するよりも、自分の学習リズムに合わせて進めることができるため、効率的に学習を進めることができるでしょう。「【独学で日本語教師に】おすすめのテキスト&通信講座を一挙紹介|メリット&デメリットも」でも同様のことを伝えています。 【日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のメリット2】大きな達成感が得られる 登録日本語教員を独学で取得するメリット2つ目は『大きな達成感が得られる』です。独学での学習では、自己管理能力や継続力が試されます。そのため、独学で試験に合格すれば、大きな充実感を味わうことができます。独学での資格取得は、自信を深めることができるため、自己成長に繋がるでしょう。 【日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のメリット3】費用が節約できる 登録日本語教員を独学で取得するメリット3つ目は『費用が節約できる』です。独学での学習では、スクールに支払う費用が不要です。また、基本的に自宅で学習するため、交通費も抑えられます。そのため、スクールに通うよりも費用面での負担が少なく済みます。「日本語教師は独学で目指せる? 必要な資格やおすすめの本」でも同様のことを伝えています。 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のデメリットとは? 続きましては、「独学で登録日本語教員の取得を目指すデメリット」をご紹介していきます。 【日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のデメリット1】教材を自分で用意しなくてはいけない 登録日本語教員を独学で取得する独学のデメリット1つ目は『教材を自分で用意しなくてはいけない』です。スクールでは、カリキュラムや必要な教材が整備されており、学習者はそれを利用することができます。しかし、独学の場合は自分で教材を集めたり、購入したりする必要があります。教材の選定には時間と労力がかかるため、学習の進捗に影響を及ぼすことがあります。したがって、独学のデメリットだと言えるでしょう。「独学で挑戦!|日本語教育能力検定試験の成功メソッドを解説!」でも同様のことを伝えています。 【日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のデメリット2】質問できる相手がいない 登録日本語教員を独学で取得する独学のデメリット2つ目は『質問できる相手がいない』です。独学での学習では、理解できない点が生じた際に、質問できる指導者が身近にいないことが課題です。スクールであれば、教員や同僚とのコミュニケーションを通じて即座に解決策を見つけることができますが、独学の場合では、そのようなサポートがありません。したがって、疑問が生じた場合は、理解が深まらずに学習が停滞するリスクがあります。このような理由から、質問できる相手がいない点は独学のデメリットだと言えるでしょう。 【日本語教師の国家資格を独学で取得するには|独学のデメリット3】学習計画を自分で立てないといけない 登録日本語教員を独学で取得する独学のデメリット3つ目は『学習計画を自分で立てないといけない』です。独学での学習では、自分自身で学習計画を立てる必要があります。学習計画を立てる際には、試験の内容や自分の理解度を考慮し、適切なスケジュールを設定する必要があります。したがって、想像以上に時間や労力を要します。学習計画を自分で立てることは、自己管理能力を高める良い機会でもありますが、計画通りに進まないこともありますので、デメリットだと言えるでしょう。 日本語教師の国家資格を独学で取得するには|日本語教師への転職を考えている方へ 日本語教師への転職を考えている方には、転職エージェントの利用をおすすめします。転職エージェントを活用すると、転職に関するアドバイスだけでなく、「履歴書の作成」や「面接の練習」なども行ってくれます。また転職エージェントには、求人サイトには掲載されていない「非公開求人」が存在するため、競争率が低い「優良企業の求人」を紹介してくれるかもしれません。日本語教師への転職を成功させるためにも、ぜひ転職エージェントを活用しましょう。なお、当サイトは日本語教師に特化した転職支援サービスです。希望条件に沿った求人情報を提供するだけでなく、丁寧なカウンセリングを通じてあなたの強みや適性を見極め、ぴったりの求人をご紹介しています。日本語教師への転職を希望する方は、ぜひ「会員登録」からご相談ください。教育業界での新たなキャリアに向け、一緒に歩んでいきましょう。