不安に関する日本語教師転職記事MEDIA

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日付2022/09/22/

将来性

日本語教師は将来が不安?

日本語教師は、日本語を母語としない外国の方に対し日本語を教える仕事です。多くの場合は日本国内で働きながら海外の方と関わることができ、異文化交流のチャンスをもつことができると言った点で、日本語教師という仕事は大変魅力的です。   しかし、いざ「日本語教師になる」ことを考えてみたとき、将来に関して不安に感じることもあるのではないでしょうか。実際に日本語教師として働くことはどれほど大変なのか、収入や生活は安定するのか、といった不安を抱える方は少なくありませんし、最近であればコロナ禍の影響なども心配になってきます。   本記事では、日本語教師として働く方々が直面することの多い不安や疑問について、どうしたらそうした不安を解消できるのか、ということまで含めてまとめていきます。 日本語教師が抱える不安にはどのようなものがあるのでしょうか。もちろん人によって様々な疑問や不安があるでしょうが、代表的なものをいくつか挙げるとすれば ・収入面・待遇面での不安 ・授業準備、実際の授業への不安 ・コロナ禍での需要への不安 などになるのではないでしょうか。一つずつ見ていきましょう。   収入面・待遇面での不安 日本語教師を目指す人の不安として、「給料が少ない」というものがあると思います。 現役日本語教師の方の意見や体験談を聞いていると、残念ながらその傾向は事実としてあるようです。 収入はそう多い方ではなく、また授業の時間だけでなく授業準備や生徒指導などでも拘束時間が発生するため、重労働の割に薄給だ、という印象になってしまいがちです。 また、日本語教師の7割が非常勤講師だと言われており、「働き方が不安定」というのも日本語教師を目指す人が抱える不安としてよくあるものだと思います。   →解消するには? しかし、こうした不安も努力次第で解消することが可能です。 例えば、日本語学校での非常勤講師では給料はそう高くありませんが、経験を積み、専任講師として勤務できるようになればもう少し安定した収入が見込めます。また、大学などの期間で働く場合でも日本語学校で働くよりも高い給料が得られます。 海外での勤務を視野に入れるのも良いでしょう。英語力や英語の資格、一定程度の現地語の能力が必要になるかもしれませんが、その分待遇も向上するでしょう。手取りの賃金としては変わらないかもしれませんが、物価の関係で海外で働く方が生活が楽になる場合もあるようです。 また、海外経験それ自体がより良い職へのきっかけになることもあります。日本語教師は異文化との関わりが必然的に生まれる職ですので、海外経験を積んでおくことで生徒の悩みにより共感できるようになります。また、海外経験に関わらず、大学院への入学、社会人経験など、様々な経験が日本語教師の求人では歓迎されます。ぜひたくさんの経験を積み、ご自身のキャリアに生かしてください。   準備・授業への不安 授業をするには、日本語文法の知識が必要であるだけでなく、生徒のレベルに合わせたカリキュラムや教材作りも求められます。また、日本語教授以外に生徒の生活面での指導や相談などもする必要があり、激務だと言われています。 日本語教師になるのには様々な条件がありますが、資格などがあるわけではなく、人によって方法は様々です。日本語教師養成講座などを受講した人と違って、日本後教育能力検定試験に向けた勉強だけで日本語教師になった方々にとっては、実践面での知識の不足などが気にかかるのではないでしょうか。 実際に、日本語教師の教育不安に対する研究では、日本語教育に関するスキルやクラスでのコミュニケーションなど、実践面をあげる人が多いようであることがわかっています。   →解消するには?    前述の研究でも示されている通り、スキル不足、実践面に関する不安は、経験を積むことによって解消されます。色々と不安はあるでしょうが、まずは1年、2年と続けて勤務していくことが大切です。 また、教材準備に関しては、経験を積むことで使い回しができるようになり年々楽になっていきます。もちろんブラッシュアップを重ねる必要はあるでしょうが、1から作るほど大変ではないのは確かです。 私自身、教育機関で働いた経験がありますが、やはり年数を重ねるにつれ授業準備の時間が減り、楽になっていきました。これは、教材を使い回すことができる、ということももちろんそうですが、それ以上に「生徒はどこを疑問に思うか?」「どの項目を重点的に教えるべきか?」ということが、経験を積むうちにわかってくるからです。教材全体を網羅的に見るのではなく、ポイントポイントで準備をすることができるようになり、かける時間も少なくなります。   コロナ禍での需要への不安  2022年9月現在、長く苦しいコロナ禍が始まってからおおよそ3年が経とうとしています。日常生活の多くが制限され、不便な思いを強いられている人も多いでしょう。日本語教師は特にこの影響を強く受けた職であるといえます。なぜなら、コロナ禍に伴う入国制限により留学生の入国が大幅に遅れ、その間の求人や業務もその煽りを大きく受けたからです。  このような事態は滅多にありません。とはいえ、今まさにこうした状況を体験している皆さんからすれば、不安に思うのも当然でしょう。日本語教師という職そのものが今後どうなってしまうのだろうと考えるのも無理はありません。  日本語教師という職が、時世に影響されやすい職であることは事実です。そもそも日本で働きたい、日本で学びたい、という学生なしには成り立たない仕事であり、相対的な日本の魅力度や経済状況、また国際情勢など、職に影響を及ぼす要因は大変多く、安定と言った意味では不安が残るかもしれません。実際、「今は日本語教師は目指さないほうがよい理由 | JEGS」では、日本語教師になるのならよく考えた方がいい....もとい、今はやめておいた方が良いのでは、と議論されています。   →解消するには?  この不安に関しては、個人で解消するのは難しいでしょう。日本語教師以外のキャリアを見据えた資格取得や研鑚は可能でしょうが、「日本語教師として働いていく上での不安」としては解消されません。  ただし、未来はそう暗い見通しばかりではありません。日本語教師の将来について、逆に明るく、長期的には需要は安定、あるいは増加すると予測している人もいます。「日本語教師の需要と今後の将来性【国内専任講師7年目の僕が説明】」などを読むと、少し明るい見通しが持てるようになるでしょう。  こればかりは国の制度改定や国際情勢に影響される部分が大きく、不安は全くないとも、不安ばかりだとも言い切ることはできませんが、個人にできることがないわけではありません。資格取得や、外国語の習得など、もし職が不安定になっても対応できるようなスキルを身につけておくと良いでしょう。 まとめ 以上、日本語教師が抱える不安についてまとめました。おおよそどの不安にも共通して言えることは、個人の努力や経験によって少しずつ解消することができる、という点ではないでしょうか。語学能力を高めたり、資格を取得したり、海外経験をつんだりなど、日本語教師として、あるいは日本語教師をやめた後でも活躍していけるように自らを高めることが、不安の解消につながります。 将来を見据えてしっかり考えることと、闇雲に不安を抱えることは別です。当サイトの別記事や、リンクで紹介したサイトさんなども参考にしつつ、ご自分の将来について考えてみてください。  

