日本語教師に関する日本語教師転職記事MEDIA

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日付2022/10/13/

疑問

日本語教師はきついって本当?

「日本語教師はきつい」という話を聞くことがあります。  近年、過酷な労働条件が問題になっている小・中・高等学校の教員などと比べてしまえば、日本語教師の仕事はそこまでブラックではありません。(例えば、普通の学校だと朝8時頃からある朝会はないし、放課後の部活動の監督や、自腹を切る強制的な研修もないため。)  しかし日本語教師もまた教師であることに変わりはないため、その他の職種などと比べた場合、雇用形態や学校種によってきついと感じることもあるのは確かです。留学生を相手にする、日本語学校ならではの大変さもあります。   実際に、一年ほど働いて日本語教師を辞めてしまった人もおり、こうした例はそう珍しくありません。特に働き始めた当初においては大変なことが多いようです。  420時間の養成講座や、検定試験をパスしてせっかく日本語教師になっても、すぐに辛くてやめてしまうようでは目指すのにも腰が引けてしまいます。  ここでは、そんな日本語教師の大変さについてまとめました。これから働こうとしている人は、参考にしてみて下さい。   1.授業準備と採点  日本語教師のきつい理由としてよく挙げられるのが、授業準備と採点です。これらの業務は、あらゆる教職(“先生”と呼ばれる仕事)に通じることであり、教職全般の人気を落とす理由になっています。  とくに非常勤講師の場合、時給換算(一コマずつ)で給料が出るため、授業準備している時間は給与が発生しません。非常勤として働いたことがある筆者も、授業の準備に時間がかかればかかるほど、『この時間はタダ働きなんだよなぁ…』とむなしくなることもありました。  こちらのサイト(日本語教師の仕事のデメリットや大変なこと)でも、授業の準備が徹夜になってしまうなど大変なことが多いと苦労が綴られています。先生たちの前で模擬授業をしたり、教案の作成をしたりと授業以外の時間でやるべきこと、拘束される時間が増えてしまうのが日本語教師という仕事です。  しかしこれは慣れれば楽になる部分でもあります。最初は張り切って準備しすぎてしまいますが、教えるコツがわかると、手を抜くべき部分もわかってきます。採点もまあ、機械的にできるようになります。  確かに最初のうちは大変ですが、『教師になる以上は、仕方がないか――』と思って取り組み始める必要もあります。  一度慣れてしまえば、次からは同じ教え方をしたり、同じ教材を使いまわしたりできるので、授業準備は経験が増えるほど手間がかからなくなっていきます。人にもよりますが数年、せめて丸1年は続けてみると、感じ方も変わってくるようです。 日本語教師を続けるかどうか 日本語教師・・・辞めたいと思っ... - 教えて!しごとの先生 | Yahoo!しごとカタログ  無理をしすぎるのは日本人の多くに見られる悪い癖です。仕事を続けていくためには、まずは少し楽をする方法や、効率の良い準備の仕方を身に付けましょう。多少は自分を甘やかすことも憶えないと、日本から先生という職業がなくなってしまいます。(勉強するのも教えるのも、とても尊い仕事なのに違いないのですが。)  それでもきついと感じられた場合は日本語教師をいったん辞めるか、兼業して日本語教師の方を副業にするのも手です。日本語教師は時給だけを見ればそこまで悪くないので、副業として数コマだけ教え、本業は別に持ったり、主婦(夫)をされている方もいます。   2.生徒指導  日本語学校では通常、部活動の顧問や保護者対応はやらなくていいので、一般の小・中・高校に比べれば楽な部分もあります。  しかし、学校によっては生徒の生活指導が大変です。最初は熱心に日本語を勉強をしていた生徒が、アルバイトで長期欠席になってしまい、電話相談で対応しなければならなくなるなど。留学生は留学ビザ(*)の規定に縛られるところがあるので、学習意欲のコントロールが必要です。  とはいえ、最初から興味を持たれる授業をするというのは難しいと思います。これは一例ですが、遠路はるばる日本まで来て日本語を学びたいという学生は、アニメや漫画などに興味があることが多いので、そういった題材を授業に採り入れると喜ばれる傾向があるようです。意欲があるものを学ぶと自然と頭に入ってくるので、学習効果も期待できます。実際、それで生徒たちのテストの点が良くなったという経験談もあります。 日本語教師の仕事はきつい?現役日本語教師が実体験を語ります [*留学ビザについて  日本にいる留学生に配布されている留学ビザは、最長2年間で、1週間に28時間以内のアルバイトが認められています。学びを目的として発行されているので、留学生がこれ以上の時間をバイトに割くのは、ビザの規定に反してしまうことになります。 日本語教育機関への入学をお考えのみなさまへ | 出入国在留管理庁  ちなみに、かつて海外から日本に学びに来る学生には、就学ビザと留学ビザの2種類が交付されていました。これらは期限が異なったりして、日本語を学ぶ学生の目標や傾向などに違いがありました。(簡単に分けると次の通り) ・就学ビザ:日本語学校に通う学生 ・留学ビザ:日本語学校以外(短大、大学、専門学校など)に通う学生  しかし2010年よりこの区別はなくなり、留学へ一本化しました。そのため、現在は〝日本語学校・大学・専門学校等の学生に認められるビザ〟として留学ビザのみが存在します。 Q.留学と就学が一本化されたとききましたが,従来と比べてどう変わったのですか。|大阪の弁護士による、外国人雇用・入管問題まですべて対応 留学ビザ申請をご希望の方 | ISI日本語学校  かつてはビザの違いによって留学生の性格が異なり、学生ごとに配慮して対応するのがきついこともありましたが、この点は変わってきていると考えていいでしょう。ただし勤め先の学校種(日本語学校か、専門学校かなど)によって、雰囲気が異なることに変わりはありません。日本語を学んで日本で働きたいのか、自国に戻りたいのかなど、留学生の目標や意欲も異なります。  日本語教師にとっては、自分にとって勤めやすい環境を見つけることが大切です。] 3.給与が低め  せっかく日本語教師になったのに、辞めてしまう理由として最も多いのは、仕事のわりに給与が低いことだと言われています。 日本語教師のつらいこと・大変なこと・苦労 | 日本語教師の仕事・なり方・年収・資格を解説 【日本語教師を辞めたい】よくある理由と判断ポイントについて解説  先程も述べたように、非常勤講師は授業以外に時給が発生しません。また日本語学校にもイベント(年中行事)があり、日本語教師はその引率を行うことがあります。お花見や日本観光の遠足などですね。この時は、授業給より安めな事務給が出ることが多いようです。 日本語教師の仕事が辛い!今すぐ辞めたい人に送る処方箋  或る程度きつい仕事でも、それに見合った給与が出れば人間やる気になります。反対に大変なのに報酬が釣り合わないと感じられてしまうと、続ける意欲が薄れてきてしまいます。  しかし希望もあります。近年、教師全般の過酷な労働環境が明るみに出たことで、教育業界全体に改善のムードが高まっています。日本語教師について言うと、「20数年間上がらなかった給料が、ここ数年でぐっと上がってきている」(2021年8月)との報告もあります。最近は採点業務など、「事務で残ってる時間もコマ給とは別に事務給を出す」という、羨ましいような学校もあるそうです。 日本語教師の給料事情と働き方|日本語教師ナビ  ちなみに、私が日本語教師ではなく、高校で非常勤講師をしていた時の収入は、週5日出勤・20コマ近く担当して手取りは13万円程度でした。昔の話ではなく、2015年以降の話です。  これと比較して日本語教師の給与はどうでしょう? 日本語教師は、東京であれば非常勤の時給が1600~2000円ほどで、専任になれば月給は20万円以上のところが多いと言います。これは他業種と比較しても、平均的な給与額だと思われます。  ただし非常勤講師の場合は、担当するコマ数が少なければ、収入も少なくなることに注意しましょう。週に2、3日出勤する程度だと、最初は月10万円に届きません。  そういった時の対策として、今は非常勤の空いている日には自宅でオンライン授業を受け持つという新しい選択肢も存在しています。情勢に敏感になり、なるたけ仕事を増やしていきましょう。  慣れないうちは大変だと思いますし、正直『日本語教師だけを仕事にするぞ!』と最初から決めてかかるのはけっこうプレッシャーがあります。これから日本語教師として働き始める方は、まずは“生きる手段の一つ”と考えて非常勤から仕事を始め、慣れてきたら専任の採用を目指してそれだけで食べていけるようにしていく、というのが良いのではないでしょうか?  4. 文化の違い 留学生たちは多くの場合、東南アジアなど日本とは全く違う文化圏から日本に訪れています。異文化の人々に囲まれた状態で仕事をすることになるため、気を遣わなければならないことがとても多いでしょう。 苦労:根気のいる仕事  しかし、配慮を怠れば慣れない日本の地で暮らす生徒たちにさらなるストレスを与えてしまいかねません。  このような環境での仕事は、日本語教師の心にも大きく負担をかける可能性があります。こうしたストレスが日本語教師を辞めてしまう一因となることも珍しくないようです。  無理は禁物ですが、こうした文化の違いはそれを乗り越えること自体も日本語教師のやりがいの一つとして数えられることがあります。さまざまな文化に触れ、生徒に教えるだけでなく生徒からもその国のことについて教えてもらえるような良好なコミュニケーションをとることができれば、ストレスとなることも自ずと減るのではないでしょうか。   5.情勢に左右されやすい  ここ数年のコロナ禍で特に現役日本語教師の方は痛感されていることと思います。日本語教師の求人を探すのも、ここ一二年は苦労したという方は多いのではないでしょうか。  日本語教師は、主に海外からの留学生に日本語を教える職業です。それはそのまま、海外から学生が入ってこなくなれば仕事が激減してしまう、ということを意味します。新規受け入れに合わせて非常勤の先生を雇用する学校は多いですから、コロナ禍が落ち着いても、また何らかの理由で海外からの学生を受け入れられない事態となってしまえば、職の安定は保たれません。そうした意味で、情勢に左右されやすく、安定を求める方にとっては辛い仕事だ、ということも出来ると思います。  根本解決という訳ではありませんが、2022年10月現在、非常勤の日本語教師の求人数はほとんど回復しています。当サイトでも日本語教師 非常勤 の求人を多数紹介しています。また、比較的情勢に白湯されにくい職として常勤講師になるという選択肢もあります。ほとんどの場合こちらは経験を積んでからの職になるでしょうが、こちらも求人を紹介しています。ぜひご覧になってみてください。   まとめ  日本語教師がきついという感想は、20年以上前の職場環境が影響していることも多いです。その頃、日本はまだ景気もよく日本人社員はバンバン出世して稼いでいたし、留学生の故郷であるアジア諸国はもっと貧しかったです。  しかし現在、日本は企業の合理化やIT化、教育現場の働き方改革といった様々な面で遅れをとってしまっている一方、アジア諸国はどんどん発展してきています。賃金が上がらず、経済の停滞している現在の国内では、正直、日本語教師の給与はそこまで“悪い”とは感じられません。東南アジア出身の留学生も貧しいとはいえ、以前よりは経済的な余裕があります。  もちろん、日本語教師の待遇がそんなに“良い”とも感じられないのは確かです。ただ、かつて日本語教師の労働条件が最悪だった時代に比べると、きつすぎた職場環境は良くなってきていると言えそうです。  最後にアドバイスです。日本語教師として働き始めて、まず大変なのは授業準備。もし現在、あなたが日本語教師の資格取得に向けて勉強中であるなら、その勉強のためのノートやデータ(特に文法や語用について)は、先生になった後の授業でもそのまま使えるような形で作るのを意識しておきましょう。自分の勉強にもなるし、働き始めた時にきっと役に立ちますよ!  

