日本語教師に関する日本語教師転職記事MEDIA

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日付2022/06/30/

英語

日本語教師に英語力は本当に必要ない?〜英語力よりも大切なもの〜

●日本語教師に必要な英語力 日本語教師に英語力は必要なのでしょうか? 残念ながらその答えは簡単に出せるものではありません。その理由はたくさんありますが、第一にはどこで、どのように働くか? によって英語力が必要か否か、またどの程度必要かが変わってくるからです。   国内で日本語を教える場合  日本国内で外国人に日本語を教える場合、英語力は特に必要ありません。  なぜならば、日本国内の日本語学校では日本語で日本語を教える「直接法」という指導形式が一般的だからです。 ただし、オンラインを通して外国人に日本語を教える場合や、外資系企業で日本語を教える場合は、英語で日本語を教える「間接法」という指導形式が一般的とされているため、日本国内でも英語力が必要になる場面があります。  そのため、日本国内で働く場合の英語力は必須スキルではありませんが、英語力があれば日本語教師としての仕事の幅はもっと広がると言えます。 海外で日本語を教える場合  海外で外国人に日本語を教える場合は、英語力が必要な場面が多くあります。  特に欧米圏では英語の他、その国の母語を使用した間接法が中心となるため、より高度な英語力が求められるケースもあるでしょう。  日本語教師として必要な英語力のレベルは、勤務先によってそれぞれ異なります。  しかし、他の教師や現地の人と交わす英語でのコミュニケーションは、その土地の環境に早く慣れるためにも避けては通れません。  海外で働く場合は、日本語教師としてのスキルはもちろん、英語力に関しても現状で満足することなく、常にレベルアップを目指す向上心が必要になるでしょう。   ●アジア圏と欧米圏の違い アジア圏で働く場合  日本語教師としてアジア圏(非英語圏)で働く場合は、直接法で教えることが多いため、英語力はあまり必要ではありません。  しかし、インドやシンガポール、フィリピンなどでは、求人募集の必須条件として英語力が求められるケースが目立ちます。  また、就職先が大手の語学学校の場合は、英語やフランス語を始め、各国の言語で国語の授業が行われています。  このような環境下においては、講師同士のコミュニケーションやミーティングも、必然的に英語が中心となります。  アジア圏での英語力はあまり必要ないとはいえ、海外で日本語教師を長く続けたいのであれば、ある程度は話せた方が良いでしょう。 欧米圏で働く場合  日本語教師として欧米圏で働く場合は、間接法で教えることが多いため、英語力は必要不可欠なスキルと言えます。  例として、日本語教師の求人募集において、履歴書に間違った英文でPRを書いた結果、不採用になった人もいます。  また、生徒の母国語で教える場合もあるため、外国語に対して特に抵抗がない人は向いているでしょう。  いずれにせよ、欧米圏はアジア圏に比べると高い英語力が求められます。渡米前に英語講座やオンライン英会話を通して、使える英文法を積極的に学ぶ必要があります。  また、どの地域で働くにせよ、外資系の企業が運営する日本語学校の場合には日常会話程度の英語力はほぼ必須になります。TOEICなら800点程度、厳密にいうと単純には換算できないものですが、CEFR(ヨーロッパ言語資格)でいうところのB2~C1程度を求められるでしょう。TOEICや各種英語資格検定の勉強にはスタディサプリがおすすめです。学生が使うものという印象があるかもしれませんが、TOEIC対策のパーソナルプランなど、大人向けのコースも用意されています。   ●日本語教師になるための必要な条件 必要な資格は?  日本語教師として働くために必要な条件として、下記の3点が挙げられます。 大学で日本語教育課程コース修了 日本語教育能力検定試験合格 日本語教師養成講座420時間コース修了    いずれかの条件に当てはまればどなたでもなれる職業ではありますが、日本語教師として活躍するためには、あなたにしかない個性を発揮するのも必要な要素と言えるでしょう。 それぞれの難易度  「大学で日本語教育課程コース修了」の場合は、日本語教員課程を設けている大学に通わなければならないため、少なくとも高校時代には知っておかなければ、取りにくい内容と言えます。  