日付2022/06/28/

将来性

日本語教師の現実 ~将来に対する不安と期待~

日本語教師が抱える不安 収入面 就活や転職、キャリアチェンジとして日本語教師を選択肢に入れた場合、「収入が低い」という不安の声が最も多く聞こえてきます。 せっかく大学や養成講座で懸命に勉強したにもかかわらず、将来的に生活面で苦労をするのは嫌ですよね。 例として「日本語教師になりたい23歳女性の現実」では、日本語教師になるために養成講座へ通ったにもかかわらず、非常勤講師の掛け持ちでさえ、バイトの給料と変わらないと言われる厳しい現実に、悲痛な叫びを上げています。 また「日本語教師を辞めたいと思ったとき(きっかけ)」には、日本語教師として様々な環境で働いている人々のリアルな声が書き込まれていますが、金銭面で苦労をしながら仕事を続けている人も多くいるようです。   働き方 日本語教師における低収入の原因に、最も多く挙げられるのが雇用形態です。 「日本語教師に関するQ&A」では「非正規雇用でも家族を養っていけるのか」という不安に対して「非常勤講師の求人は結構あるものの、それだけで家族を養うのはかなり厳しい」と苦言を呈しています。 しかし「日本語教師はやめた方がいい?将来性?」では、夫婦で約15年間日本語教師をされていた方が、実体験を通して「働き方によっては日本語教師の未来は経済的にも明るい」と述べています。 ここでは「日本語教師は比較的に誰でもできる仕事だからこそ薄給である」と見解されていますが、その一方で複業をしている人も多くいるようです。 複業には実に様々なモデルがありますが、収入源を語学教師だけに絞らなければ、将来に対する不安は大きく軽減されるのではないでしょうか。 それでも日本語教師として働くことに一抹の不安を覚えている人は、「将来が不安な日本語教師に伝えたい」を是非ご覧ください。 ここでは、キャリア理論を通した物の見方や捉え方が述べられており、読み進めていく内に、自分の将来が少し楽しみに感じられることでしょう。 また、「日本語教師に関するQ&A」には、日本語教師を目指す人が抱く疑問とその答えがまとめられています。同じ立場の人が抱く疑問には共感できるものが多いのではないでしょうか。  「初任日本語教師と教育不安の変容についての一考察」では、養成考査終了時から2年目が終わるまで長期的にインタビューを行い、不安の内容について分析しています。このような論文を読んでみるのも、自分の感じている不安が言語化されたり、自分だけではないと感じられたりして、不安の解消につながるかもしれません。     留学生の減少 「日本語教師の将来性」にも記載があるように、今後日本は超高齢社会に突入し、若者の人口は著しく減少することが予想されます。 そのため、国内では外国人労働者を必要とする仕事も多くあり、将来は日本で働きたいと考えている留学生の増加が見込まれていました。 しかし「日本語教師の需要と今後の将来性」では、現状留学市場は減少傾向にあると言います。 その主な理由として、留学の目的が「勉強」ではなく「お金稼ぎ」に変わっていることから、結果的に帰国を余儀なくされるケースが増えているためです。 本来、留学とはその国で学術や技芸を学習するための在留資格を指しますが、不法労働の留学生はその在留資格を更新することができません。 せっかく来日しても稼げないのであれば意味がないと考える外国人も少なくないため、全体の留学生数も当然減少します。 違法状態にならないよう日本語教師も目を光らせてはいますが、その不安を余所に禁を犯す生徒は未だに多くいるようです。 そのため、日本語教育は成長しても、留学市場は減少していくと言われています。   日本語教師に対する期待 将来の日本を担う重要な職業 新型コロナウイルスによる留学生数減少の影響は「今は日本語教師は目指さない方がよい理由」でも述べられていますが、今後外国人なくして日本が国として存続していくのは非常に厳しいと言われています。 そのため、外国人に日本語を教える日本語教師の存在が、今後も重宝されることは言うまでもありません。 例として「赤門会日本語教師養成講座」「郡山健康科学専門学校」「国際教養大学」の記事では、現役で活躍している日本語教師や、将来的に日本語教師として働くために養成講座を修了した人のリアルな声が紹介されています。また、「国内の日本語教育の概要」には、施設、機関の数や教師養成、コーディネーターの現状などについて詳しくまとまっています。   このように将来を不安視するのではなく、新たに大きな目標を掲げ、自分自身で道を切り開いて突き進んでいる人も大勢います。 自分のためだけではなく、生徒の成長にも大きな影響を与える職業なので、自ずとあなた自身の責任感も強くなるでしょう。   日本語教師は年齢の壁がない ベンチャー企業を筆頭に若手を積極的に採用する企業も少なくない中、日本語教師の求人に年齢制限はありません。 また、必ずしも英語で授業をする必要はないため、TOEICで高得点を取得したり、英会話のレッスンに通ったりする必要もありません。 「日本語教師に年齢は関係ある?」でも解説されているように、日本語教師の中で最も多い年代は50〜60代です。 