日付2022/10/13/

資格

日本語教師の資格と、その難易度や合格率

仕事内容と、日本語教師になるための方法   そもそも、日本語教師の仕事とは? 日本語教師とは、簡単に言えば「外国人を対象に日本語教育を専門的に行う職業」を指します。日本の「国語の先生」ではなく、日本語を母語としない外国人に対し、日本語の読み書き、会話等を教育します。内容としては、日本の小学生に「国語」を教えるイメージに近い部分があり、初歩段階では「ひらがな」の読み書きや簡単な会話などの指導を行います。  日本語を母語としない外国人に対し文法や発音などを正確に教えるため、専門知識と指導技術が必要です。いろいろな国籍・アイデンティティを持つ人に対し日本語教育を行う点も日本語教師の仕事の特徴と言えるでしょう。またその活躍の場は、日本国内の日本語学校、海外の日本語学校、地域の外国人に日本語を教えるボランティア活動やボランティア団体、企業や工場で働く外国人労働者に向けた研修等、日本語教師の需要は高まっています。  「日本語教師の仕事をもっと知りたい!」少しでも興味を持ったら、ぜひ次項以降も読み進めてください。次からは、「日本語教師になるための方法と難易度」について触れます。 日本語教師になるための3つの方法 日本語教師になるためにはどのような条件や資格が求められるのでしょうか。前項でも触れましたが、「日本語教師」は日本のいわゆる「国語の先生」とは異なるため、日本語教師と働くにあたり教員免許は必要ありません。また、日本語教師の国家資格も今現在はないため、日本語教師になるための難易度がすごく高いというわけではありません。(2020年2月時点の情報)。2020年以降、国家資格化する動きもあるようですが、2021年10月現在国家資格化する話はまだ確定した話にはなっていません。  では、誰でも希望すれば日本語教師として働くことができるのでしょうか。もちろん答えは「N O」。特別な資格はないものの、現在以下3つのうちいずれかの条件を満たしていることが求められます。   「日本語教育能力検定試験」に合格する →試験に関しては、次項以降で詳しく触れます。   学士の学位を持ち、文化庁認定の「日本語教師養成講座(420時間)」を修了する →文化庁国語課に認められた420時間の日本語教育に関する研修「日本語教師養成講座(講座名は各教育機関による)」を教育機関にて受講し、修了すれば日本語教師になることができます。(平成29年8月から国内の日本語学校の新基準が施行され、「文化庁に届出のある教育機関」の講座を修了する必要があるとされています。受講する際はその点の確認を忘れないでください。)   大学または大学院で日本語教育に関する主専攻プログラムか副専攻プログラムのいずれかを修了する →大学や大学院で専門的に日本語を学び、卒業と共に日本語教師として働く資格を得る方法です。 資格は必要なく上記条件3つのうち2つは大学卒業以上の条件になりますが、もちろん大学卒業資格のない人でも日本語教師を目指すことは可能です。その場合は、①の日本語教育能力試験に合格することが条件となりますが、日本語学校によっては大卒以上の学歴を求める場合もあるため、就職活動の際は注意が必要です。  日本語教師は、条件を満たしていれば何歳からでも働くことができるのが大きな魅力でもあります。次項以降で良い詳しく触れますが、「日本語教育能力検定試験」では40代以上の受験者も多く、年齢高くても活躍の場が広がる魅力的な職業なのです。 『日本語能力検定試験』とは 日本語能力検定試験の基本情報 当試験は、公益財団法人日本国際教育支援協会(JEES)が実施している日本語や日本語教育に関する知識を問う資格試験です。日本語教師として働く上で必須資格ではありませんが、前項にもあるように、条件の1つに該当します。  試験は年に1回10月に、7都市(北海道、東北(宮城)、関東(東京)、中部(愛知)、近畿(大阪、兵庫)、中国(岡山)、九州(福岡))で実施。受験料は14,500円(税込)です(令和3年実施要項に準ずる)。年齢や学歴による制限はなく、出願すれば誰でも受験できます。 出題範囲と配点について 日本語教育能力検定試験ではどのような内容が出題されるのか詳細を見てみましょう。内容は以下の5分野から出題され、各分野に特化した問題と、分野を横断する内容の問題とが出題されます。 【日本語教育能力検定試験の出題5分野】 社会・文化・地域 →社会・経済・歴史など日本語教育を取り巻く社会全般について 言語と社会 →方言や言語政策など、社会のなかの言語のあり方、社会言語学について 言語と心理 →発達における言葉の習得や、学習の過程での心の変化など心理的な側面について 言語と教育 →授業を準備し、実際に教え、評価するまでに必要な知識について 言語一般 →指導に必要な日本語の文法、意味、日本後の構造や言語学について このように、とにかく出題範囲が広いことが特徴で難易度は決して低くはなく、詳細な知識が求められる試験です。  また試験は「試験Ⅰ(5分野から出題)」「試験Ⅱ(音声、聴解試験)」「試験Ⅲ(分野を横断した応用問題)」の3部構成で、試験Ⅰが100点、試験Ⅱが40点、試験Ⅲが100点の合計240点満点です。合格するためには満点を取るのではなく、試験の出題傾向や内容や分野を絞った学習をすることが近道です。学習方法については、次項以降で詳しく触れますので、参考にしてみてください。  このように、単なる教育の方法だけではなく、日本語の歴史や学習活動の支援に必要な能力、異文化コミュニケーション能力などが出題されます。特に「基礎項目」とされている分野については毎年優先的に出題される傾向があるため、重点的に学習すると良いでしょう。 日本後教育能力検定試験の難易度   では、日本語教育能力検定試験はどのくらいの難易度なのでしょうか。過去の受験者数、合格率は以下の通り。   ●平成29年度:受験者数5,733人/合格者数1,463人(合格率約25.5%)   ●平成30年度:受験者数6,801人/合格者数1,937人(合格率約28.5%)   ●令和元年度 :受験者数9,380人/合格者数2,659人(合格率約28.3%)   ●令和2年度 :受験者数9,033人/合格者数2,613人(合格率約28.9%) (参考:日本語教育能力検定試験応募者・全科目受験者・合格者数推移表) 上記からも分かる通り、合格率は平均26%前後となっています。令和2年度を若干の減少になったものの、2015年以降、応募者数・受験者数・合格者数共に増加しており、日本語教育への需要の高まりが読み取れます。  難易度について公式な合格基準は発表されていないため正確な合格ラインは明示できませんが、合格率からその難易度を測ることはできます。全科目受験者のうち約1/4が合格する資格試験と考えれば、すごく難易度が高いという訳ではありません。学習計画をしっかり立てて進めれば、合格も夢ではないでしょう。とわいえ、前項でも触れた通り出題範囲が多岐に渡り、かつ聴き取り問題等もあるため、確実な勉強量と効率の良い試験対策が必要です。 日本語教育能力検定試験の受験に関するより詳細な数字をまとめた記事もありますので、興味がある方は見てみてください。 また、ここ10年ほどでは合格率が8%前後上昇しています。日本語教師が不足していること、また日本語教師の国家資格化が見込まれることによる需要の増加などが要因とも思われますが、今が合格のチャンスと言えるかもしれません。   低い合格率のわけは? では、なぜ合格率がそう高くないのでしょうか。理由は大きく分けて二つあると言えます。 ひとつは、前述した試験範囲の広さです。学習期間が十分にあっても、あれだけの広範囲を網羅的に学習するのはなかなか難しいものでしょう。 細かい時事問題なども出題されたことがあり、すべてに備えようと思うと対策は容易ではありません。今年度(2022年度)からは試験範囲が改訂される予定ですが、大幅に難易度が変わるということはなさそうです。ただし、過去問演習がどこまで生かせるか分からない分、相対的な難易度は上がると言えるでしょうし、受験者が感じるプレッシャーは前年までの比ではなさそうです。 また、試験範囲の広さにくわえて、ただ暗記すればよいだけではない分野横断的な内容が含まれていることも低い合格率の理由の一つです。 試験Ⅲでは記述問題・分野横断的な問題が課され、思考力が問われることになります。過去問を繰り返し説くことである程度の型が身についたとしても、しっかりとした基礎知識と柔軟な思考力が無ければ対応できないでしょう。 日本語能力検定試験の難しさについて、詳しくはこちら「日本語教育能力検定試験の難易度」もご覧ください。   難易度はそんなに高くない?! おすすめの試験対策と学習方法 「日本語教師養成講座などを受講する」、「通信講座を受講する」、「市販のテキストで独学で頑張る」、試験合格のために考えられる主な勉強法はこの3つ。しかし、「国家資格ではないにしても難易度が高いのでは?」と感じる要因の「出題範囲が多岐に渡る」点をうまく攻略するためにも、闇雲に学習するのではなく、出題範囲を分析した上で学習計画をしっかり立てることがポイントです。 日本語講師養成講座とは別に、日本語教育能力検定試験の対策のための講座が、アークアカデミーを初め、様々な教育機関によって開講されているので、それを受講し長期的に対策することも大切です。 情勢もあり、在宅での受講が可能なコースもありますので、ご自身のライフスタイルや学習スタイルに合わせてもっとも効果が高いものを選びましょう。例えば東京中央日本語学院では、受講者のうち80%以上が日本後教育能力検定試験に合格しています。最終的な結果を決めるのはご自身の努力ですが、どのような講座を選ぶか、はその効率を大きく左右するかもしれません。 もちろん独学で合格している方もたくさんいます。自分の時間に合わせて学習できる反面、学習コントロールを自身で行わなければならなく、難易度は多少上がります。ここでは一例として、多く耳にする学習方法を紹介します。独学で合格するためには『試験日から逆算して学習計画を立てる』ことが重要です。デットラインを明確に意識することで時期別に必要な学習内容や学力を把握することができるからです。それを踏まえた上で、 1.出題範囲の全体の理解 2.各分野の基礎・基本の習得 3.練習問題を解き、問題に慣れる 4.過去問題集を解き、出題傾向を掴む 5.過去問題集を繰り返し解き、苦手分野の把握と克服   もちろんこれは、日本語教育能力検定試験の学習に限ったことではありませんが、資格試験の学習では、過去問題にたくさん触れることでその試験の傾向を掴み、出題の癖に慣れることができます。これをすることによって、資格試験の学習の効率は格段にアップします。もちろん、学習方法には向き不向きがありますから、自分に合わないなぁと思ったり、自分はこういう勉強法を見つけた!などあったらブラッシュアップを繰り返し勉強法として確立してください。 最後に 近年、日本語教育の需要は年々高まり、その条件である日本語教育能力検定試験の受験者も増加しています。母語を日本語としない外国人へ「日本語」を教える責任ある立場になるためですから、国家資格でなくでも決して難易度が低い内容ではありません。しかし、日本語を学びたいと思っているは世界中にたくさんおり、日本語教師の活躍の場はますます増加するでしょう。 コロナ禍の影響で一時的に外国人学生の入国がストップしている部分がありますが、あくまでその影響は一時的なものであり。長期的に見れば外国人学生の数も、日本語教師の需要も増えているのです。 グローバル化が進中で、世界各国の中から日本を選び、日本語を学ぼうとしてくれることは非常に稀有です。そのような学生の期待に応え、言語としての日本語だけでなく、日本文化などの伝達も可能にできるような、見識の深い日本語教師になることが求められているのかもしれません。    

