日付2022/10/13

資格

日本語教師に必要な資格は?〜難易度・合格率の実情〜

●日本語教師になる方法
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 日本語教師は非常に魅力のある仕事です。それだけでなく、需要も増えている職業であるともいえるでしょう。「日本語教師とは? 日本語教師になる方法」によれば、コロナ禍による一時的な影響をのぞいて在留外国人は年々増え続けており、日本語学習者大まかに右肩上がりの推移を描いています。 

ただし、あらゆる場面において、誰かに何かを教えるという行為は、決して簡単なものではありません。

 その中でも、母国語が異なる外国人に対して日本語を教える日本語教師の仕事は、難易度の高い職業だと感じる人もいることでしょう。

 しかし「誰だって合格できる?!日本語教育能力試験」にも記載されているように、下記条件のいずれかを満たしていれば、誰でも日本語教師になることができます。

  • 大学で日本語教育の主専攻または副専攻を修了する
  • 日本語教師養成講座420時間コースを修了する
  • 日本語教育能力検定試験に合格する

 これから日本語教師として働くことを目指している人は、まずどの条件が最も自分に適しているかを吟味してみましょう。

●国家資格・公的資格・民間資格の違い

国家資格
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 国家資格とは、国が認めた資格のことを指します。

 特定の職業に就くことを許可された資格で、さらに次の3つに分類されます。

  • 業務独占資格

国家資格を取得していなければ、業務を行うことができない。

  • 名称独占資格

国家資格を保有していなければ、職業として名乗ることができない。

  • 必置資格

特定の事業を行う際に、企業や事業所に有資格者を設置しなければならない。

 難易度が非常に高い職業としては、医師・税理士・公認会計士などが有名ですが、中には高校生や大学生でも取れるような、難易度が高くないものもあります。

公的資格
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 公的資格とは、文部科学省・経済産業省などの官庁・大臣が認定している資格で、民間団体・公益法人が実施しています。

 また、商工会議所や地方自治体が主催している資格も公的資格となり、例としては英語検定や色彩検定、日商簿記検定などが挙げられます。

民間資格

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 民間資格とは、民間団体や企業が独自の審査基準を設けて、任意で認定する資格のことを指します。

 法律で定められた資格ではないため、通信講座で手軽に取得できるものを含め、実に様々な種類の資格が存在します。

 そのため、資格取得しても社会的評価を得られないものも多くありますが、MOSやパソコン検定など、就職活動や転職活動のために取得する人も少なくないようです。

 また、仕事だけではなく、毎日の生活をより充実させるために、趣味やお稽古感覚で楽しむ人も多くいます。

 また、後述する「日本語教育能力検定試験」は、この民間資格に当たります。

国家資格と公的資格と民間資格の違いって?どんな資格があるの?

●日本語教育能力検定試験とは

日本語教育能力検定試験の概要
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 日本語教育能力検定試験はJESS(日本国際教育支援協会)が主催する資格試験で、日本語教師として必要な基礎能力があるかどうか確認することを目的としています。

 受験資格に制限はないため、日本語教師を目指す人であれば誰でも受験できます。

 試験内容としては「日本語教育能力検定試験の内容」にも記載があるように、次の3つの試験で構成されています。

科目

回答時間

配点

内容

試験I

90分

100点

日本語教育の実践に繋がる基礎的な知識

試験II

30分

40点

試験IおよびⅢについて音声を媒体とした出題形式

試験Ⅲ

120分

100点

現場対応能力に繋がる問題解決能力

 

 出題範囲に関しては「令和3年度日本語教育能力検定試験実施要項」より、かなり主要項目が細分化されているため、難易度が高く感じる方もいるかもしれません。

 しかし、近年は合格率も上昇しているため、独学でもしっかりと勉強していれば、決して難しい道ではないでしょう。

日本語教育能力検定試験の合格率
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 「日本語能力検定試験合格率の推移」のグラフによると、受験者数の増加に伴い、合格率も上昇傾向にあることが分かります。