この結果からも、日本語教師に求められる条件は、人生経験が豊富で即戦力のある人だということが分かります。 少なくとも年齢制限に対する不安はないので、将来を見据えて新しく挑戦する仕事としても非常に人気があり、おすすめの職業と言えます。 社会人として全く別の業種で働いた後に転職した人も珍しくないため、授業の中で日本の社会事情も含めた話をすると、良い刺激を受ける生徒も多くいるようです。 しかしもちろん、若い人が日本語教師になれないというわけではありません。詳しくは「新卒で日本語教師になること 〜メリットと努力ポイント〜」をご覧ください。   日本語教師の今後の在り方 日本語教師+得意な専門分野 仕事や進学以外に日本語を学ぶ目的が多様化している今、今後は日本語教師として日本語を教えるだけではなく、自分の得意な専門分野を持つことが強みになると言われています。 専門分野という表現に対して漠然とした不安を覚える人もいるかもしれませんが、そこまで神経質に捉える必要はありません。 例えば「日本語教師のズバリ!将来性は?」では、下記のようなちょっとしたことを専門分野として述べています。    ◆面接や論文など受験対策も含めた指導ができる  ◆メールの書き方などビジネスマナーに詳しい   ただ教科書通りに日本語を教えるだけではなく、生徒の将来や目標も視野に入れた上で、そのニーズに特化した指導ができる日本語教師は間違いなく重宝されます。 進学やビジネスの他にも、看護師や介護福祉士など、何かの分野に特化した専門性を身につけることは、必ずあなたの活躍の場に広がりを見せるでしょう。   日本の文化や歴史に関するプロになる 驚くべきことに、日本人よりも日本に詳しい外国人の数は少なくありません。 SNSを通した交流や情報の発信が常識となりつつある昨今、日本が誇るアニメや漫画、音楽やファッションなどのサブカルチャーも、絶大な人気を保っています。 日本に対する外国人の関心が高まる中で、日本の文化や歴史に関する正しい情報や素晴らしい魅力を伝えるのも、日本語教師としての大切な役割です。 日本語教育において日本語以外の知識を教えることは、生徒のためだけではなく、将来的な自己成長にも繋がると言えます。 生徒からの質問に対して、不安を覚えることなく堂々と回答できるようになれば、パニックに陥ることもなく、より仕事のやりがいも増すことでしょう。   また「日本語教師のキャリア形成に関する一考察」では「やりがい」と「失敗」は相互に関連し合っているという興味深いデータが発表されており、様々な障害を乗り越えてきた現役日本語教師のインタビューが紹介されています。   生徒の不安を取り除く 現地の日本語学校に通い、様々な国籍の生徒と共に授業を受けることはもちろん、来日して新しい環境に身を置く生徒にとって、不安によるストレスは計り知れません。 日本語教師として生徒の不安を少しでも払拭し、一人一人の将来に繋げていくためには具体的に何をすれば良いのか、どのようなことに注意すれば良いのか、授業だけではなく、生徒のメンタル面もサポートする必要があります。     例として「学生と接する上で大切にしていること」より、現役で働く日本語教師が大切にしている3点をご紹介します。 生徒の出身国の文化・習慣がものの考え方のベースとなっていることに対する尊重。 海外へ初めて来たのが日本という生徒も多く、様々な不安を抱えているため、特にその日その日の心理状態を把握する、生徒の努力について褒める。 生徒の間違いを正す際に、少なからずプライドもあるため、それらに対しても注意する。 このように、自分の中で大切な軸をしっかり持って生徒と接することは、授業以上に重要なことでもあります。 日本語教師として生徒の気持ちに寄り添い、少しでも不安な感情を取り除くことができれば、生徒も安心して将来のことを考えられる余裕が生まれるでしょう。   まとめ 確かに収入面や留学生の減少においては、現時点で完全に不安がなくなるとは断言できません。 また「日本語教師ならではの悩み・不安」にもあるように、生徒と円滑にコミュニケーションを取ることができるのか、本当に将来ずっと続けられる仕事なのか、見えない現実に恐怖を覚える人もいるかもしれません。 しかし、自国や日本を愛する外国人を始め、日本語教師が多くの人々に求められる職業であることは紛れもない事実であり、今後も需要がなくなることはないでしょう。 今では日本語の学習方法も学校という教育機関だけにとどまらず、オンライン授業を通して学ぶ生徒も多くいます。 将来に不安を抱く前に、自分の得意分野をしっかり分析し、いかに効果的で意味のある授業を生徒に届けることができるのかが、日本語教師として成功する上での大切なポイントと言えるでしょう。   こちらのサイトのように個人でノウハウを提供してくれているサイトもあります。インターネットや書籍などを利用して、日本語教師としてのスキルアップを目指すことが、これからの時代を日本語教師として生きてくためには必要なのではないでしょうか。  

日付2022/02/08/

お悩み

日本語教師の将来は?食べていけない?そんな不安を解消!