日付2022/10/13/

英語

日本語教師は英語力が必要? 〜ケース別に考えてみた〜

 日本語教師として働くのに、英語力は必要なのでしょうか?  『これから日本語を教えて生活していきたい』と考えている方にとっては、気になる問題ですよね。ネットなどで調べても、様々な意見があって困ってしまいます。 簡単に結論だけ述べると、 『英語力がなくても日本語教師になれる。しかし、英語ができれば有利になることがある』 ということになります。 では、どういった場合に英語が必要になるのでしょうか? ケース別に見ていきましょう。 1,英語力が不要なケース 日本国内で、日本語教師になる場合(最も一般的なケース) 『日本語教師に英語力は要らない』という意見があるのは、多くの日本語学校で、授業が日本語オンリーで行われているからです。 外国語を教える時、直説法と間接法があります。 小中や高校の、英語の授業を思い出してみて下さい。まずは日本人の先生が、英語の単語や文法、翻訳などについて日本語で説明してましたよね? あれは間接法です。 一方、大人が通う英会話学校では、主に英語ネイティブの講師が教えています。指示や説明もすべて英語でしながら、生徒に文章を繰り返させたり、英語で質問をしたりします。英語だけで英語を教える、これが直説法です。 直接法と間接法について、詳しくは日本語教師の英語力って!?日本語教師に英語は必要?どんな働き方ができるの?こちらのブログも参考になります。 日本語教師もこれと似た部分があります。ネイティブの日本人教師を雇う場合、ほとんどの学校では、日本語で日本語を教えること(直説法)を期待されているので、他の言語を使う必要はありません。 ただし、国内での勤務であっても「日本語教師の英語力はどれくらい必要?」でも記述されている通り、英語力が必要とされる場合はあります。ですがほとんどの場合は英語力はなくても問題ないでしょう。 (中高でもネイティブの先生は、日本語が全く喋れなくても「ネイティブ・スピーカー」として採用され、教壇に立っていましたね。)   また、単純に日本語学習者の数からすると、中国語、ベトナム語、韓国語、ネパール語などを母語とする生徒の方が多いです。彼らの多くは留学生で、簡単な英語なら理解できるでしょうが、難しい表現は通じない可能性もあります。 実際に、『自分は英語はできないけど、日本語教師として永年働いている』という日本人も沢山います。『日本語教師に英語力は必要ない』という意見があるのは、そのためです。 日本語教師として長年働かれている方のブログ「日本語教師に英語力は必要?必要な場合と不要な場合について解説」も合わせて参考にしてください。   2,英語力が必要となるケース  『英語が必須ではない』ということは逆さから言えば、『日本語も英語も両方できる先生は希少価値が高い』ということになります。  特に現在は、教育の在り方や労働条件について、これまでと同じままでよいのか疑問視され、改革が進んでいる時期です。次は英語力がメリットになるケースについて、見ていきましょう。 日本国内で、日本語が全くわからない生徒に教える場合 日本語を習い始め(初級)のうちは、いくら簡単な日本語で説明しても、伝わらない部分がどうしても出てきます。そんな時、世界共通語である英語ならどこでも教えられていますから、通じる可能性がぐっと高まります。 また最近の語学学習では、最初に文型を教えるのではなく、まずタスク(課題)を与えてそれを解決させる学習が増えています。いわゆる「タスクシラバス」という教え方で、こちらのブログ「日本語教師に英語力は必要?現役日本語教師がお答えします。」でも紹介されています。 初級者がそうした課題にチャレンジする時、日本語で「今日は皆さんにデパートで買い物をしてもらいます。いまから買い物リストを配ります…」と指示をして聴きとれるでしょうか? ’Today, you are going to buy something in a department store. I will give you a shopping list...’と英語で説明した方が、すんなり行きそうですよね。 そのため、初級クラスでは日本語以外も話せる先生に任せることが多いようです。授業は日本語オンリーで行う場合も、授業後などに英語で質問をされる可能性は考えておいた方がいいでしょう。 当サイトでは国内の求人を中心に扱っていますが、「英語」で検索するとこのように多くの求人がヒットします。需要はあるということですね。   国内外で、欧米人に日本語を教える 欧米で日本語を教える場合、その国の公用語(*或る国や地域で、おおやけの場で使用するよう定められている言語。日本なら日本語)に関係なく、英語ができると有利な面は多いです。 東ヨーロッパのジョージア国(グルジア)で日本語教師をしている方によると、普段は中~上級の生徒に日本語オンリーで教えているそうですが、欠員が出た際には初級クラスを任せられ、英語を使って授業をしたと言います。(注:ジョージア国の公用語は英語ではなくジョージア語) また日本国内であっても、外資系企業や大使館で、英語が母語の成人が『仕事で日本語を必要としている』というケースがあり、日本語教師にも相応の英語力が求められます。こういった場所では採用に際して、留学経験や学歴なども重視される傾向があります。 「日本語教師は英語ができないとダメ?英語力は必要?」でも、海外で働く場合について詳しく読むことができます。   海外アジアで、日本語教師として働く アジア諸国で日本語教員になる場合も、英語は必須ではないけど、できた方が有利なことは多いです。 例えばシンガポールやインド、フィリピンなどでは英語が公用語のため、英語力がないと仕事を得るのはかなり困難になってきます。 (私の知り合いの20代のシンガポール留学生によると、『英語はもう母語だと感じている』そうです。どの国も若年層ほど英語が得意な傾向があります。) 実際、シンガポールの或る語学学校では、最初は日本語で講師を募集していたそうです。が、英語が解らない日本語教師が殺到してしまったため、求人内容を英語で出したという事例もあります。「We have changed the listing from Japanese to English as we’ll need successful candidates to be bilingual in both Japanese and English.(意味:採用予定者には日本語と英語のバイリンガルであることを求めているため、求人リストを日本語から英語に変更しました」(2021/1)と公示し、英語が理解できない日本語教師は最初から応募できないようにしたのです。  また、フィリピンも英語が公用語で、日本語教師の月収は10万~15万程度が相場だそうです。安いと感じましたか? しかしフィリピンでは物価が3分の1程度のため、この月給でも十分に生活していけるのです。詳しくは「【注目度大!】フィリピンで日本語教師になろう!フィリピンの日本語教育事情・求人について」こちらのブログも参考になります。  したがって、シンガポールやフィリピンのような国で日本語教師になるなら、英語ができないと不利ということになるでしょう。 反対にタイやベトナムのように、英語が通じにくい国もあります。もし将来、働きたい国があるなら、現地の公用語や日本語需要をよく調べておくことをオススメします。一見給与が安く見える国でも、物価と比べると日本より暮らしやすかったりしますよ! アジア諸国での働き方、英語力を生かした働き方について、詳しくは「日本語教師は英語力は必要ですか? | JEGS」も合わせてご一読ください。   オンラインで、世界中の生徒に日本語を教える 近年、急速に需要が高まっているのがオンライン学習です。 2020年のコロナ禍以来、様々な業種でオンライン求人(リモートワーク)が増えていますが、日本語教師も例外ではありません。生徒はもちろん、全世界が相手になります。  ネット上の入力フォームや募集条件が英語で出されている求人もあります。これらのケースでは明らかに、契約や連絡に英語を用いることが前提されていると見てよいでしょう。 また個人契約の場合、生徒(家庭)からの要望として、日本語と英語、両方話せる先生を求めているケースも多いです。  そうした家庭では将来、日本への留学や、帰国を念頭に置いていることも多いため、日本語教師だけでなく、国語や社会など他の教科も指導を希望していることがあります。もし日本語教師以外に教員免許や、塾講師などの経験があるなら、日本語と一緒に教えるチャンスかもしれません。  また、オンラインレッスンを利用する層は社会人が多い傾向にあります。国内の日本語学校の多くでは直接法(日本語を使って日本語を教える)が中心ですが、社会人向けのオンラインレッスンでは学習の時間自体が限られてしまうため、効率よく授業を進めるために間接法(英語等を使って日本語を教える教授法)を取ることもあります。そのため、オンラインレッスン、プライベートレッスンを基盤としていくつもりなら、英語力を備えていると活用できる場面は多いかもしれません。 オンラインレッスンと英語力について、詳しくはこちらのサイト「日本語教師は英語ができないとダメ?英語力は必要?」もご覧ください。   ・日本語教師の資質として 最後は少しだけ精神論めいてしまいますが、たとえ職務内容が一切英語力を必要としなかったとしても、日本語教師にはある程度の英語力があってもよいのではないかと思います。 なぜなら、日本語教師は「生徒に外国語を教える」職業だからです。日本にやってくる生徒は、日本でのドミナントな言語もわからないまま、不安な気持ちを抱えていることでしょう。そんなとき、生徒の最も近くにいる先生が「外国語を学習する気持ち」をわかってあげられるかどうか、というのはとても大きいです。 日本語教師という仕事は、日本と世界をつなぐ仕事であり、グローバルな視座が求められるはずです。国際交流を担う日本語教師だからこそ、英語を学んでおく必要はあるのではないでしょうか。   3,日本語教師には、どの程度の英語力が必要か? いろいろ見てきましたが、日本語教師には具体的にどのくらいの英語力が必要なのでしょうか? 一般に、日本語教師に求められる英語力は、日常会話レベルと言われています。英検ならば2級以上、TOEICなら700点以上を挙げることが多いようです。 しかし実はこれ、そこまで簡単なものでもありません。日本人の平均スコアは523点です(TOEIC公式発表、2019年)。 例えば文科省が高校の英語教師に求めているTOEICのスコアは730点程度ですが、現状これより低いのが普通です。(TOEICの内容はビジネス英語中心なので、出題傾向を知らないと対応できないのは仕方がない側面もありますが。)つまり日本語教師は、高校の英語教師よりちょっと低いくらいの英語力を求められていることになります。詳しくはこちらの公式ページ「2019年TOEIC Listening & Reading Test 世界の受験者スコアとアンケート結果を発表いたします 日本の平均スコアは、523点|プレスリリース一覧|IIBCについて|IIBC」をご覧ください。 なので、英語が苦手であるにもかかわらず、『よ~し、日本語教師になるために、今日から英語の勉強をバリバリ始めるぞ!』と一念発起してTOEICや英検の対策から始めるのは、あまり賢明とは言えません。日本語教師になるのならまずは日本語の指導力を磨きましょう。そして英語は〈努力目標〉と考えておくとよいでしょう。 もちろん、英語が得意な場合はこの限りではありません。日本語教師には、英語力を生かせる場がたくさんあります。 英語力を身につけた日本語教師になることを目指すなら、英語力と日本語教師としての力を同時に養える、オーストラリアで開催される日本語教師養成講座「JAPANEASY」などを利用してみるのも良いでしょう。直接法と間接法、両方のメソッドを身に着けることができ、また同時に英語圏で暮らすことで意欲さえあれば英語力の向上も見込めます。日本を飛び出して異国で暮らすことで、日本で日本語を学ぶ外国人日本語学習者の気持ちもわかるようになるかもしれません。「日本語教師に向いているのはこんな人」でも、日本語教師には異文化への理解が絶対条件の一つであるとされています。日本語教師を目指すのなら、自らが異国に飛び込んでみるのもまた良い経験でしょう。 JAPANEASYについて、詳しくは「講座の特徴 | JAPANEASY」をご覧ください。また、オーストラリアでの日本語講師養成講座、日本語教師インターンシップは、ジャパンセンターオーストラリアでも開催されています。こちらのセンターでは、英語教師と日本語教師の資格講座の両方が開講されており、英語が得意だ、両方の資格を取っておきたい、という方におすすめです。   ●まとめ  日本語教師に英語力が必要かについて、見てきました。その結果、次のようなことが言えるでしょう。 もしあなたが、『英語は苦手だけど、日本語教師になりたい』と考えているのなら、無理に英語力を付けようとする必要はありません。外国語の運用能力については気にせず、まずは日本語だけでも伝わる授業の仕方(直説法)を学びましょう。〝ネイティブ・スピーカーとしての日本語力〟を最大限に生かすのです。 しかし、『どちらかというと英語は得意だ』という方や、『国内はもちろん、オンラインや海外でも仕事の幅を広げたい』と考えている方は、ぜひ英語力も伸ばしていきましょう。新しい生徒の獲得や、よりよい職場選びに繋がります。  英語ができてもできなくても、自分に合った教え方や働き方がある。これも日本語教師の魅力のひとつであると言えるでしょう。

