日付2022/09/22

お悩み

日本語教師の仕事は本当にきつい?

当サイトを閲覧してくださっている皆さんは、少なからず日本語教師の仕事について興味があり、情報を集めようとしている方々だと思います。そうしているうちに「日本語教師の仕事はきつい!」という感想に突き当たったことが少なからずあるのではないでしょうか。

当記事では、本当に日本語教師の仕事はきついのかきついとしたらどれほどきついのかきつさを解消する方法はないのか。様々な疑問に答えていこうと思います。当記事が日本語教師を目指す、あるいは検討している皆さんの助けになることを願っています。

本当に日本語教師の仕事はきついの? 何が大変?

さて、実際日本語教師の仕事は大変なのでしょうか。

 これは、最初に結論を言ってしまいます。大変です。実際に日本語教師として働くかたの体験談(「日本語教師の仕事はきつい?現役日本語教師が実体験を語ります」や「日本語教師を続けるかどうか 日本語教師・・・辞めたいと思っ... - 教えて!しごとの先生」)などを読んでみても、大変さを身にしみて感じます。

 ただし、そう恐れることではありません。どんな仕事にも大変さはつきもので、日本語教師にも日本語教師なりの大変なことがあるだけです。

では、一体どんなことが大変なのでしょう。

 

●授業準備

一つはやはり、授業準備でしょうか。「日本語教師の仕事のデメリットや大変なこと」でも、授業の準備のために徹夜をしたり...などというエピソードが紹介されています。

 また、授業以外のこと、例えば生活指導や生徒からの相談への対応など、日本で暮らす頼れる大人としての業務も勤務時間を侵食し、なかなか自分の仕事ができない、といった悩みがあるようです。

 最初は授業だけのつもりで勤務を始めても、次第に様々なことを任されるようになって気がつけば膨大な業務量に......なんてことにならないように、できないこと、自分の手に負えないと感じることはしっかり断るのがおすすめです。

 また、非常勤の場合には基本的にコマ単位で働くため、こうした授業外の任務に忙殺される、ということはほとんどないでしょう。

 

→解消するには?

 まずは自分がしたい働き方をきっちり定めることが必要でしょう。生活指導や学習相談も含めて生徒の人生に深く関わり、指導していきたいのであれば専任講師をめざすべきです。その場合であれば授業準備も非常勤講師の時よりすることは増えるでしょうから、ある程度の業務量は覚悟することになるでしょう。

 基本的には最低限の授業だけ行いたい場合には非常勤講師として働いていくのが良いです。授業準備自体は少しずつ楽になっていくはずですので、最初の1〜2年は覚悟しつつ、経験を積んでいきましょう。

 

●給料が安い

 日本語教師について最もよく耳にする悪評は「給料が安い」ということでしょうか。実際にそうした傾向はあるように思えますし、そもそも日本語教育に限らず、教育に関わる仕事は大変さや勤務量・時間の割りに薄給だ、というのはよく聞かれる評判だと思います。

 しかし、日本語教師の給料は働き方によっても大きく違います。専任か? 非常勤か? 国内で働くか? 海外で働くか? 様々なバリエーションがあるでしょう。ただし、例えば専任講師であれば一般的な大卒初任給程度の給料が見込めますし、比較して特別薄給である、というわけではないと思います。

→解消するには?

 

 先述したような、授業外での相談なども背負うような働き方はしたくない、という場合でしたら非常勤で働くのが良いでしょう。非常勤講師であれば給与も基本的にはコマ管理のため、授業コマに付随する授業前後の準備に手当が出たりするくらいで、基本的には業務が増えることはないはずです。

 多少忙しくても安定を望むのでしたら専任講師を目指すのが良いでしょう。経験を積んで転職や昇給、昇格を続ければ、望む待遇が手に入るはずです。また、日本語教師の求人では日本語教師としての経験以外にも社会人経験、海外経験が重視されることもあります。どんな経験をしても、多少遠回りにはなっても無駄になることはないということです。

詳しくは「日本語教師の給料事情と働き方」や「日本語教師の仕事はたいへん?給料は低い?高い?」なども参照なさってください。

 

●情勢の影響

日本語教師は、海外からやってくる学生に日本語を教える仕事です。つまり、海外から学生がやってこなければ仕事がない、ということになります。

 海外から学生がくる要因としては、やはり日本で働くことや日本の文化、日本で暮らすことに興味があるなど、様々な意味での日本の魅力、があげられると思います。この要因に関しては長期的には変動があるものであり、例えば日本の経済力が減少し、日本で働くことに魅力がなくなれば学生が少なくなり、必然的に日本語教師の仕事も少なくなるでしょう。

 しかし、こうした影響は長期的なものであり、数年でゼロになる、と言った類のものではありません。個人で不安に思ってもできることはありませんので、気にしすぎない方がいいでしょう。また、コロナ禍の影響でここ数年は落ち込んでいますが、長期的に見れば日本で学びたい学生の数は増加傾向にあります。そう悲観しなくても良いのではないでしょうか。

 コロナ禍による短期的な影響を心配されている方もいらっしゃると思います。実際、コロナ禍に伴う入国制限によって、多くの日本語教師の求人が延期などを余儀なくされました。こうした影響はかなり多大なものでした。
 

→解消するには?

 コロナ禍については予測がつきません。入国制限も解除されたりまた敷かれたりと不安定ですが、外国人の入国に限らず、ここ最近はコロナ禍に伴う行動制限自体がだんだんと緩いものに変化してきているように感じます。

 この先どうなるかは分かりませんが、最近は日本語教師の求人数自体も元に戻ってきており、あまり心配することではないのかな、という体感があります。最新情報を常に追うようにしておくことで対応できるのではないでしょうか。

 個人でできることは、やはり求人減・情勢の悪化に備え、対策を練っておくことでしょうか。近年では、日本語教師と英語教師の資格をダブルで持っておく、といったことも推奨され始めているようです。日本語教師という職を続けられなくなった時のための備えをしておくことで、多少なりとも不安は解消されるのではないでしょうか。

 

まとめ

当記事では、日本語教師の仕事のきつさについてまとめてみました。

実際に日本語教師として働いている方々の体験談などを読んでみても、日本語教師はやはり大変な職である、というのは間違いが無いようです。

授業準備や単純な労働量が辛いというのももちろん、労働量に見合わない薄給であるという点や、情勢の煽りを受け不安定になりやすい職であるという精神的負担も日本語教師の仕事をきついと感じさせてしまう一要因でしょうか。

しかしながら、これまでみてきた通り、日本語教師として経験を積んだり、あるいは社会人としてスキルアップを目指したりすることで、そうした辛さは、全てとはいえないものの一部は確実に解消することができます。

当サイトをはじめとして、日本語教師について扱っているサイト、記事はたくさんあります。日本語教師の体験談、情報を集めて、少しでも感じている負担が解消できる一助に当サイトがなれていれば幸いです。

 

 

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