目次 ■日本語教師の現状  ・需要は増える?  ・需要は減る?  ・日本語教師は食べていけない?  ・実際の求人募集の内容は?   ■日本語教師の不安と業務内容への不安  ・ フリーランス、非常勤講師の場合の雇用形態への不安  ・ 常勤講師の場合の業務内容への不安   ■将来への悩みや不安を解消するには  ・スキルアップのチャンス!と捉える  ・環境を変えてみる まとめ   日本語教師の現状 日本語教師は「人材不足」が指摘されている一方で、「今後業界全体が縮小するのではないか」とも言われています。 さて今後、日本語教師の需要は増えるのか減るのか、どちらなのでしょうか? これから日本語教師を目指そうと考えている人も、いま日本語教師として働いている人も、将来的な仕事の需要は気になるところ。 今回は、日本語教師という仕事の将来について解説します。 また将来への不安を感じている方に、不安解消に役立つ方法をお伝えします。    需要は増える?   まずは、内閣府の「経済財政運営と改革の基本方針2019」を見てみましょう。 日本政府は2019年4月に新しい在留資格「特定技能」を定め、外国人労働者の受け入れや、留学生の日本での就職をすすめています。 国をあげての施策には、日本の少子高齢社会による労働力の減少があります。 日本国内だけの労働力では足りないので、外国からの人材を企業で迎え入れ、労働人口を補填しようという動きです。 今後も外国人労働者が増えるのであれば、日本語を学びたい人の数も増えるので、日本語教師の需要も増加すると予想されます。 引用ーーー “さらに、今後「公認日本語教師」という国家資格も新設される予定です。 日本語を学ぼうとする外国人はこれからも増え続けるため、日本語教師の需要はしばらくは増え続けそうですね。” 「日本語教師センリのブログ」より 世界に目を向けてみると、海外でビジネスを展開する場合や、日本との輸出入などのやり取りは英語の使用がメインのため、日本語の需要は少ないのが現状です。 しかし、アニメや漫画といったサブカルの人気が上昇しているので、「もとの言語でアニメを楽しみたい」「日本のカルチャーを学びたい」といった人が増えています。 従来の需要とは違う理由で、日本語教師の需要が出てきているのです。 引用ーーー "趣味や進学、仕事など日本語を学ぶ目的も多様化しています。そうしたニーズに合わせて今後は、進学、ビジネスなど得意な専門分野をもっていると強みになると考えられます。 また、インターネットを使ったオンラインレッスンも人気があり、働き方が多様化するとともに、活躍する場は増えていると言えます。" 「スタディサプリ進路」より   需要は減る? コロナ禍のため、日本で働く外国人労働者の数は、この2年は局所的に減少しています。 そうした人たちを生徒としていた日本語学校などは、経営難に陥り倒産するところや、日本語教師のリストラを行うところもありました。 しかしコロナ禍による不安定さは、日本語教師以外の仕事も同じです。 コロナなどの感染症や天災が引き起こす世界的な大きな変化はもちろん、オンライン化やDX化にともなって、さまざまな仕事が変化を余儀なくされています。 "コロナ禍で、日本語教師が働く日本語学校等、日本語教育関連機関は経営の危機に直面しています。実際、先日も外国人実習生の介護仲介団体が破綻したニュースがありました。 また、生徒の減少で日本語教師を解雇した機関も多くあり(つまりリストラされた・失職した日本語教師が多数おり)、当面、日本語教師の雇用は、通常よりもさらに不安定な状態が向こう数年は続くものと思われます。" 「日本語教師info」より このように、日本語教師の将来性と需要については、現在日本語教師をしていたり、学校を運営している業界関係者内でも意見が分かれているのが現状です。 これから日本語教師を目指す人は、今までとは違う働き方や、新しい生徒・顧客の獲得に目を向ける必要があるといえます。 オンライン授業のスキルを習得しておくのも有効な手段です。 もし日本国内の需要が減少したとしても、オンラインなら世界中の生徒に日本語を教えることができます。   日本語教師は食べていけない? 実際に日本語教師を仕事にして生活している人は、どれぐらいいるのでしょうか? 日本語教師で食べていけるのでしょうか? 結論としては、日本語教師として10年以上勤めている人は全体の3割以上にのぼり、日本語教師として生活をしていくことは、可能といえます。   日本語教師を10年以上続けている人は、全体の3割 引用ーーー ”文化審議会分科会(2020)によれば、日本に在留する外国人の数は、令和元年時点で283万人に上る一方、日本語教育を職業とする日本人教師の数は1万9千人に留まっている。 この要因の一つに、「日本語教師は食べていけない」言説が広まったことで、若者が日本語教師を職業として選択しないということが考えられる。(丸山2015) 一方、一般社団法人日本語教育振興協会(2020)が行った調査によると、現役日本語教師の勤続年数は、10年以上が30.4%で最も多かった。しかし、次いで多いのは1-3年未満で23.6%であった。” 「拓殖大学 日本語教師のキャリア形成に関する一考察」より この調査から、日本に在留する外国人の数に対して、日本語教師の人数はとても少ないことがわかります。 