日付2022/10/13/

やりがい

日本語教師の仕事・魅力

日本語教師の仕事内容 日本語教師の仕事内容は 日本語を知らない外国人に日本語をイチから教えることです。 近年、着実に増えている外国人の数。当たり前な話ですが・・・・日本に来る外国人は元々は日本語ではなく中国語・英語・ベトナム語・フランス語などを母国語として流暢に話します。その母国語レベルまでは到達しないまでも、近いレベルまで日本語のトレーニングを続けるのが日本語教師です。 日本語教師として仕事をする条件   「資格があると有利」 日本語教師になるために資格は必ずしも必要ないですが無資格では採用されにくい現状があります。 多くの場合、下記のいずれかの条件が求められます。 ・日本語教育能力検定試験に合格している ・文化庁届出・受理の420時間以上、日本語教師養成講座を受けて修了している ・大学や大学院にて、日本語教育課程を専攻・修了している ・420時間講座相当の通信講座、WEB講座による講座を修了している方 「日本語教師に資格は必要?」などのサイトにも詳しくまとめられています。参考にしてください。   日本語教師の仕事の流れ 「授業の準備」 日本語教師の仕事の流れは、担当する授業が決まったら、その授業を受ける生徒の属性や状況について把握→年齢や国籍、日本語のレベル、現在の生活環境などについて、できる限り理解することで、一人ひとりに合った指導がしやすくなります。 「教案作成」 そして、具体的に教案(授業の内容)を考えていきます。カリキュラムを組み立て、授業のたびに日本語の理解が深まり、スキルアップできるようなものにします。 「実際の授業」 日本語授業では、事前に考えた教案に基づいて指導を進めていきます。日本語教師によって様々ですが、理解度をアップさせるため、テストを実施したり、宿題や課題を出したりすることもあります。 「授業後フォロー」 授業が終わると、日本語教師はテストの採点や宿題のチェックなどをし、生徒が正しく授業を理解できているかを改めて確認したり、個別で生徒からの学習・進路相談や生活上の悩みなどにのったりすることもあります。 このように、日本語教師は、授業そのものの時間以外にやるべきこともたくさんあります。 日本語教師の仕事内容については、「日本語教師の仕事とは」にも詳しくまとめられています。   日本語教師と関連した仕事 留学生に向けた分野や商習慣、簿記や会計、英語圏ではない学生に英語など 他の語学を教える教師も関連しています。日本語教師が兼務している場合もあります。 近い分野としては国語教師だと思う方も多いと思いますが、大きく違います。 日本語教師と国語教師の違い 日本語教師と似たような職業として捉えられることがあるのが、国語教師です。 どちらも「日本語を扱う」という点では共通していますが、両者には大きな違いがあります。そのひとつは、日本語教師が外国人のような日本語を母国語としない人に対して日本語を教えるのに対し、国語教師は基本的には日本人に対して、国語の能力を高めるための指導を行っていくことです。 日本語教師と国語教師の違いは「日本語教師の仕事内容」も参考にしてください。   日本語教師は、おもに民間の日本語学校・スクールで「日本語を勉強したい」と考える生徒にトレーニングをすることがメインの仕事です。 日本は魅力がある国なのか 日本語教師の仕事背景には外国人がいることが条件です。 そもそも日本にくる外国人は日本に目的や魅力があるから来日します。 魅力がない国にはこないでしょう。日本に魅力を感じる観点も、日本にくる目的や年齢もさまざま。例えば、日本の文化(アニメや伝統工芸)に魅力があると感じる、日本が住みやすい環境だと思っている、日本で仕事をして、高い年収を得られると思い、そこに魅力を感じる人など。挙げればきりがないかもしれません。いずれにしても、日本に魅力があると感じていることには間違いありません。英語圏でもなく、中国語など世界シェアが高い言語を使う国ではないにもかかわらず魅力があると思ってきてくれている方が多い以上、日本は魅力がある国だと言えます。 「日本語教師とは?」でも触れられている通り、在留外国人は年々増加傾向にあります。新型コロナ禍の影響で留学生の入学がストップしたこともありますが、長い目で見れば日本語を学ぶ外国人は増えていると言って良いでしょう。日本語教師は、彼らと日本のコミュニティや文化をつなぐやりがいのある職であるというだけでなく、将来的な需要の高い職でもあるということができるでしょう。   『日本語教師の魅力』 ・成長の瞬間に立ち会える 「わからない」が「わかる」、「できない」が「できる」に変わる瞬間に立ち会えるのが、日本語教師の仕事の最大の醍醐味です。 ・経験が生かせる 日本語を勉強しようという人は、十人十色です。年齢も経歴も趣味も到達目標も、「いろいろ」ですから、日本語教師は学習者のタイプに合わせて、あなたが今まで経験してきたことを総動員して、授業を組み立てていくのです。 ・視野・世界が広がる 日本語教師には、いろんな知識や情報が必要です。政治、経済、社会、歴史、芸能、芸術、科学技術、世の中のすべてが教材になりうる仕事です。魅力的ながある授業を作っていこうとするには教師自身の成長が欠かせません。ですから、日本語教師をしていると必然的に自分自身の世界が広がっていくのです。詳しくは「日本語教師の魅力とは」も参照してください。 また、日本語教師として自ら身につけようとする知識だけでなく、授業や生徒との関わりを通じて得るものも大きいでしょう。日本にやってきた海外からの学生の日本についての素朴な疑問や意見が、あなたの思っても見なかった日本の姿を見せてくれることもあるかもしれません。「日本語教師ってどんな仕事? 第8回 日本語教師の魅力って? 〜その1〜」でも触れられている通り、人と人との関わりの中で、一方通行では無いやりとりが発生するのも日本語教師という仕事の魅力の一つです。 ・具体的な事例・日本語教師のコメント 「日本語教師のやりがいを聞いてみよう」や、「日本語教育の楽しさを多くの人に伝えたい」など、現役日本語教師の声を集めたサイトもあります。 日本語教師が実際の仕事で感じた事やエピソード、魅力があると思う点、失敗例 など参考になります。モチベーションのなどの基本的なところだけでなく、実際に日本語教師として働く中で身につけた様々な知見についても触れることができます。 高嶋 幸太(Takashima Kota)|note など、日本語教育に携わる方の個人ブログを読んでみるのも、赤裸々な意見や率直な考え方に触れる良い機会になるでしょう。   『日本語教師の仕事への適性』 日本語教師はどんな人が向いているのか 「人に教えることが好きな人」 人に教えることに魅力を感じるヒトや、生徒の成長を見ることが好きなヒトは、日本語教師に向いています。基本的に生徒は中国語やベトナム語など外国語を母国語とする外国人なので、丁寧に説明したつもりでも、必ず理解してもらえるとは限りません。そのため、根気よく教えられることも大切です。 「コミュニケーションを積極的にとれる人」 日本語教師は多くの生徒に目を配り、指導していく必要があります。年齢や国籍問わず、積極的にコミュニケーションしながらトレーニングしていくことが必要です。 「日本の歴史や文化、習慣を伝えられる人」 日本の歴史や文化、習慣について教えるのも大事な役目です。日本の文化や歴史に対する関心が高い人や、豊富な知識を持っている人は、日本語教師としての仕事にも楽しみながら取り組んでいけます。 例えば、海外からの留学生は、日本に多かれ少なかれ興味をもって留学先に日本を選んでいることでしょう。日本語を教えてくれる先生は、同時に最も身近な日本で暮らす先輩であり、日本について聞きたいこともあると思います。そんな時に質問に答えて上げられれば、生徒との距離も縮まるでしょう。「日本語教師の仕事内容や働き方を徹底解説! - SenSee Media」でも、異文化・日本文化に興味があることを、日本語教師の適性の一つとして紹介しています。   「異文化や異なる価値観を受け入れられる人」 日本語学校では英語・中国語・ベトナム語・フランス語やロシア語など、さまざまな言葉を話す生徒たちがいます。異なる価値観も受け入れられる包容力が欠かせません。世界の歴史や文化、経済に関心を向けることや年齢・世代に関わらず関心をもつことが大切です。日本語教師には積極的に学ぼうとする姿勢も必要になるでしょう。 「日本語教師になるには?仕事内容や働く魅力・目指す方法まで詳しく解説」も合わせてご確認ください。   もちろん、このような適性だけでなく、日本語教師として働くには資格取得などの要件を満たす必要があります。   ①日本語教師養成講座の修了 ②日本語教育能力検定試験の合格 ③大学での日本語教育の履修   のいずれかを目指すことになるでしょう。日本語教師としての素養を身につけつつ、これらの要件を満たすことも考えなければなりません。詳しくは 「日本語教師ナビ」こちらも合わせてご覧ください。日本語教師養成講座の紹介もあります。独学が不安な方はこうした講座に頼るのも良いでしょう。日本語教師養成講座は「東洋言語学院」をはじめとする様々な機関が提供しています。ご自分で調べてみてください。   『日本語教師の仕事 気になる給与・報酬』 ・勤務地・雇用形態により違う 「日本語学校常勤講師」 日本の日本語教師で学校に常勤として働く場合 年収は300~400万程だと言われています。 「非常勤講師」 授業1コマで1500円~2000円程が一般的のようです。 「常勤・非常勤で収入に差」 国内の日本語学校においては、大半が非常勤講師として働いており、自分が担当する授業のコマ数によって収入が変わってきます。授業1コマで1500~2000円程度が相場のようですが、1週間のうちに勤務する日程・時間などは人によって異なるので、収入もばらつきがあります。また、学校によって夏休みなど授業がない期間もあるので注意が必要です。なかには「非常勤講師だけでは生活が大変」と、いくつかの日本語学校の非常勤講師をかけもちしたり、非常勤講師以外にも個人レッスンを行ったりして、収入を得ている人もいます。授業の準備やテストの採点など授業時間以外に働くことも多くあり、学校によってはその時間について一定の手当を支給するところもあるようです。また、経験年数や実績によって給料設定が上がる学校もあります。非常勤講師としてスタートしても、担当授業の数を増やしていったり、キャリアを積んでいったりすることで、常勤講師を目指せるでしょう。 常勤講師の場合、年収はだいたい300~400万円という人が多いようです。 ・その他 大学勤務や海外勤務 日本の大学に勤務する場合、その学校の規定に沿って給与が支払われます。 日本語教師の中では比較的給与水準が高い傾向にあります。 ただ、大学で働くためには修士や博士の学位や日本語教師としての経験などが求められるほか、採用枠も少ないため、就職は狭き門となります。 海外では国や施設によって差がありますが、求人情報サイトなどの情報では、多くの場合が「その国での生活には困らない給与」とされています。 大学などの場合は、寮などの住居の提供、電気・ガス・水道代の支給、年に1回帰国にかかる交通費の支給といった待遇面が充実しているケースが多いようです。また、夏休みや冬休みも給料が支給される学校もあります。 給与面での待遇については「日本語教師の気になる?年収・給料・収入【スタディサプリ 進路】」なども参考にしてください。 また、少し特殊な例ではありますが、「日本語教師の先生」、つまり日本語教師を養成するための先生になる、という選択肢もあります。こちらは日本語教師としての経験を積んでからのキャリアプランになりますが、そういう道もあると覚えておくのもよいでしょう。 当サイト(ラングジョブ)でも、こうした少々特殊な求人も取り扱っています。現在海外勤務の求人はあまり扱っていませんが、大学、短大などの講師を目指す方はこちらを合わせてご覧ください。  ここまで見てきたとおり、ひとくちに日本語教師といってもその職業選択は様々です。日本語教師を始めたばかりの方から経験を積まれた方、英語力などその他のスキルをお持ちの方まで、働き方は無限に広がっています。日本語教師の魅力もまた、その分広大に拓けているといえるでしょう。

日付2022/10/13/

資格

日本語教師に必要な資格は?〜難易度・合格率の実情〜

●日本語教師になる方法  日本語教師は非常に魅力のある仕事です。それだけでなく、需要も増えている職業であるともいえるでしょう。「日本語教師とは? 日本語教師になる方法」によれば、コロナ禍による一時的な影響をのぞいて在留外国人は年々増え続けており、日本語学習者大まかに右肩上がりの推移を描いています。  ただし、あらゆる場面において、誰かに何かを教えるという行為は、決して簡単なものではありません。  その中でも、母国語が異なる外国人に対して日本語を教える日本語教師の仕事は、難易度の高い職業だと感じる人もいることでしょう。  しかし「誰だって合格できる?!日本語教育能力試験」にも記載されているように、下記条件のいずれかを満たしていれば、誰でも日本語教師になることができます。 大学で日本語教育の主専攻または副専攻を修了する 日本語教師養成講座420時間コースを修了する 日本語教育能力検定試験に合格する  これから日本語教師として働くことを目指している人は、まずどの条件が最も自分に適しているかを吟味してみましょう。 ●国家資格・公的資格・民間資格の違い 国家資格  国家資格とは、国が認めた資格のことを指します。  特定の職業に就くことを許可された資格で、さらに次の3つに分類されます。 業務独占資格 国家資格を取得していなければ、業務を行うことができない。 名称独占資格 国家資格を保有していなければ、職業として名乗ることができない。 必置資格 特定の事業を行う際に、企業や事業所に有資格者を設置しなければならない。  難易度が非常に高い職業としては、医師・税理士・公認会計士などが有名ですが、中には高校生や大学生でも取れるような、難易度が高くないものもあります。 公的資格  公的資格とは、文部科学省・経済産業省などの官庁・大臣が認定している資格で、民間団体・公益法人が実施しています。  また、商工会議所や地方自治体が主催している資格も公的資格となり、例としては英語検定や色彩検定、日商簿記検定などが挙げられます。 民間資格  民間資格とは、民間団体や企業が独自の審査基準を設けて、任意で認定する資格のことを指します。  法律で定められた資格ではないため、通信講座で手軽に取得できるものを含め、実に様々な種類の資格が存在します。  そのため、資格取得しても社会的評価を得られないものも多くありますが、MOSやパソコン検定など、就職活動や転職活動のために取得する人も少なくないようです。  また、仕事だけではなく、毎日の生活をより充実させるために、趣味やお稽古感覚で楽しむ人も多くいます。  また、後述する「日本語教育能力検定試験」は、この民間資格に当たります。 ▽国家資格と公的資格と民間資格の違いって?どんな資格があるの? ●日本語教育能力検定試験とは 日本語教育能力検定試験の概要  日本語教育能力検定試験はJESS(日本国際教育支援協会)が主催する資格試験で、日本語教師として必要な基礎能力があるかどうか確認することを目的としています。  受験資格に制限はないため、日本語教師を目指す人であれば誰でも受験できます。  試験内容としては「日本語教育能力検定試験の内容」にも記載があるように、次の3つの試験で構成されています。 科目 回答時間 配点 内容 試験I 90分 100点 日本語教育の実践に繋がる基礎的な知識 試験II 30分 40点 試験IおよびⅢについて音声を媒体とした出題形式 試験Ⅲ 120分 100点 現場対応能力に繋がる問題解決能力    出題範囲に関しては「令和3年度日本語教育能力検定試験実施要項」より、かなり主要項目が細分化されているため、難易度が高く感じる方もいるかもしれません。  しかし、近年は合格率も上昇しているため、独学でもしっかりと勉強していれば、決して難しい道ではないでしょう。 日本語教育能力検定試験の合格率  「日本語能力検定試験合格率の推移」のグラフによると、受験者数の増加に伴い、合格率も上昇傾向にあることが分かります。  受験者数は平成23年度から平成26年にかけて減少傾向にありましたが、平成27年度から徐々に増加し、令和に入ると一気に9400人を突破しています。  合格率も平成27年度から徐々に上昇し、令和2年度に関しては過去最高の28.9%を記録しました。「資格の王道:日本語教育能力検定」でも、近年の合格率は約30%ほどと紹介されています。やや低く感じるかもしれませんが、日本語教師を目指す人が増えたと共に、受験者の合格率も上昇傾向にあることから、資格の難易度に対して少し安心感を覚えた人もいるのではないでしょうか。 しかし、なぜ日本語能力検定試験の合格率は低いのでしょうか。 一つには、試験自体の難しさがあるでしょう。 日本語能力検定試験の試験範囲は、「社会・文化・地域」「言語と社会」「言語と心理」「言語と教育」「言語」の5つの区分に分かれており、広範で詳細な知識が求められます。独学での合格は困難だ、という人もいるほどです。 ただし、同じく日本語教師になるための要件の一つである日本語教師養成講座の受講が420時間を要することを考えると、同程度の時間を勉強に費やすとしたらそこまで高いハードルではないと言えるかもしれません。 もう一つは、これは当たり前のことですが、一年に一回しか機会がない、という点です。年に何回も受けることが出来れば、一度駄目でもまた次の試験、という風に切り替えていけるでしょう。しかし、年に一回となるとモチベーションを保つのが難しく、またその間の生活基盤を維持するのも大変です。 故に、「合格するまでチャレンジし続ける」のは少し難しいのかもしれません。その間他の仕事についていたり学校に通っていたりするのなら、勉強時間をしっかり確保するのはさらに困難でしょう。そういった点で、「機会が少ない」というのは日本語教育能力検定試験の難易度をあげるのに一役買っているのかもしれません。 日本語教育能力検定試験の難易度について、詳しくは「日本語教師になる為の検定の難易度と合格率」や「日本語教師の資格取得の難易度は?」などのサイト様も合わせてご覧ください。  とはいえ、日本語教師になるにはしっかりとした受験対策が必要です。資格取得の難易度にこだわらず、コツコツと努力を重ねることが先決と言えます。  積み重ねた努力は、後述する「試験に合格したあとの学習」にも生かせるでしょう。   日本語教育能力検定試験の日程      日本語教育能力検定試験は毎年10月に開催されており、年に一度しか開催されません。  また、試験は全国7都市(札幌・仙台・東京・愛知・大阪・広島・福岡)で行われ、税込14,500円の受験料が発生します。(※2021年9月現在)  日本語教育能力検定試験の日程は「日本語教育能力検定試験」よりご確認ください。  なお「【2021年最新】日本語能力検定試験とは?お役立ち情報まとめ」では、願書の提出期間や入手方法の詳細が記載されています。 ●一発合格するための勉強方法 長期的な学習計画  「【日本語教育能力検定試験の難易度について②】試験合格に必要な勉強時間は?」でも述べられているように、一般的には半年以上の期間が必要と言われていますが、これは本当に人によって異なります。  その理由としては、日本語教育について全くの初心者の人もいれば、既に何らかの形で日本語教育に携わっている人もいるため、必要な勉強量に差が生まれるからです。  社会人として働いている人は、特に勉強時間の確保が難しいかもしれませんが、「「日本語教育能力検定試験」の勉強方法 計画的な勉強」では、仕事をしながら検定試験の合格を目指す場合のスケジュール例が紹介されているため、是非ご参考ください。 過去問を解く  日本語教師になるための資格や試験の難易度に関わらず、過去問による試験対策は大変重要です。  「日本語教育能力検定試験を知る(4)問題数と回答時間」によると、例年マークシートの問題は全部で220問。  試験Ⅲでは記述問題もありますが、回答時間は全体で220分のため、1問に対してあまり多くの時間は掛けられないことが分かります。  勉強内容を頭に入れることはもちろん大切ですが、事前に模擬試験を重ねることで、本番のテスト形式に慣れておく必要があります。  試験内容の難易度が大きく変わることはあまり考えられないため、当日100%の力で臨むためにも、過去問はしっかり解いておきましょう。  なお「【日本語教師の試験は難易度高め?勉強のポイント3つ】1:過去問を解く」より、日本語教育能力検定試験の問題は書店やインターネットで簡単に購入できます。  テキストを解いたら試験までのんびりと構えるのではなく、解説を含めて理解力を深めていきましょう。 苦手分野の自己分析  「令和3年度日本語教育能力検定試験実施要項」からも分かるように、日本語教師になるための勉強量は膨大です。  そのため、難易度の高い問題も含め、限られた時間の中で効率よく吸収する必要があります。  これはどの資格にも共通して言えることではありますが、過去問を解いていくと、苦手な分野やスムーズに解けない問題が自ずと把握できるようになります。  聞き取りや記述式の問題が苦手な人は「【にほんご日和】苦手分野の把握と克服」を参考に、自己分析をしっかり行った上で万全に対策を練りましょう。 独学で勉強される場合には、参考書を使用するのもおすすめです。日本語教育を行うための書籍だけでなく、日本語教育能力検定試験合格のための書籍もたくさん存在しています。教師用の参考書を活用して学習に励みましょう。   ●日本語教師養成講座  日本語教育能力試験を受けるに当たり、必ずしも専門学校や通信教育で学ぶ必要はありません。  しかし、中には自分ひとりで勉強することに不安を覚えたり、疑問点が出た場合に誰にも相談できないことでストレスを抱えたりする人もいると思います。  その場合は「ヒューマンアカデミー」「TCJ日本語教師養成講座」「生涯学習のユーキャン」「ニューヨークアカデミー」「アークアカデミー」などの養成講座や養成学校を利用するのもおすすめです。  自分の学習スタイルに合わせて勉強に行き詰まらない方法を見つけ、ストレスなく知識を身に付ける環境を整えましょう。   ●合格したあとは? ・日本語教育能力  日本語教育能力試験に合格したら、すぐに日本語教師として働くことができうrのでしょうか? 残念ながら、そうでは無い場合の方が多いでしょう。資格を持っていることと、実際に教えることができるのは別です。「誰だって合格できる?! 日本語教育能力検定試験」でも、検定試験合格後の学習の必要性が説かれています。   ●まとめ 日本語教育能力検定試験の難易度  日本語教育能力検定試験は出題範囲が広く、年に一度しか開催されないため、他の条件に比べると、難易度は少し高いかもしれません。  しかし、自分自身と向き合って知識を深めることができるため、確実に力をつけることができるでしょう。  また、独学が難しければ養成講座や養成学校もあるため、自分に合った勉強方法を見つけることができます。  資格取得は日本語教師になるための通過点に過ぎませんが、決して無駄な時間にはなりません。  実際に検定試験に合格した方も「日本語教育能力検定は難しい?難易度・合格率を徹底解説」で述べているように、資格取得のために勉強した内容は日本語教師として働くために有益な知識ばかりです。  年々合格率も上昇しており、独学で取得している人も多くいるため、資格の難易度に対してあまり身構える必要はないでしょう。 日本語教師の仕事における難易度  近年日本語教師はじわじわと人気になりつつある職業の一つですが、求人募集ではまだまだボランティアや非常勤講師が目立っています。  日本語教師の就業実態に関しては「87.7%はボランティアか非常勤、常勤は12.2%という現実」でも厳しく言及されており、低収入の問題についても触れています。  また、「日本語教師の資格や養成に関する課題」でも指摘されているように、教師によって日本語教育に差があると言われることも少なくありません。  よって日本語教師になるまでの難易度はそれほど高くありませんが、日本語教師として働き始めると、苦労を感じる人も多くいることでしょう。  しかし、アメリカやオーストラリア、アジア圏などの海外で働いたり、オンライン講座で副業として収入を得たり、日本語教師としての働き方は多岐に渡ります。  そのため、新しい世界に飛び込みたい人や、国籍を問わず多くの人と関わりたい人にとっては、正に天職と言えるでしょう。  失敗を重ねながらも自分の中の理想とする日本語教師を描いて突き進めば、きっと明るい未来に近づくことができるはずです。