 受験者数は平成23年度から平成26年にかけて減少傾向にありましたが、平成27年度から徐々に増加し、令和に入ると一気に9400人を突破しています。

 合格率も平成27年度から徐々に上昇し、令和2年度に関しては過去最高の28.9%を記録しました。「資格の王道:日本語教育能力検定」でも、近年の合格率は約30%ほどと紹介されています。やや低く感じるかもしれませんが、日本語教師を目指す人が増えたと共に、受験者の合格率も上昇傾向にあることから、資格の難易度に対して少し安心感を覚えた人もいるのではないでしょうか。

しかし、なぜ日本語能力検定試験の合格率は低いのでしょうか。

一つには、試験自体の難しさがあるでしょう。

日本語能力検定試験の試験範囲は、「社会・文化・地域」「言語と社会」「言語と心理」「言語と教育」「言語」の5つの区分に分かれており、広範で詳細な知識が求められます。独学での合格は困難だ、という人もいるほどです。

ただし、同じく日本語教師になるための要件の一つである日本語教師養成講座の受講が420時間を要することを考えると、同程度の時間を勉強に費やすとしたらそこまで高いハードルではないと言えるかもしれません。

もう一つは、これは当たり前のことですが、一年に一回しか機会がない、という点です。年に何回も受けることが出来れば、一度駄目でもまた次の試験、という風に切り替えていけるでしょう。しかし、年に一回となるとモチベーションを保つのが難しく、またその間の生活基盤を維持するのも大変です。

故に、「合格するまでチャレンジし続ける」のは少し難しいのかもしれません。その間他の仕事についていたり学校に通っていたりするのなら、勉強時間をしっかり確保するのはさらに困難でしょう。そういった点で、「機会が少ない」というのは日本語教育能力検定試験の難易度をあげるのに一役買っているのかもしれません。

日本語教育能力検定試験の難易度について、詳しくは「日本語教師になる為の検定の難易度と合格率」や「日本語教師の資格取得の難易度は?」などのサイト様も合わせてご覧ください。

 とはいえ、日本語教師になるにはしっかりとした受験対策が必要です。資格取得の難易度にこだわらず、コツコツと努力を重ねることが先決と言えます。

 積み重ねた努力は、後述する「試験に合格したあとの学習」にも生かせるでしょう。

 

日本語教育能力検定試験の日程

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   日本語教育能力検定試験は毎年10月に開催されており、年に一度しか開催されません。

 また、試験は全国7都市(札幌・仙台・東京・愛知・大阪・広島・福岡)で行われ、税込14,500円の受験料が発生します。(※2021年9月現在)

 日本語教育能力検定試験の日程は「日本語教育能力検定試験」よりご確認ください。

 なお「【2021年最新】日本語能力検定試験とは?お役立ち情報まとめ」では、願書の提出期間や入手方法の詳細が記載されています。

●一発合格するための勉強方法

長期的な学習計画
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 「【日本語教育能力検定試験の難易度について②】試験合格に必要な勉強時間は?」でも述べられているように、一般的には半年以上の期間が必要と言われていますが、これは本当に人によって異なります。

 その理由としては、日本語教育について全くの初心者の人もいれば、既に何らかの形で日本語教育に携わっている人もいるため、必要な勉強量に差が生まれるからです。

 社会人として働いている人は、特に勉強時間の確保が難しいかもしれませんが、「「日本語教育能力検定試験」の勉強方法 計画的な勉強」では、仕事をしながら検定試験の合格を目指す場合のスケジュール例が紹介されているため、是非ご参考ください。

過去問を解く
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 日本語教師になるための資格や試験の難易度に関わらず、過去問による試験対策は大変重要です。

 「日本語教育能力検定試験を知る(4)問題数と回答時間」によると、例年マークシートの問題は全部で220問。

 試験Ⅲでは記述問題もありますが、回答時間は全体で220分のため、1問に対してあまり多くの時間は掛けられないことが分かります。

 勉強内容を頭に入れることはもちろん大切ですが、事前に模擬試験を重ねることで、本番のテスト形式に慣れておく必要があります。

 試験内容の難易度が大きく変わることはあまり考えられないため、当日100%の力で臨むためにも、過去問はしっかり解いておきましょう。

 なお「【日本語教師の試験は難易度高め?勉強のポイント3つ】1:過去問を解く」より、日本語教育能力検定試験の問題は書店やインターネットで簡単に購入できます。

 テキストを解いたら試験までのんびりと構えるのではなく、解説を含めて理解力を深めていきましょう。

苦手分野の自己分析
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 「令和3年度日本語教育能力検定試験実施要項」からも分かるように、日本語教師になるための勉強量は膨大です。