10年以上日本語教師としてキャリアを形成している人が全体の約3割と、日本語教師として生活をしていくことは可能ということもわかります。 しかし、一度は日本語教師の職についたものの、1年から3年で離職する人が2割以上いるという点が、これから日本語教師を目指す人にとっては不安を感じるところではないでしょうか。   1-3年で日本語教師を辞める人は、全体の2割 一橋大学の論文でも、日本語教師になって1-3年の新米の教師は、不十分な自身のスキルや資格への不安、環境的不安は日本語教師としてのキャリアプランや、日本語教師という職業自体への不安を抱えていると書かれています。 仕事を始めてから3年というのが、キーポイントになりそうです。 では、日本全体の社会人、3年以内の離職率と比較してみましょう。 「厚生労働省 広報 令和2年 新規学卒就職者の離職状況を公表します」によると、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者36.9%、新規大卒就職者31.2%となっています。 全体の離職率と比べると、日本語教師が極めて離職率が高いわけではなく「そもそも3年以内に離職する人が多い」といえます。 日本語教師の3年以内の離職率は、日本全体の社会人の3年以内の離職率よりも少ないですし、日本語教師は食べていけないというのは、ケースバイケースでしょう。 しかし、一部の人は日本語教師として食べていけないというのも事実です。 今後日本語教師を目指す人は、「日本語教師は食べていけない」というイメージに囚われず、働く場所や働き方について、自分のライフプランに合うところを探すことが大切です。 自身のライフプランや短期の目標が漠然としていると、悩みや心配が増えることがあります。 日本語教師になるか、一般企業に就職するか、大学院にいくか、たくさんある選択肢を選びきれず、結局どれも逃してしまったという人もいます。 引用ーーー ”先行きが不安です。人生失敗してばかりです。日本語教師として頑張りたかったけれども、自分のせいで失敗しました。 日本語教師として活躍するのはもう無理なのでしょうか。非常勤の掛け持ちで生活できるのでしょうか。自分がとても情けないです。” 「生き方・人生相談」より またその一方では、下記のような人もいます。 一般的な普通の企業に就職して離職・転職した人の例です。 引用ーーー ”私は新卒で3年半、業界では大手の一般企業に勤めていました。人並みのキャリアも歩ませてもらっていました。毎月美容院へ行って、時々マッサージにも行って、シーズンごとに新しい服を買って、普通の会社員生活を送っていました。 でも、どこか満たされない気持ちで働いていました。日本の会社の年功序列や前例、挑戦しない姿勢、時代の変化に乗り遅れるなど、少し嫌気が指していたんだと思います。 〜 あまりうまく言えないけど「人生が変わった」と、本気でそう思っています。こういう話って、なんだかうさんくさい気がしますが・・・(笑) でも正直、それが「日本語教師が天職だったから」と断言はできません。ごめんなさい。まだ3年目なので。(笑) ただ、新しい世界に踏み出したことで、自分の価値観や、考え方が変わったことを実感しています。” 「私、25歳でOL辞めて日本語教師になりました。」より 日本語教師を目指して現在は養成講座を受講しているという人も、将来の働き方について具体的な目標を持っています。 引用ーーー ”日本の日本語学校でしばらく経験を積んでから、海外で働きたいと思っています。経験を積んだら、プライベートレッスンや企業講師などにも挑戦していきたいです。将来的には、前職の経験を活かし、日本語のサービスランゲージやマナー・接遇を専門に教えていく日本語教師にもなれたらよいなと漠然と目標を抱いています。日本語教師は選択肢が沢山あるので、夢が広がります。” 「日本・海外で活躍する先輩の声」より 同じ日本語教師を目指す人でも、将来に対する展望がまったく違うことがわかります。 人生100年時代と言われる現代においては、一つの企業で一生勤め上げるというという働き方自体が変化しています。 「就職できたら安心」という固定概念が強すぎると、前者の人のように悩みが強くなってしまうかもしれません。 変化に柔軟に対応していくスキルが必要でしょう。   実際の求人募集の内容は? 「indeed 日本語教師関連の求人」をみてみると、日本語教師の募集はアルバイト・パートが57件、正社員51件、契約社員18件、業務委託11件、ボランティア8件、新卒採用3件と、全体で152件あります。(2021年12月現在) 正社員の募集概要でみてみると、月給19万〜35万、年収400万以上を提示している企業も見受けられます。 また勤務時間や休暇、福利厚生についても明記されています。 雇用の条件では、一般企業と特に違う点はないといえます。   雇用形態への不安と業務内容への不安 正社員として日本語教師をする場合の条件面は、前述のように一般企業への就職と大きな違いは見受けられません。 ではなぜ、日本語教師の将来が不安視されているのでしょうか? 「雇用形態への不安」と「業務内容への不安」が、理由として考えられます。   フリーランス、非常勤の場合の雇用形態への不安   引用ーーー ”元々、日本語教師業界は非常勤が7-8割を占めていましたが、今後はますます非常勤が主流となるとみられます。「非常勤」といえば聞こえがよいかもしれませんが、実質アルバイトであり、フリーターです。” 