日付2022/10/13/

英語

日本語教師に英語力は必要だろうか?

結論:英語力はあったほうがもちろん便利 英語ができることのメリット  日本語教師を仕事にするなら英語力は必要ないという意見はあります。それは日本語教師のほとんどが日本で仕事をしているからです。というのも、日本語を教えるときはほとんど「直接法」といって日本語を日本語で教えます。 日本で日本語教師をするし、日本語だけで教えたいので英語力なんていらない、 日本語教師は英語力は必要?と思った方、少し考え直してみてください。  私は英語力はあったほうがいいと非常に強く考えています。もちろん必須項目ではありませんので、ないからといって日本語教師失格とは言いません。 英語のスキルは必要・あったほうがいい理由は以下の通りです。 ①語学を習得する大変さを知ることができるので、学習者の目線に立った指導ができる  教育者自身が母語以外の語学を学ぶことで、学習者がつまづくポイント、さらにはわかりやすい教え方まで知るヒントになります。ですので教育者として、学習者の立場に立った視点があるかないかは授業進行で大きな差に繋がりかねません。  特に授業中に出る学習者からのバリエーション豊かな質問は、語学を教える立場しか知らない人間よりも語学を学んだことのある人間のほうがよりわかりやすく解答ができるように思います。 ②学生とコミュニケーションがとりやすい  これは一概には言えませんが、学習者が英語圏出身の場合や学習者自身が英語をある程度学んでいれば「日本語+英語」でコミュニケーションをとることができます。  授業の進め方が「間接法」であれば英語やほかの言語を用いて日本語を教える場面も十分あります。  例えば英語ではないですが、私の場合面接を控えたベトナム学生の方にベトナム語で「Cốlên!(頑張って!)」というだけで、表情が明るくなりとても親しみやすくなったようでよく話をしてくれるようになりました。  英語の能力だけでなく様々な国に合わせた言語を単語一つでも知っておくだけで、ぐっと学習者との距離が近くなります。 ③働く場所が広がる  日本語教師の働く場所は多くの場合「日本語学校」だと思います。また、世間一般的にも日本語教師は日本語学校で働くイメージもあります。  しかし、日本語教師の働く先は日本語学校だけではなく様々な教育現場が広がっています。 例えば、英語と日本語両方の教師の資格をとっている場合の働き方について、詳しくはこちらのサイトをご覧ください。 他にも、 ◆外国語学校やインターナショナルスクール(外国人が増えているので必然的に外国人国籍の子供も増えており、今後も需要は上がってくるでしょう) ◆日本にある米軍基地(実際に求人も出ているのを見たことがあります) ◆オンラインレッスン(コロナ禍でオンライン授業やレッスンがコロナ以前より多くなっています) ◆海外の日本語学校や企業にて講師勤務 など、英語力を身につける、英語教師としての資格をとることで働く場所は無限に広がります。資格を生かして英語教師として働く道を考えるのも良いでしょう。 いま挙げたほかにも日本語教師が活躍できる場は広がっています。 日本語学校というくくりで言うとコロナの影響で生徒数が少なくなり、 非常勤講師が働けなくなっておりますが、その分オンライン授業やレッスンが増えて稼いでいる講師もいます。 オンラインでは本当の意味で垣根なくレッスンができるので、人種のバリエーションが多いです。 もちろん、日本語学習者たちがみな英語を母語としていたり、得意としたりしているわけではありません。むしろ、英語圏出身の日本語学習者は少数派と言えるでしょう。ですから、間接法で教えようとすると、ベトナム語、インドネシア語、中国語......など、むしろ英語以外の語学力が必要になってくる場合があるかもしれません。 日本語教師に英語力が必要な場合と不要な場合はもちろんあります。 しかし英語ができる、というだけでいろいろな可能性が広がっていくので勉強しない手はないと思います。 実際に、文化庁の基準でも、専門家としての日本語教師には日本語以外の様々な言語文化に対して通じていることや、グローバルな視座をもつことが求められています。前述したように、英語だけが全てではありませんが、公的な文書で使われることも多い英語を身につけておくことで、アクセスできる情報が増えることは確かです。自分の世界を広げ、それを教育に生かす、といった意味でも、英語ができて悪いことはないでしょう。 英語力が必要なのかどうか、日本語教師の英語力について書かれたこちらのサイトや、こちらのサイトもご覧になってください。海外で働くことを考えている場合には、こちらのサイトもおすすめです。 私は英語ができないから、日本語教師になれない! ということではありませんので、英語力がない人でも諦めないでください。 では一体どれくらいの英語力が必要なのでしょうか 英語力があったほうがいい、ということはわかっていただけたと思います。 では実際日本語教師にとって英語力はどれくらい必要だと考えますか? 世間一般に履歴書に英語スキルを書くにはTOEIC700~750点以上、英検は準1級以上とも言われております。しかし日本語教師に必要な英語力というのは、一様にここまで!ということは言えません。なぜなら、先ほどにもあったように日本語教師が働く場所は多種多様だからです。 日本国内の日本語学校で働く場合、「直接法」で教える場合、英語力はコミュニケーションや挨拶ができる程度でも問題ないと思います。 ですが、もし英語圏や英語のスキルが高い学習者に教える場合や、海外で日本語を教える場合はコミュニケーション以上の英語力が必要になります。 新しい文型の導入や文法・用法の説明まで英語でする方が、学習者の日本語理解も深まります。 また、海外で日本語教師を採用する場合は英語レベル~~以上という記載はほぼ確実にあります。ですのでTOEIC700~750点以上、英検は準1級以上はあくまで目安ですが、海外で働く場合はこれくらいはとっておいた方がいいといえるでしょう。 オンラインでレッスンをする場合でも英語を交えることで理解速度も早まる場合がありますので、文型・文法・用法・簡単な語彙などを説明できるような英語力があるほうがいいです。 もちろんこの英語力が就職活動時のアピールポイントにもなります。 いまから日本語教師を目指す方は英語スキルを高めておいて損はありません。 日本にいるなら全く英語力は必要ない!と言い切るサイトもありますが、みなさんが働く場所に合せて必要な英語力レベルがどれくらい必要か考えてみてください。 おすすめの英語学習方法 英語を今から学習するのは面倒だなーと思った方、英語を学んでいたのなんて数十年前だよという方もいるかもしれません。 そんなみなさんに朗報です。 英語の学習方法は日々更新されています。 いまではスマホを使って簡単に学習を積み重ねることができます。 YouTubeを使用してリスニング、アプリを使って語彙文法学習などスマホ一つで英語力を上げることができます。 私が特におすすめなのは、「TED Talk」というアプリです。 もとはアメリカのプレゼンテーション企画で、サイトなどで動画を観ることができました。 TED TEDは世界中の有名学者や企業家などが英語でプレゼンテーションを行います。 字幕表示や翻訳表示に対応しており、アプリによっては選んだプレゼンテーションからクイズ形式で英語の学習ができるものもあります。 日本語教師におすすめの学習方法としては、HellotalkやTandemなどのアプリを用いて日本語話者以外の人と語学を教えあうのがおすすめです。 相互学習を目的としたアプリで、気軽に英語話者やその他の言語学習者と繋がることができます。 語学の学習方法には昔から様々なものがありますが、やはり誰かと一緒に学び日々使っていくことが習得への道だと思います。 実際私は多くの外国人学生と接する機会がありますが、日常的に日本語を使用しているか否かは日本語レベルに大きく起因していると感じています。 学校や家で学ぶだけでは高いレベルの言語を習得できず、余計に自信を失ってしまいかねません。外国人学生をみていてもそれは強く感じます。 日本語教師には英語の能力は必ずしも必要ないかもしれませんが、語学を学ぶ方法や大変さ、伝えるときの緊張感や恥ずかしさは経験しておいた方がより学習者の心に近づけます。 ですので、いま自分の英語力に自信がなくても日本語教師を目指す方、すでに日本語教師をされている方には是非、英語だけでなく興味のある言語に少しでも触れていただきたいなと思っています。   より実践的に英語を学ぶ機会として、英語を使う生活を送る、というものがあります。英語圏に留学したり、あるいは日本国内でもインターナショナルスクールや海外風土の企業のような、英語がなかば公用語になっている環境に身を置いたり、などと言った方法があるでしょうか。 英語力を向上するためだけにこうした方法をとるのは、費用面でも時間面でも少し難しいですよね。しかし、日本語教師を目指す人ならではの方法が一つあります。 それは、「英語圏で日本語講師養成講座を受講すること」です。 実は、日本語教師養成講座が開講されているのは日本国内だけではありません。英語圏で開講されている日本語教師養成講座を受講することで、日本語教師として働く要件を満たすのと同時に英語力を向上させることができます。 英語の授業が開講されているわけではありませんが、英語圏で暮らすことで半ば強制的に英語を使う機会が増え、自然と英語力が向上していくでしょう。 例えばオーストラリアで開講されている「講座の特徴 | JAPANEASY」こちらの講座では、英語圏で採用されている間接法での教授法も習得することができ、かつ英語圏であることで英語力の向上も見込めます。 また、併設された日本語学校ではオーストラリアの学生だけでなく、ヨーロッパ、アジアなど様々な地域からの日本語学習者が学んでいます。多様なバックグラウンドをもつ学生たちと交流することで、多文化について、異国語を学ぶということについての造詣も深まるでしょう。   また現在、「日本語で日本語を学ぶ」という入り口で挫折してしまう多くの英語話者、英語理解者へとアプローチするため、世界に通用する『国際日本語コーチ』を育成する、という講座も始まっています。 日本の文化を愛し、学ぼうとしてくれている外国人は依然として存在します。そうしたニーズに答えられる日本語教師の需要は、これから高まっていくのではないでしょうか。 日本語教師にインタビューし、「英語力が必要か」という内容も盛り込んだものを記事にまとめたサイトもあります。 また、「にほんむら」という日本語教育界では有名なサイトでは様々なアンケート調査が行われており、「日本語教師に外国語学習は必要か?」というアンケートもありますのでご参考ください。   終わりに 現在日本語教師の必須スキルとして、英語は入っておりません。 しかし、多種多様な人種を相手にする職を選ぶのであれば「英語力」は切っても切れない関係のように思います。 学習者の母国で英語が主力ではなかったとしても、学校で学んでいることは多いです。ですので、簡単な語彙の日本語や英語で意思疎通を図ることもできます。 もちろん、イントネーションや国訛りの英語で混乱を招くこともありますが、そこも含めて「語学」というものに面白味があると思います。

日付2022/10/13/

将来性

「日本語教師」という職業に将来性はあるか?