 そのため、難易度の高い問題も含め、限られた時間の中で効率よく吸収する必要があります。

 これはどの資格にも共通して言えることではありますが、過去問を解いていくと、苦手な分野やスムーズに解けない問題が自ずと把握できるようになります。

 聞き取りや記述式の問題が苦手な人は「【にほんご日和】苦手分野の把握と克服」を参考に、自己分析をしっかり行った上で万全に対策を練りましょう。

独学で勉強される場合には、参考書を使用するのもおすすめです。日本語教育を行うための書籍だけでなく、日本語教育能力検定試験合格のための書籍もたくさん存在しています。教師用の参考書を活用して学習に励みましょう。

 

●日本語教師養成講座

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 日本語教育能力試験を受けるに当たり、必ずしも専門学校や通信教育で学ぶ必要はありません。

 しかし、中には自分ひとりで勉強することに不安を覚えたり、疑問点が出た場合に誰にも相談できないことでストレスを抱えたりする人もいると思います。

 その場合は「ヒューマンアカデミー」「TCJ日本語教師養成講座」「生涯学習のユーキャン」「ニューヨークアカデミー」「アークアカデミー」などの養成講座や養成学校を利用するのもおすすめです。

 自分の学習スタイルに合わせて勉強に行き詰まらない方法を見つけ、ストレスなく知識を身に付ける環境を整えましょう。

 

●合格したあとは?

・日本語教育能力

 日本語教育能力試験に合格したら、すぐに日本語教師として働くことができうrのでしょうか? 残念ながら、そうでは無い場合の方が多いでしょう。資格を持っていることと、実際に教えることができるのは別です。「誰だって合格できる?! 日本語教育能力検定試験」でも、検定試験合格後の学習の必要性が説かれています。

 

●まとめ

日本語教育能力検定試験の難易度


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 日本語教育能力検定試験は出題範囲が広く、年に一度しか開催されないため、他の条件に比べると、難易度は少し高いかもしれません。

 しかし、自分自身と向き合って知識を深めることができるため、確実に力をつけることができるでしょう。

 また、独学が難しければ養成講座や養成学校もあるため、自分に合った勉強方法を見つけることができます。

 資格取得は日本語教師になるための通過点に過ぎませんが、決して無駄な時間にはなりません。

 実際に検定試験に合格した方も「日本語教育能力検定は難しい?難易度・合格率を徹底解説」で述べているように、資格取得のために勉強した内容は日本語教師として働くために有益な知識ばかりです。

 年々合格率も上昇しており、独学で取得している人も多くいるため、資格の難易度に対してあまり身構える必要はないでしょう。

日本語教師の仕事における難易度

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 近年日本語教師はじわじわと人気になりつつある職業の一つですが、求人募集ではまだまだボランティアや非常勤講師が目立っています。

 日本語教師の就業実態に関しては「87.7%はボランティアか非常勤、常勤は12.2%という現実」でも厳しく言及されており、低収入の問題についても触れています。

 また、「日本語教師の資格や養成に関する課題」でも指摘されているように、教師によって日本語教育に差があると言われることも少なくありません。

 よって日本語教師になるまでの難易度はそれほど高くありませんが、日本語教師として働き始めると、苦労を感じる人も多くいることでしょう。

 しかし、アメリカやオーストラリア、アジア圏などの海外で働いたり、オンライン講座で副業として収入を得たり、日本語教師としての働き方は多岐に渡ります。

 そのため、新しい世界に飛び込みたい人や、国籍を問わず多くの人と関わりたい人にとっては、正に天職と言えるでしょう。

 失敗を重ねながらも自分の中の理想とする日本語教師を描いて突き進めば、きっと明るい未来に近づくことができるはずです。