「日本語教師info.」より 日本語教師の雇用形態は、非常勤講師が7割以上となっています。 日本語教師は年齢による縛りが少ないため、学生のアルバイトや、主婦の方のパート、定年退職後の人生の仕事、副業なども含むため、非常勤という雇用形態の割合が多くなっています。 参考:「日本語教師に年齢は関係ある?」 日本語教師を生業とした場合は、常勤講師としての雇用・正社員と比べて、キャリアプランが見えづらいというのが、不安の要因になってしまいます。 しかし、フリーランスとして技術やネームバリューを提供できる場合は、会社に雇用されるよりも収入が多くなるケースもあります。 常勤講師の場合の業務内容への不安 常勤講師として勤めている教師は、一般企業と同じように昇格や昇給のステップが用意されていることが多く、主任、副校長、校長、といった明確なキャリアを目指すことができます。 その点では、非常勤講師やフリーランスよりも安定を感じることができるでしょう。 しかし、常勤講師ならではの悩みもあります。 長くその職場で働きキャリアを形成するということは、その分責任も重くなるということです。 引用ーーー ”また、現在の世界情勢から、国同士での問題が発生する場合もあります。政治的な問題はクラス内では避けなくてはなりませんが、中にはこういった話題を出してくる生徒もいます。こういった人にどのように対応し、スムーズなクラス運営をしていくか、日本語教師は常に考えて仕事をしなければなりません。” 転職ステーション「日本語教師ならではの不安・悩み」より 学習意欲の低い生徒に個別に対応したり、微妙な言葉のニュアンスの違いに配慮したりといった、「日本語を教える業務」以外の毎日の仕事に、精神的な負担を感じる人もいます 文化や慣習の違いを踏まえた上での生徒対応は難しく、クラス運営に悩む人が多いのも現状です。 そのため、仕事量・業務時間と給与が見合っていないと感じる場面も、非常勤やフリーランスと比べると多くなるでしょう。 雇用形態や業務内容への不安というのは、どの立場であっても、それぞれに悩みがあります。 そうした悩みを克服・改善していくことで、将来の不安を軽減・解消することができます。   悩みや不安を感じる場合 では、このような悩みや不安とどう向き合っていけばいいのでしょうか?   スキルアップのチャンス!と捉える 引用ーーー ”非常勤講師を掛け持ちしていた頃は生活費のために、できる仕事をどんどん入れつつ、これがいつまで続くのだろう・・・と心配で心配でたまりませんでした。 安心したい。 安定したい。 できれば、経済的な余裕も欲しい。 あの頃の私が任期最後の年を迎えたら、きっと先の不安ばかり考えて、心がヒリヒリしていたことでしょう。 でも、今は自分の将来にあまり不安を感じていません。 それは年齢を重ねて「将来が短くなった」からではなく(苦笑)、キャリアの理論を知ったからです。” 「将来が不安な日本語教師に伝えたい」より 漠然と不安を感じている場合は、まずライフプランやキャリアについて学び直してみましょう。 何もない、できない、足りないとう自分への認識が間違っていることは多々あります。 正しく自分の実力や現状を把握することで、漠然とした不安から脱却し、スキルアップの方法や新しい可能性を見つけることができます。 今後需要が高まると予想されるオンライン教育の手法を学んでみてもいいですし、SNSの発信を活用して、自分の生徒を持つことも可能な時代です。   環境を変えてみる 引用ーーー ”今でも、国内の日本語学校・大学(別科、日本語学科など)・企業、海外の日本語学校・大学・企業、青年海外協力隊、日系社会青年ボランティア、国際交流基金の日本語専門家など、当時と変わらず日本語教師として働く場はたくさんあると思います。 ただ、やはり安定を求めるのであれば、どのような働き方が自分にとってベストであるかということはしっかり考えたほうがよいと思います。” 「日本語教師はやめたほうがいい?将来性?未来は明るいかもよ、働き方によっては。」より 働く時間が短く、自分の自由な時間を確保できる方がいいのか。 給与や福利厚生が充実していれば、たくさん働いても楽しめるのか。 フリーランスとして自分のブランドで仕事をしたいのか。 「安定」と一口に言っても、人によって求める内容は異なります。 もし今の環境に不安があるなら、働く場所を変える、雇用形態を変えるというのも、一つの選択肢です。   まとめ 日本語教師に将来性があるかどうかは、世界情勢に影響を受ける面もあります。 しかし、日本の国策としては外国人労働者の雇用を増やす方向ですし、外国人労働者の数に対して日本語教師の人数は少ないというのが実情です。 日本語教師として、個人が豊かな人生を送ることができるかを考える際は、 ・どのような職場で働くのか ・フリーランスとして自分で集客運営ができるか ・自分にはどんな働き方が合っているのか といった、条件面やスキル面、個人の価値観で差が出るといえます。 こうした不安はどんな職業にも言えることですので、自身のライフプランを見据えて、キャリアを広げていくことが大切です。 やってみたいけど不安だという場合は、一歩踏み込むことで不安が解消されることもあります。 いまの職場に不安がある場合は、転職サイトなどでリサーチをしたり面談を受けてみることで、自身の市場価値を確かめることができ、不安解消の突破口が見つかるでしょう。