  〜 将来性がない、と言われるのはどうして? 〜    そもそも、なぜ日本語教師は将来性がない、と言われてしまうのでしょうか。教職全体の問題として、給料が比較的低い・労働時間が増えがち、といった欠点はあるかもしれません。ただしそれですぐに将来性がない、ということになるかどうかはまた別の話です。    日本語教師に将来性がないと言われるのは、「アジアにしか需要がない」「学習者の数は今が頂点」という理由が主です。 もちろんアジア圏以外、例えば欧米にも日本語学習者はいます。ただし、そうした学習者たちは往々にして趣味で日本語を学んでいる人たちであり、日本語教師が安泰だというほどの需要は見込めません。 また、国内の日本語学習者の数、これは国内における日本語教師の需要と読み替えることも可能ですが、こちらも現在に向けて増加傾向にあるものの、今がピークであり、この先は減っていくものと予想されています。この増加は日本に興味を持っている人が増えたというよりも、入国制限などに関する手続きの問題であり、今後も増えていくことは期待できない、ということです。 日本語教師の将来性への不安について、詳しくはこちらの記事「今後、日本語教師の需要と将来性がある国 | JEGS」も合わせてご覧ください。   ~ 将来性はある! その1 ~ しかし、日本語教師に将来性はあります! なぜならば、報道発表資料にもあるように日本という国が、他国から人を大歓迎で迎え続けているからです。これは将来そうなるというお話ではありません。既に、日本は国の方針としてそちらに舵をきっていますし、(コロナウィルスの出現で不透明ではあるものの)それがそのまま続いていく流れにあります。 そして、日本語教師を必要とする方、つまり学習者は日本在住とは限らないこともプラス要素です。教師自身が他の国にいて、そこで教えるパターンも多いです。日本で働くことを目指す海外の方たちが、現地で日本語を学ぶための教育機関は多く存在します。さらには、日本にいながらでも日本語教師の活躍の場はあります。オンラインレッスンが、既に普及しています。これについては、テクノロジーの進化とともにさらに伸びていってもおかしくないと思います。伸びしろ十分です。 アフターコロナの日本語教師について、下記リンク先でも詳しく記載があるので、ご確認頂ければと思います。 アフターコロナで日本語教育業界がどうなっているか?  また、こちらの記事【日本語教師の需要】コロナ後の日本語教育業界はどうなる? 国内外の就職についても解説 でも、アフターコロナの日本語教師の授業について紹介されています。日々刻々と変化するコロナ情勢をなるべく確実にキャッチして、日本語教師としてどう生きて行くか対応を考えましょう。  コロナ禍の影響はあくまで短期的な要素であり、10年、20年と長い目で見れば日本語教師の需要は増加しています。こちらの記事 日本語教師は需要ないって本当? 現役日本語教師が本音で解説 では、外国人受け入れ増加による日本語教師の需要急増について詳しく確認できます。本ページと合わせてご覧ください。   ~ 将来性はある! その2 ~ 私が日本語教師に将来性を感じる部分をもう1点挙げるならば、働き盛りの若者の中に日本語教師で生計を立てようとする人が少ないがゆえに、競争が激しくない点です。まず、一般的な認知度があまり高くないのです。子どもが日本で公教育を受けていく過程の中で、日本語教師の仕事がクローズアップされたり、その周辺について触れることは多くないと思います。加えて、この業界との接点が少ない人にとって、日本語教師という仕事は専門性を感じられない職業ではないかと考えます。日本語母語話者だったら誰でもできるのではないかと考える人がけっこう多い印象です。なぜ、一般的な認知度が低かったり、専門性を感じられないということが将来性の高さに結びつくのか。   認知度の高い職業 × 専門性が高い(ようにみえるもの含む)                 = 目指す人が多い職業   これらのことを踏まえると、前述の計算式とは反対で認知度が低く、専門性が低いようにみえる日本語教師はそれほど競争の激しいフィールドではないと考えられます。 ※もちろん、顧客の奪い合いと言う意味での競争はあります。 ※そして、日本語教師は専門性があります。 ※得意とする専門分野を持つことで日本語教師として有利に戦える、という事情もあります。特に長期的な需要を見込みたい方にとっては、専門性を高めることは避けては通れない道でしょう。詳しくはリンク先の記事をご参照ください。日本語教師の需要と将来性について しっかり学校などで日本語教師を学ぶのであれば「スタディサプリ」などの学校探しの媒体から探してみてください。勉強せずに飛び込むと痛い目を見ます。   ~ 将来性はある! その3 ~ その2で話したことと重なりますが、競争の激しくない理由として、日本語教師という職業は平均年齢が高いという部分についてもお話しましょう。日本語教師という職業は常勤としての枠は少ないです。非常勤講師でかけもちをする、副業としてやる、フリーランスとして働くうちの1種類と捉える。これらのようなスタンスの方であれば枠は十分あります。これだけで、もうわかりましたよね? 「日本語教師6年目の方が、収入面で将来性を語る」にも書いてありますが、安定した収入を1つの職場だけでかなえようとするとき、日本語教師はあまり向いてはいません。そのため、安定志向の強い20代や30代の若者が選ぶ職業ではないのです。 日本はこれからどんどん他国の方を受け入れていく流れがあるが、その流れにあっても職業として日本語教師を目指す人はあまり多くない。これは、将来性がありそうではないですか? そもそも、日本語教師の資格を取得しても、結局その仕事をしない方が多い。私自身がそうです。資格を取得してから10年弱は全くの別業界で会社員をしていました。そういう話は同業者の皆さんに多い話です。あるあるなのです。   ~ 日本語教師の今 ~ 日本語教師の将来性を考えるためには、現在日本語教師にはどのような職場があるのかを整理した方がいいですね。 ユーキャンなどにもコラム(日本語教師の需要は?今後の見通しと、国内外での就職について詳しく解説)の記載がありますが、サラッと挙げられるものをいくつか紹介します。   まず、日本語教師の現場とはどこか? 一番わかりやすいのは日本語学校です。留学生を受け入れている代表的な教育機関です。当然、コロナウィルスによる影響を強く受けているところです。なにせ、その時々の感染状況や国としての対策によって入国ができなくなってしまうのですから。日本語学校の入学タイミングは、おおよそ4月・7月・10月・1月の4期、もしくは4月・10月の2期のどちらかです。   次に、大学や専門学校も挙げられます。そして、こちらも影響の大小はあるものの、日本語学校と近しい状況にあります。ただ、日本語学校と違うのが、コロナ以前に日本に留学してきた方々の進学先として機能していることです。日本語学校で1年~2年間学んだ後、次にこの2種類の教育機関に進むパターンが多いのです。しかしながら、日本語学校で留学生が思うように受け入れられなくなってしまえば時間差でこちらにも、、、という状況。   まだ他にもあります。技能実習生に日本語講習を行う場合にも、日本語教師は活躍します。技能実習生には働いてもらう以前に日本語の講習をしなければいけないからです。これについては、日本語学校などの教育機関に比べれば求人数は少ないのですが、求人サイトやハローワークをこまめにチェックしていると募集が出ていることもありますね。   そして、紹介しないわけにはいかない、個人レッスン。1対1もあれば、1対複数もあります。対面もあれば、最近はオンラインの希望者数に勢いを感じます。オンラインであれば場所を問いませんからね。どうやって学習者とつながり、依頼を受けられるかという点に関してですが、2パターン紹介します。オンラインプラットフォームに登録するか、仲介企業に登録するか、このどちらかがスタートには適しています(というか、楽です)。前者については、インターネット上で学習希望者と講師のどちらも登録を受け付けているウェブサイトがあります。学習者に見つけてもらえて、トライアルレッスンも気に入ってもらえれば、マッチング成立、というような流れが一般的かと思います。後者は、外国語講師派遣ビジネスを展開する企業の登録講師になるということです。基本的にどちらのパターンを選んでも中間マージン(手数料)は取られますが、とにかく経験を得たい、実績を積みたいという方にはうってつけです。   日本語教師のフィールドはもっと広いのですが、比較的始めやすいところを選びました。将来性という点で、個人レッスンはオススメです。特に、人とのコミュニケーションが好きだったり、相手に合わせて臨機応変に対応を変えることが得意な方には ◎ です。   ~ 日本語教師のこれから 民間資格から、国家資格へ? ~   日本語教師資格が国家資格になる可能性がとても高いです! これはもうご存知の人も多いかもしれません。現在、「公認日本語教師」という名前の国家資格を新設すべく、文化庁主体で有識者会議が定期的に実施されています。 そう、日本語教師は国家資格ではありませんでした。では、そもそも日本語教師の資格って何か?何か取得したり、条件ってあるのか?以下、ご参照ください。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ◆四大卒+文化庁届出受理の日本語教師養成420時間講座を修了 ◆日本語教育能力検定試験に合格 ◆大学または大学院で日本語教育を主/副専攻(45単位/26単位) 以上のいずれかを満たす ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++  こちらは法務省告示機関と認められている日本語教育機関で勤務する場合の条件です。しかしながら、実はこの条件は色々な日本語教師求人においてよく使われています。日本語教師としてある程度稼ぎたいとお考えであれば、前述の3つのいずれかは取得しておくことをオススメします。  さて、話を戻します。日本語教師の将来性を考える上で無視できない国家資格化。なぜ、日本の偉い方々が日本語教師という職業を国家資格にしようとしているのか。この点を整理しておきましょう。 平成23年の東日本大震災の後に一度在留外国人の数は減少したものの、数年を経て再度増加へと転じました。再度、コロナウィルスの影響で減少したとはいえ、令和2年末現在の在留外国人は 2,887,116人 です。10年前の平成22年時点で2,047,349人と比較して約84万人増、どんどん増えています。  もちろん、これは自然に、何もしていないのに増えている、、、のではありません。 日本人なら嫌でもよく聞くワード「少子高齢化」。令和3年1月に総務省が発表した人口推計をみると、日本人の総人口のうち65歳以上の割合は約29%。きっと、この割合はさらに増していくでしょう。日本国内のお仕事は、日本人だけでまわしていくことは現実的でないということです。「日本で働きたい!」と思ってくれる外国籍の方がいれば、(日本のルールを守ってくれるならば)喜んでお越しいただく。日本という国がそのような体制をとっているのだから、在留外国人は増えています。コロナウィルスの問題が落ち着いていけば、再度増加傾向に転じる可能性が圧倒的に高いでしょう。 日本語教師の需要について、具体的に知りたいならこちら! 将来的に国家資格になる可能性があるとはいえ、現状は日本語教師の資格は民間資格です。現在、日本語教師の資格を持つ人がどのように働いているのか? どんな人が資格を持っているのか? 詳しく知りたい場合にはこちらの記事をご参照ください。  

日付2022/09/22/

将来性

日本語教師は将来が不安?