日付2022/02/08/

将来性

将来が不安な日本語教師が知っておくべきこと

「外国の方に日本のよさを伝えたい」「海外で暮らしたい」など、日本語教師を目指すきっかけはさまざまです。実際、日本語教師の需要は年々高まっています。   しかし、給料があまり高くないうえに業務量が多いという噂もあることから、日本語教師としての将来に不安を抱いたり、日本語教師はやめたほうがいいのかと葛藤したりする人もいるのではないでしょうか。   結論から述べると、アルバイトやパートなどの日本語教師の年収はそれほど高くありません。そのため、日本語教師としての将来に不安を抱えている人は、きちんとしたキャリアプランを練っておく必要があります。   当記事では、勤務先や雇用形態別の日本語教師の平均的な給料をもとに、日本語教師としての将来を考える際に役立つキャリアプランを紹介します。日本語教師としての将来に不安を抱いている人は、参考にしてみてください。 日本語教師の不安材料の一つは収入面 日本語教師の収入は雇用形態などで変動する   日本語教師の収入は、勤務先や雇用形態によって大きく変わります。   【状況ごとの日本語教師の年収例】 雇用形態 勤務先 平均年収 アルバイト・パート (非常勤講師など) 国内の日本語学校 約200万円 (1コマ1,500円〜2,000円) 国内の大学など 約300万円 (1コマ3,000円〜4,000円) 正社員 (専任講師など) 国内の日本語学校 約330万円 国内の大学など 約600万円   ①日本語学校の非常勤講師(パート・アルバイト) 日本語学校に勤める日本語教師は約7割が非常勤講師です。日本語学校の非常勤講師は経験がなくても雇ってもらえる可能性があるので、日本語教師としての将来を考える第一歩になるでしょう。   ただし、非常勤講師の場合、1コマ当たりの給与となるため、働く日数によって月収や年収が変動します。専任の日本語教師と比べるとどうしても収入が低くなってしまうので、多くの日本語教師の不安の種になっているのです。   たとえば、大阪の日本語学校「BASIC日本語学院」の求人情報を見てみると、月収は約10万円、年収は約120万円になると推測できます。   大阪市のワンルームのアパートの家賃は平均5万円〜6万円程度なので、固定費や食費などを踏まえると手元にはほとんどお金が残らないと言えます。   そのため、日本語教師としての将来を考えたい人は、日本語学校の非常勤講師で経験積んでから、専任講師や大学での非常勤講師を目指してみましょう。   ②大学などの非常勤講師(パート・アルバイト)」 未経験の人が応募できることはほとんどありませんが、経験を積めば将来、大学の非常勤講師として日本語教師になれる可能性があります。   大学の日本語教師であっても、非常勤講師である以上、給与は1コマあたりで支払われます。とはいえ、大学の非常勤講師の1コマあたりの給与は、日本語学校の非常勤講師の1コマあたりの給与よりも倍近く高いのが特徴です。   たとえば、西南学院大学の求人を見てみると、1コマ(100 分)あたり約10,000円と記載されています。週に4コマの場合は月収約16万円、週に5コマの場合は月収約20万円となります。   ただし、大学は夏休みなどの長期休暇などもあり、その間は収入が断たれてしまいます。そのため、大学の非常勤講師で日本語教師になれたとしても、生活していくには他の仕事を掛け持ちする必要があるでしょう。   ③日本語学校の専任講師(正社員) 日本語学校の専任講師は、祝日などが多く担当するコマ数が少ない月であっても、もらえる給料が減ることはありません。給与が1コマあたりではなく、月給制になるからです。   毎月の給与が安定しているので、日本語教師として将来生活していくことも不可能ではないと言えるでしょう。   ただし専任講師の求人の場合、ほとんどの日本語学校が日本語教育の経験者を求めているので、未経験の人がすぐに専任講師になれるわけではありません。   たとえばJIN東京日本語学校の専任講師の求人を見てみると、月収21万円ですが「非常勤、常勤を問わず日本語教育機関で1年以上クラス指導のご経験がある方」というのが応募条件になっています。   そのため、日本語学校の専任講師になれるか不安な人は、未経験でも応募可能な求人を探すのではなく、まずは日本語学校の非常勤講師などで経験を積むことを検討してみましょう。   ④大学などの教員 日本語教師としての生活に不安を抱いている人は、大学などの教員や専任講師を目指してみることをおすすめします。日本語学校の専任講師よりも高い収入を得られるからです。   日本語教育に関わる教員の求人をみても、支払われる給料を明示しているところは多くありません。実際に宮崎大学の求人を見てみると、「本学職員給与規程に基づき支給」と記載されています。   ただし、大学の講師・助教授の平均年収を見てみると、約672万円であることが分かります。そのため、大学などの教員になれれば、収入の面で日本語教師としての将来に不安を抱くことはなくなりそうです。   大学や専門学校で教員になりたい人は、少なくとも修士以上の学位を求められるので、大学院入学を踏まえたキャリアプランをはやめに練っておきましょう。   海外も視野にいれると得られる収入も高くなる 日本語教師としての将来に不安がある人は、海外で日本語教師の仕事をすることも視野にいれてみましょう。海外の日本語教師は、国内の日本語教師よりも得られる収入が高い場合があるからです。   【海外に日本語教師を派遣している機関】 海外に日本語教師を派遣している機関 平均年収 JICA 約350万円 国際交流基金 約480万円   ① JICAの青年海外協力隊 JICAとはJapan International Cooperation Agencyの略称で、日本の政府開発援助や開発途上国における課題解決の支援を行う独立行政法人です。   JICAは、青年海外協力隊として日本語教師などのボランティアを世界各地に派遣しています。青年海外協力隊の日本語教師には、日本語教育の経験がない人でも応募することが可能なうえ、派遣先の言語を習得するためのカリキュラムも用意されています。   青年海外協力隊はボランティアであるため、給料をもらえるわけではありません。とはいえ、赴任先である海外で生活するための生活費が毎月300〜500$支給されますし、積立金として毎月2万円ほど日本の口座に送金されます。   また、青年海外協力隊を終えたあと無職になってしまう人は、社会復帰手当などの手当を別途もらうことができます。   そのため、一度青年海外協力隊で2年間海派遣された人は、帰国後、自分の銀行口座に200万円ほど貯金されていることになるのです。   ただし、任期は原則2年間なので、青年海外協力隊の日本語教師として将来ずっと生活していくことはできません。   日本語教師で将来生活していくためには、任期終了後に日本語学校の専任講師になったり、大学院に入学したりと、青年海外協力隊の経験を自分のキャリアプランに活かす必要があります。   ②  国際交流基金の日本語専門家 国際交流基金とは、総合的に国際文化交流を実施する独立行政法人です。国際交流基金は、海外における日本語教育の支援を目的として日本語専門家を募集し、海外へ派遣しています。   2021年度の日本語専門家の募集要項を見てみると、日本語専門家の月収は住居費を含めると40〜70万円程度で、経験年数が7年以上あるとさらに報酬は高くなります。年収で考えると480〜840万円になるので、収入の面での不安はほとんどないでしょう。   得られる収入は高いですが、任期が原則2年と限られています。そのため、日本語教師としての将来を考えるのであれば、任期満了後に大学の教員を目指すなど、日本語専門家の経験を活かしたキャリアプランを練っておきましょう。   なお、国際交流基金の日本語専門家になるには、修士号以上の学士が必要であることに加えて、日本語教育の経験が2年以上必要です。将来、日本語専門家になりたい人はなるべく早いうちにキャリアプランを練って、応募条件を満たせるように行動しましょう。   日本語教師のキャリアプラン 日本語教師としての将来のプランは早めに練っておく 「日本語教師になりたけど何をしたらいいかわからない」と将来に不安を抱いている人は、キャリアプランを早めに練っておきましょう。大学の教員や国際交流基金の日本語専門家など、得られる収入が高い仕事ほど、応募条件が厳しいからです。   日本語教師でもっとも多い年齢層は50代ですが、将来が不安な人向けに20代・30代の平均年収を見てみましょう。   【年代別の平均年収】 年代 平均年収 20〜24歳 267万円 25〜29歳 370万円 30〜34歳 410万円 35〜39歳 448万円   20代の平均年収は約319万円、30代の平均年収は約429万円です。   非常勤講師以外の日本語教師の人は、20代の平均年収を超える収入を得られる可能性が高いです。しかし、30代の平均年収を超えるのは国際交流基金の日本語専門家と大学の教員以外だと難しいでしょう。   国際交流基金の日本語専門家や大学の教員になるには、2年以上の日本語教育の経験や修士以上の学士を求められる傾向にあります。   そのため、日本語教師としての将来を考えていくためには、早い段階でキャリアプランを練っておくほうがよいと言えるのです。 日本語教師の業務内容 日本語教師の主な仕事 日本語教師が具体的にどのような仕事をしているかを詳しく知らないため、将来に不安を抱いている人もいるでしょう。   ここからは、日本語教師の具体的な業務内容を紹介します。   【日本語教師の業務例】 日本語の読み書きや会話などを教える授業 授業で用いる教材の作成 試験問題の作成や採点 日本語能力試験(JLPT)の対策   日本語教師の主な仕事は、学生たちに日本語の授業をすることですが、その授業を行う準備にそもそも膨大な時間がかかります。   パワーポイントなどの授業内容に沿った教材を、1日の授業がすべて終わった後に準備をしなければなりません。   そのうえ、授業準備の時間には給料が発生しないので、コマ数ごとに給料が支払われる非常勤講師の人は、もらえる給料以上の時間が拘束されると覚悟しておく必要があるでしょう。   また、日本語学校には定期試験があります。この間は授業や授業準備と並行して、試験問題を作成したり採点したりしなければなりません。   クラスによっては日本語能力試験(JLPT)の対策も必要   日本語学校によっては、日本語能力試験(JLPT)の合格を目標としてカリキュラムを組んでいたり、クラスを分けていたりします。そのため、日本語学校や担当するクラスによっては、日本語能力試験の対策のための授業をお願いされる可能性があります。   日本語能力試験(JLPT)は、英語検定やTOEICの日本語版と捉えると分かりやすいかもしれません。日本語の「読む・聞く」の能力がどれくらいなのかを、N1〜N5までの5つのレベルで測ります。   日本の企業で働くならば、N1やN2レベルの日本語力が求められるので、学生を日本語能力試験の合格に導くのも日本語教師の仕事のひとつと言えます。   日本語学校では、日本語能力試験用の特別授業などが設けられている傾向があります。そのため、日本語教師としての将来を考えるならば、日本語能力試験の対策用の教案を準備しておくとよいでしょう。  

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