日本語教師は、日本語を母語としない外国の方に対し日本語を教える仕事です。多くの場合は日本国内で働きながら海外の方と関わることができ、異文化交流のチャンスをもつことができると言った点で、日本語教師という仕事は大変魅力的です。   しかし、いざ「日本語教師になる」ことを考えてみたとき、将来に関して不安に感じることもあるのではないでしょうか。実際に日本語教師として働くことはどれほど大変なのか、収入や生活は安定するのか、といった不安を抱える方は少なくありませんし、最近であればコロナ禍の影響なども心配になってきます。   本記事では、日本語教師として働く方々が直面することの多い不安や疑問について、どうしたらそうした不安を解消できるのか、ということまで含めてまとめていきます。 日本語教師が抱える不安にはどのようなものがあるのでしょうか。もちろん人によって様々な疑問や不安があるでしょうが、代表的なものをいくつか挙げるとすれば ・収入面・待遇面での不安 ・授業準備、実際の授業への不安 ・コロナ禍での需要への不安 などになるのではないでしょうか。一つずつ見ていきましょう。   収入面・待遇面での不安 日本語教師を目指す人の不安として、「給料が少ない」というものがあると思います。 現役日本語教師の方の意見や体験談を聞いていると、残念ながらその傾向は事実としてあるようです。 収入はそう多い方ではなく、また授業の時間だけでなく授業準備や生徒指導などでも拘束時間が発生するため、重労働の割に薄給だ、という印象になってしまいがちです。 また、日本語教師の7割が非常勤講師だと言われており、「働き方が不安定」というのも日本語教師を目指す人が抱える不安としてよくあるものだと思います。   →解消するには? しかし、こうした不安も努力次第で解消することが可能です。 例えば、日本語学校での非常勤講師では給料はそう高くありませんが、経験を積み、専任講師として勤務できるようになればもう少し安定した収入が見込めます。また、大学などの期間で働く場合でも日本語学校で働くよりも高い給料が得られます。 海外での勤務を視野に入れるのも良いでしょう。英語力や英語の資格、一定程度の現地語の能力が必要になるかもしれませんが、その分待遇も向上するでしょう。手取りの賃金としては変わらないかもしれませんが、物価の関係で海外で働く方が生活が楽になる場合もあるようです。 また、海外経験それ自体がより良い職へのきっかけになることもあります。日本語教師は異文化との関わりが必然的に生まれる職ですので、海外経験を積んでおくことで生徒の悩みにより共感できるようになります。また、海外経験に関わらず、大学院への入学、社会人経験など、様々な経験が日本語教師の求人では歓迎されます。ぜひたくさんの経験を積み、ご自身のキャリアに生かしてください。   準備・授業への不安 授業をするには、日本語文法の知識が必要であるだけでなく、生徒のレベルに合わせたカリキュラムや教材作りも求められます。また、日本語教授以外に生徒の生活面での指導や相談などもする必要があり、激務だと言われています。 日本語教師になるのには様々な条件がありますが、資格などがあるわけではなく、人によって方法は様々です。日本語教師養成講座などを受講した人と違って、日本後教育能力検定試験に向けた勉強だけで日本語教師になった方々にとっては、実践面での知識の不足などが気にかかるのではないでしょうか。 実際に、日本語教師の教育不安に対する研究では、日本語教育に関するスキルやクラスでのコミュニケーションなど、実践面をあげる人が多いようであることがわかっています。   →解消するには?    前述の研究でも示されている通り、スキル不足、実践面に関する不安は、経験を積むことによって解消されます。色々と不安はあるでしょうが、まずは1年、2年と続けて勤務していくことが大切です。 また、教材準備に関しては、経験を積むことで使い回しができるようになり年々楽になっていきます。もちろんブラッシュアップを重ねる必要はあるでしょうが、1から作るほど大変ではないのは確かです。 私自身、教育機関で働いた経験がありますが、やはり年数を重ねるにつれ授業準備の時間が減り、楽になっていきました。これは、教材を使い回すことができる、ということももちろんそうですが、それ以上に「生徒はどこを疑問に思うか?」「どの項目を重点的に教えるべきか?」ということが、経験を積むうちにわかってくるからです。教材全体を網羅的に見るのではなく、ポイントポイントで準備をすることができるようになり、かける時間も少なくなります。   コロナ禍での需要への不安  2022年9月現在、長く苦しいコロナ禍が始まってからおおよそ3年が経とうとしています。日常生活の多くが制限され、不便な思いを強いられている人も多いでしょう。日本語教師は特にこの影響を強く受けた職であるといえます。なぜなら、コロナ禍に伴う入国制限により留学生の入国が大幅に遅れ、その間の求人や業務もその煽りを大きく受けたからです。  このような事態は滅多にありません。とはいえ、今まさにこうした状況を体験している皆さんからすれば、不安に思うのも当然でしょう。日本語教師という職そのものが今後どうなってしまうのだろうと考えるのも無理はありません。  日本語教師という職が、時世に影響されやすい職であることは事実です。そもそも日本で働きたい、日本で学びたい、という学生なしには成り立たない仕事であり、相対的な日本の魅力度や経済状況、また国際情勢など、職に影響を及ぼす要因は大変多く、安定と言った意味では不安が残るかもしれません。実際、「今は日本語教師は目指さないほうがよい理由 | JEGS」では、日本語教師になるのならよく考えた方がいい....もとい、今はやめておいた方が良いのでは、と議論されています。   →解消するには?  この不安に関しては、個人で解消するのは難しいでしょう。日本語教師以外のキャリアを見据えた資格取得や研鑚は可能でしょうが、「日本語教師として働いていく上での不安」としては解消されません。  ただし、未来はそう暗い見通しばかりではありません。日本語教師の将来について、逆に明るく、長期的には需要は安定、あるいは増加すると予測している人もいます。「日本語教師の需要と今後の将来性【国内専任講師7年目の僕が説明】」などを読むと、少し明るい見通しが持てるようになるでしょう。  こればかりは国の制度改定や国際情勢に影響される部分が大きく、不安は全くないとも、不安ばかりだとも言い切ることはできませんが、個人にできることがないわけではありません。資格取得や、外国語の習得など、もし職が不安定になっても対応できるようなスキルを身につけておくと良いでしょう。 まとめ 以上、日本語教師が抱える不安についてまとめました。おおよそどの不安にも共通して言えることは、個人の努力や経験によって少しずつ解消することができる、という点ではないでしょうか。語学能力を高めたり、資格を取得したり、海外経験をつんだりなど、日本語教師として、あるいは日本語教師をやめた後でも活躍していけるように自らを高めることが、不安の解消につながります。 将来を見据えてしっかり考えることと、闇雲に不安を抱えることは別です。当サイトの別記事や、リンクで紹介したサイトさんなども参考にしつつ、ご自分の将来について考えてみてください。  

日付2022/09/20/

独学

独学でも可能? 日本語教師の資格を取得する方法や難易度まとめ

日本語教師というのは、主に日本語が母語ではない人たちに日本語を教える職業です。日本にいながら外国のかたと関わる機会があり、異文化に触れたい、海外の方と関わりたい、と言う気持ちがある方には特におすすめの職業であるといえるでしょう。  さて、ではどうしたら日本語教師になれるのでしょうか。実は、日本語教師になることそのものには明確な資格や条件はありません。日本語教師を国家資格にしよう、という動きもあるようですが、今のところはまだ達成されていません。ただし、日本語教師として働くためには日本語学校に就職する必要があります。そして、法務省告示の日本語学校で働く場合、以下の3つの条件のうちどれかを満たすことが必要になります。 —------------------------------------------------------------------------------------------------------- ◆大学または大学院で日本語教育に関する主専攻プログラムか副専攻プログラムのいずれかを修了する   ◆学士以上の学位を持ち、文化庁認定の「日本語教師養成講座(420時間)」を修了する   ◆「日本語教育能力検定試験」に合格する —-------------------------------------------------------------------------------------------------------  独学で日本語教師として働くことを目指す場合には、3点目「日本語教育能力検定試験の合格」が目標になるでしょう。ただし、あなたが今置かれている環境次第では他の方法の方が効率的になることもあります。  それぞれの方法について、詳しくは次項以降で解説します。  日本語教師になる方法について、詳しくは「日本語教師になるための勉強とその方法・ポイント・コツとは | にほんご日和」なども参考になさってください。 大学または大学院でのプログラムを修了する 日本語教育に関する主専攻/副専攻プログラムが受講できる大学や大学院であれば、どの大学でも日本語教師をめざすことができます。ただし、プログラムがある大学でも、それが要件として認められる大学とそうでない大学があるため、進路や受講を決める際には注意が必要です。  また、この方法を選ぶ場合、独学で日本語教師を目指すことは不可能です。これから大学を受験する方であれば良いですが、日本社会では社会人が大学に入学することはまれであり、セカンドキャリアとして日本語教師を目指す方には向かない選択だといえるでしょう。  しかし初めから日本語教師になりたくて大学などを選ぶ場合には、大学での4年間の間に日本語教師としての要件を満たすことができるため、効率的だともいえます。   420時間の日本語教師養成講座を終了する     学士以上の学位を持っている方であれば、キャリアの中途からでも開始できるのが420時間の日本語教師養成講座の受講です。  日本語教師養成講座は特定の機関のみが開いているものではなく、様々な教育機関や日本語学校グループなどが開講しています。また、通学を伴う対面での受講や通信講座など、形態も様々です。通信タイプの講座であれば、現在のお仕事を続けながらでも無理なく受講できるかもしれません。ご自身の生活スタイルや目指す修了の時期に合わせて自分に適したものを選びましょう。  また、日本語教師養成講座は日本語教師になる時だけでなく、なった後にまで役立つ講座です。講座にもよりますが、日本語教育の経験がある講師に教えてもらえることで、座学的な知識だけでなく、現場でどのように日本語を教えるか、実際的なスキルを身に付けることができます。  日本語教師養成講座について、詳しくは「日本語教師は独学でもなれる?何を勉強するべき?」なども合わせてご覧ください。   日本語教育能力検定試験に合格する  独学で日本語教師を目指す場合には、基本的にこの方法を選ぶことになるでしょう。日本語教育能力検定試験について、次項以降で詳しく説明していきます。   日本語教育能力検定試験とは?  日本語教育能力検定試験は、日本国際教育支援協会が実施する試験で、例年10月頃に行われます。日本語教員になることを目指して学習している方や、日本語教育に携わっている方を対象として、日本語教育能力に関する知識や能力が一定の水準に達しているかを図るために実施されています。  現状、日本語教育能力検定試験は国家資格ではありませんが、文化庁の「必須の教育内容」に準じて出題範囲が定められており、文部大臣の認定を得ています。  受験資格は特になく、年齢や学歴の制限も当然ありません。よって、日本語教育能力検定試験に合格して日本語教師になるのを目指すのは、いつからでも、どんな人でもできるということです。  特定の講座を受講したり条件を満たしたりする必要もなく、独学だけで取得することが可能なため、キャリアの中途から目指すことも比較的容易です。  しかし、試験自体がそう簡単だというわけではありません。次の項から、難易度や出題範囲について詳しくご説明します。 難易度と試験範囲  日本語教育能力検定試験の難易度は、例年20~30%程度を目安に推移しています。これは決して高い数値ではありませんから、その分難易度は少々高めであるといえるでしょう。毎年10月ごろに実施されているため、何度でもチャレンジはできます。とはいえ年に一度の試験ですからなるべく一回で合格したい、となると、しっかり勉強する必要がありますね。  しかし、2017年度から2021年度まで全体的に合格率は上昇傾向にあります。受験者数も増えているとはいえ、今がチャレンジのしどきなのかもしれません。  試験範囲は大変広く、日本語教育に関する網羅的な知識が求められます。試験自体は3部構成で、日本語教育の基礎的な知識が問われる第一部、音声による試験が行われる第二部、区分横断的な設問で、現場での問題解決能力を測定する第三部と分かれています。おおよそ全ての問題がマークシートですが、記述問題も最後にあります。  日本語教育能力検定試験の概要については、詳しくは「日本語教師の資格を独学で習得する方法とは?おすすめの書籍も紹介!」や「【2022(令和4)年最新版】日本語教育能力検定試験とは?お役立ち情報まとめ」も合わせてご一読ください。 どうやって勉強するべき?    前述したように、日本語教育能力検定試験の範囲は広く、難易度もそう低くはありません。一度で合格するには、しっかりと計画を立てて勉強する必要があるでしょう。  日本語教育能力検定試験の合格を目指すのに、大きく分けて方法は二つになります。 日本語教育能力検定試験の対策講座を受講する テキストなどを使用して独学する  計画的に独学するのに不安がある方は、日本語教育能力検定試験対策講座を受講するのがよいでしょう。独学というコンセプトからは外れるかもしれませんが、1人で指針なく勉強するのは案外不安なものです。時間や資金に余裕のある方は講座を受講することも選択肢に含まれるでしょう。  対して、自分で計画を立てて取り組めるという方は、独学で進める方がスケジュールや資金の面で余裕ができるでしょう。長期的に、というのが具体的にどれくらいか、ということも問題ですが、一般に、試験に向けた勉強期間は半年ほどとるのが良いのではないでしょうか。日本語教師養成講座が420時間と定められていますので、その程度の時間をとるのが目安といえます。勉強期間が長期間に渡りますので、ご自身でしっかりと計画を立て、根気強く学習を続ける必要があります。    しかし、人によって必要な期間は様々です。 「独学4か月で「日本語教育能力検定試験」に合格したわたしの勉強法 -」や「独学10ヶ月での合格体験記(日本語教育能力検定試験) | JEGS」、「独学で使った【勉強時間】は何時間?日本語教育能力検定試験」など、体験記をたくさん読むことでご自身の学習についてもイメージが湧くでしょう。  独学するか? 養成講座を受講するか? ということについては、「日本語教師になりたいけど「独学で検定合格」or「日本語教師養成講座」どちらがオススメ?」も参考になります。   まとめ  本記事では日本語教師になるための方法、とりわけ日本語教育能力検定試験の合格について、概要や難易度、合格するための方法をまとめました。合格し、日本語教師になるビジョンは掴めたでしょうか?  日本語教師になるにあたって一番大切なことは、日本語教育能力の知識ももちろんそうですが、それ以上に生徒との実際のやり取りの中にあるといえるでしょう。座学的な知識に囚われすぎず、日本文化や異文化について積極的に知識や経験を身に付けることで、生徒から頼られる日本語教師になることができるのではないでしょうか。  

日付2022/08/02/

資格

日本語教師に必要な【英語力】と【資格】を解説!

日本語を教えるだけなら、英語力も資格も不要。しかし日本語教師として就職し、専門家としてプロを目指す場合には、日本語教師の資格と英語力があるほうが圧倒的に有利です。日本語教師の適性についてはこちら『日本語教師に向いているのはこんな人』もご参照ください。   この記事でわかること(目次) 1        日本語教師に必要な【資格】を取るには    1.1       1.日本語教師養成課程を【大学・大学院で】履修    1.2       2.日本語教師養成研修【420時間】を受講    1.3       3.日本語教育能力検定試験に合格    1.4       英語力を生かして【海外】で日本語教師の資格を取得 2        日本語教師に必要な【英語力】    2.1       この記事での【英語力】の定義    2.2       【日本で働く】場合に必要な英語力    2.3       【海外で働く】のに必要な英語力 3        まとめ   日本語教師に必要な【資格】を取るには 学校や企業に日本語教師として就職することを目指すなら、日本語教師の資格が必須となります。日本語教師の資格を得るには主に3つの方法があります。 1.日本語教師養成課程を【大学・大学院で】履修 2.日本語教師養成研修【420時間】を受講 3.日本語能力検定試験に合格 ここからは、3つの方法を具体的にご紹介します。 1.日本語教師養成課程を【大学・大学院で】履修 大学で日本語教師養成課程を履修すると、就職先の選択肢が広がるので人気です。 日本語学校の多くが日本語教師採用に「4年制大学卒業」を条件とするところが増えました。 なぜなら、「法務省告示校」において、日本語教師の条件に「学士の資格」が加わったのです。 法務省告示校とは、留学ビザが与えられ、外国人留学生を受け入れることが可能な日本語教育機関(出入国管理庁:告示された日本語教育機関等)のこと。 文学部や外国語学部、国際関係学部などで、日本語教育関連科目を履修し、卒業すると日本語教師の資格を得られます。大学の場合、主専攻で日本語教育関係科目を45単位以上、副専攻で26単位を履修する必要があります。 海外の研修先が用意され、日本語教育の実習ができる大学もあるようです。大学を卒業して学士となれば、日本語教師としての進路の幅が広がります。   2.日本語教師養成研修【420時間】を受講 文化庁が出すガイドライン「日本語教育のための教員養成について(文化庁HP)」で定められた420時間の研修講座を受講すると、日本語教師採用試験の応募資格が得られます。 働きながら夜間で受講できたり、オンラインのコースがあったり。受講者のニーズに合わせた講座が展開されています。日本語学校が併設されている講座もあり、そのような講座は受講が就職に直結するので人気です。   3.日本語教育能力検定試験に合格 知識のみが問われる試験で、実技がありません。合格すれば専門知識があるとみなされ、就職面で有利に働きます。試験は年1回、秋ごろに行われ、合格率は2020年度試験で28.9%(全科目受験者9,033人/合格者2,613人)。 受験するのに、学歴や年齢の要件はないので、誰でも受験できます。試験内容は広範囲にわたります。 最近の動きとして日本語教育能力検定試験は、令和4年度の試験より「必須の教育内容」 (文化庁)に準じた出題範囲に移行します。(日本国際教育支援協会より引用)とあるように、日本語教師の国家資格化に向け、試験内容の移行が発表されています。 合格すれば文化庁の定めるガイドライン(文化庁)の日本語教師の有資格者になれますので、人気です。 独学できますが、短い時間で効率よく勉強するために「通信教育」を利用する人も多いです。合格を目指すための講座がたくさん開講されていて、時間や金銭面で余裕がない方にもおすすめのルートです。 これまでご紹介した3つの方法で日本語教師の資格を得るのには、英語力は不要です。しかし日本語学習者を相手に実習する場面では、「英語話せたら、もと交流できたのに」という場面があるかもしれませんね。   英語力を生かして【海外】で日本語教師の資格を取得 英語が得意な人の中には、海外で日本語教師の資格を目指したい方もいるでしょう。ここでは、日本の外で日本語教師の資格を得る方法についてご紹介します。   日本の企業があっせんする日本語教師養成講座 420時間の日本語教師養成研修を、海外で実施するプログラムです。主に日本の企業がプログラムを展開しています。 日本で開講している日本語教師養成プログラムと同じ講座を、海外で受講できるようにしているものや、日本で座学を行い、海外で実習を行うプログラムなどがあります。 中には渡航費や滞在費が含まれているプログラムもあり、海外での滞在経験が少ない方でも安心して参加できるようになっているものもあります。   海外の大学へ進学して日本語教師の資格を取りたい場合 残念ながら、海外の大学で日本語教師の資格を取得できるプログラムはありません。 しかし、例えばオーストラリアなどでは、LOTE(= Language Other Than English: 外国語教育)が盛んで、日本語を外国語として学ぶ学習者が40万人以上います(国際交流基金の調査による)。LOTEの教授法を学べる大学があり、現地の教員資格が取得できる学校もあります。   日本語教師に必要な【英語力】 日本語教師になるためには、英語の資格は必要ありません。英語力があるからと言って日本語教師になれるわけでもありません。しかし、就職するときに英語力があると断然有利です。 英語でコミュニケーションが取れると、学習者と会話の幅が広がります。海外で就職するには英語力に加えて日常会話程度の現地語も必要でしょう。 例えばご自身が海外留学を経験していて、英語による会話がスムーズにできるとしても、ご自身の持っている英語の力を証明する必要があります。多数の応募者の中から「書類選考を突破」し選ばれるためには、英語力を裏付けるための【英語の資格】があると有利です。   この記事での【英語力】の定義 この記事でお伝えする英語力の定義は以下の通りです。 *CEFR(文部科学省のHPより)を参考に【英語資格】をレベル別に分けましたので、ご参考になさってください。   レベル 英語の資格 (ご参考) A 高度な英語力を持ち、十分なコミュニケーションが可能(A) ・英検準1級以上 ・国連英検B級以上 ・TOEFL®550点(CBT 213点、iBT 79点)以上 ・TOEIC®730点(S&W 290点)以上  B どんな状況でも、適切な意思疎通ができる(B) ・英検準1級、2級 ・国連英検B級、C級 ・TOEFL®500点(CBT 173点、iBT 61点)以上 ・TOEIC®640点(S&W 260点)以上 C 限られた範囲であれば、コミュニケーションが可能(C) ・英検2級 ・国連英検C級 ・TOEFL®470点(CBT 150点、iBT 52点)以上 ・TOEIC®500点(S&W 220点、Bridge 154点)以上 D 日常会話なら可能(D) ・英検準2級、3級 ・TOEFL®410点(CBT 103点、iBT 34点)以上  ・TOEIC®330点(Bridge 130点)以上    誤解がないようにお伝えいたしますが、資格を保持しているからと言って、コミュニケーションのレベルが十分とは言えない可能性もあります。しかし、就職するにあたり、資格を保持しているとことは英語力を裏打ちするための大切な証明となり得ます。 また、日本語が母語の日本人にとって、外国語である英語を習得した経験が、日本語教師の活動の中で活かされると考える人もいます。   【日本で働く】場合に必要な英語力 教える場所や学習者のレベルにより、必要となる英語力は異なります。 日本国内で日本語教師となる場合には、日本での「生活者としての外国人」を支える立場になります。生徒のアルバイト応募、住居のお世話、行政手続きなどを支援。教える場に程度の差こそあれ、日本での生活をスムーズに送るために必要な、日本語を習得するお手伝いをすることになります。 それでは、状況別に【最低限必要な英語力】をお伝えします。   日本語学校で初級者に教えるのに必要な英語力 求められる英語レベル:限られた範囲であれば、コミュニケーションが可能(C) 学習者は、日本語はおろか英語すら話せない場合もあるでしょう。日本語学校では日本語を使って日本語を教える「直接法」が主流です。英語・中国語・韓国語など、学習者の言語が話せれば有利でしょう。 英語を話すことができれば、学習者の質問に答えたり、生活のサポートをスムーズに行ったりすることができるでしょう。   中~上級者に教えるのに必要な英語力 求められる英語レベル:限られた範囲であれば、コミュニケーションが可能(C) 大学や専門学校などで日本語を教える場合、学習者はすでに日本語能力試験などの試験を突破し、ある程度の日本語力を備えています。指導法も「直接法」ですので、英語が求められる場面は初級者に教えるよりも少ないかもしれません。 大学や専門学校で教えるには、日本語教師としての経験年数や、修士・学士を取得していることが要件になっている場合が多いです。   高度な英語力が求められる場所:【間接法】で教える 求められる英語レベル:高度な英語力を持ち、十分なコミュニケーションが可能(A) 日本国内でも、英語で日本語を教える「間接法」で日本語教育している場合があります。 以下はその一例ですが、英語で日本語を教えることが必要なので、当然、高い英語力が必要といえるでしょう。 ・インターナショナルスクールの生徒 ・米軍基地の軍人やその家族 ・外資系企業にいるエクスパッドやその家族   お手軽に日本語教師を経験【オンライン日本語学校】 求められる英語レベル:どんな状況でも、適切な意思疎通ができる(B) 日本語教師の資格がなくても、国内で日本語教師ができる場合があります。それがオンラインの日本語学校です。教師として採用されるためには英語力が必要です。 オンラインで日本の教師と学習者をつなぎ、学習者は海外にいることも。学習者の日本語レベルはさまざまです。文化や人種などさまざまな背景を持っている学習者が集まります。日本語を教えるだけではない交流が生まれることもあり、日本語のニーズもさまざまです。 どんな学習者にでも対応するためには、高い英語力が必要でしょう。   日本語ボランティアや言語交換 行政や民間機関が外国人の生活を手助けする日本語ボランティアを募集していることがあります。 例えば東京都なら「東京都防災(語学)ボランティア(東京都生活文化局)」で語学ボランティアを募集しています。万が一の災害のときに、東京都に居住する外国人の言語面をサポートするための事業ですが、実は災害がないときには東京都や区市町村が行う事業で通訳・翻訳が必要なときにも、活動協力をお願いする場合があります。とあります。 留学生が日本に来てすぐの時に、ボランティアが日本語の教師として簡単な日本語を教える活動も含まれています。 防災(語学)ボランティアの英語の資格要件は、「英検準1級、国連英検B級以上、TOEIC®730点以上」などです。 また、言語交換で日本語を教えることもできます。言語交換(げんごこうかん、Language exchange)とは、違う言語のネイティブスピーカー同士がそれぞれの言語を他方が学ぶのを助け合うこと(Wikipediaから引用) です。 日本語を教えるという意味で日本語教育の一助となっています。   【海外で働く】のに必要な英語力 海外就職に際しては応募要件に【英語の資格】が含まれていなかったとしても、履歴書と職務経歴書を英語で提出する場合や、英語面接がある場合もあります。採用する学校側のスタッフが、日本語を話せないこともあるからです。 日本語を母語として話す日本語教師が、海外で活躍するのに必要な英語力を、就職する場所別・状況別にご紹介いたします。 国際交流基金の調査では、世界142の国・地域で日本語学習者がおり、約385万人の日本語学習者がいるとの報告がなされています。学習者の人数1位は中国で約100万人、2位はインドネシアで約71万人、3位は韓国で約53万人。日本語の学習熱は高く、日本語教師が海外で求められている状況は変わりません。   アジアで就職する場合に必要な英語力 求められる英語レベル:限られた範囲であれば、コミュニケーションが可能(C) アジアで日本語教師をする場合は「直接法」が主流です。言語能力は英語力よりもむしろ現地語が必要とされています。現地語が話せない場合には、英語が活躍します。 ご自身が生活者として現地で生活するために、現地語または英語が必要です。   欧米や豪・NZなどの英語圏で教える場合に必要な英語 求められる英語レベル:高度な英語力を持ち、十分なコミュニケーションが可能(A) 欧米やオーストラリア、ニュージーランドで日本語教師をする場合には「間接法」で教えることが求められます。間接法で日本語教育をするには高度な英語運用能力が求められます。 ネットには、海外から教師募集の求人がたくさんあります。応募資格に英語力の記載がない求人がありますが、「英語力はあって当たり前」なので、英語力に不安のあるかたは応募前に確認しましょう。   民間の海外派遣プログラムに参加 求められる英語レベル:限られた範囲であれば、コミュニケーションが可能(C) 日本語学校や養成講座を運営する機関が、提携する海外の学校に教師を派遣するプログラムです。中には日本語教師の資格や経験が不要のプログラムも。派遣期間も期間も数週間から長期にわたるものまでさまざまあります。参加費用が必要なことも。ご自身の条件に合わせてプログラムに参加してみましょう。   公的機関が実施するプログラムに参加 求められる英語レベル:どんな状況でも、適切な意思疎通ができる(B) 国際交流基金による「海外派遣プログラム」と、JICAによる「海外協力隊」が有名です。公的機関のプログラムで派遣される先は海外の大学や省庁、公的機関が多いです。 日本語教師の資格だけでなく、学歴・教師経験・語学力(派遣先の現地語および英語)が求められます。 公的機関で派遣される場合には、渡航費、居住費、生活費を得ることができ、帰国後の進路まで支えてくれるという手厚い制度があることも。派遣国の言語習得も後押ししてもらえることもあります。 合格できたら、国際交流の名の下で、日本の言語や文化を海外に広めるために活躍することが期待されるでしょう。   まとめ 日本語教師とは、日本語を母語としない学習者のために日本語を教える仕事です。日本語を学ぶ人の背景もさまざまで、多様な目的・目標を持って学習しています。 日本語教師の資格に加え英語力もあれば、資格の持つ専門性と英語の両方を武器にしてコミュニケーションが活発となり、活躍の幅も広がります。 2024年度以降には「公認日本語教師(文化庁・文化審議会国語分科会)」が設置され、日本語教師資格が国家資格となる予定です。国からも学習者からも、専門家として期待が高まる日本語教師の道を、ぜひ歩み始めてみませんか。

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