「日本語教育能力検定試験合格」の場合は、年に1度しか行われず、合格率も20%前後なので、簡単に取得できるものではありません。  「日本語教師養成講座420時間コース修了」の場合は、社会人でも自分のペースで勉強することができるため、現実的に最も取得しやすい方法と言えるでしょう。 英語がすでにできる方なら、日本語教師と英語教師の資格を両方取得してしまうのも、働き方の選択肢を広げるためには有用かもしれません。   ●日本語教師の適性 日本語教師に向いている人  日本語教師として外国人に日本語を教えるにあたり、日本語や正しい文法に関する知識はもちろん必要ですし、ある程度の英語力があるのも望ましいでしょう。  しかし、何よりも大切なのは「人が好きな人」であることです。教室内での活動や職員室でも、人と人との対話が求められます。  人と関わることが好きな人や、コミュニケーション力が高い人は、特に向いている職業と言えるでしょう。 日本語教師に向いていない人  日本語教師を目指すにあたり、日本語が母国語である必要はありませんが、日本語や文法の基礎知識に乏しい人や、人と接することが嫌いな人には難しいでしょう。  また、日本語と外国語では発音やアクセントも異なるため、口の動きもしっかりと見せる必要があります。  恥ずかしさを捨てることはもちろんですが、外国人や異文化に対する偏見がある人や、相互理解が持てない人には向いていないでしょう。  文化審議会国語科分科会発行の「日本語教師の資格のあり方について」でも、日本語教師が持っているべき資質について、「言語・文化の違いや社会における言語の役割を理解し,より良い教育実践につなげるための知識を持っている」ことや、「異なる文化背景を持つ学習者同士が協働し,主体的に学び合う態度を養うための異文化理解能力やコミュニケーション能力を育てるために必要な知識を持っている」ことなどが示されています。 日本語教師だから日本の文化だけに精通していれば良い、というわけではなく、異文化に対してオープンな精神をもつことが必要でしょう。     ●英語力があれば信頼感アップ!? アピールポイントになる  日本国内で日本語教師として働く場合は英語力が必要でないとはいえ、ないよりもある方が強みになるのは紛れもない事実です。就職の際のアピール材料としても十分な効力があるため、TOEICで取得した点数や留学経験など、積極的にアピールすると良いでしょう。  また、日本語学習者は英語圏よりもアジア出身の学生の方が多い傾向にあります。中国語や韓国語、ベトナム語などを学んでみるのも、日本語教師としてのキャリアアップにはつながるかもしれません。実際に、ベトナム語の言語資格が要件になっている求人なども存在します。   生徒からの精神的な信頼感  日本国内の日本語学校に通う留学生にとって、英語力のある先生や母国語が通じる先生の存在は、我々が想像する以上に大きいようです。  授業以外で何か困ったことや相談したいことがあった場合、覚えたての日本語では上手く通じないこともあるでしょう。  もちろん英語や母国語を完璧に話せる必要はありませんが、ある程度できていれば生徒との距離がもっと近くなることが期待されます。  生徒に信頼してもらうことは、授業にとっては意外と大切です。わからないことをわからないと表明したり、気になったことを質問したりするのは、信頼関係のない先生相手に行うには、先生が想像するよりもハードルが高い行為だからです。英語をはじめとした生徒の母語やある程度使いこなせる言語を全て話せる必要はありませんが、コミュニケーションツールの一つとして、高い効果があることは間違い無いでしょう。   ●海外での日本語教育ボランティア 海外における日本語教育の現状  海外では日本語を第二外国語として選択したり、大学入試の外国語選択科目として日本語を採用したりする国もあります。  このような教育現場では、日本特有の文化に興味を持つ外国人も少なくないため、日本文化に詳しい日本語教師は海外でも高く評価されています。  しかし、中学や高校などを含め、日本の教育現場でも日本人の先生が英語を教えているように、海外でもその国の国籍の先生が日本語の教師として日本語を教えていることが多くあります。  そのため、正確な発音や正しい日本の情報を提供する日本人のアシスタントは非常に重宝されており、異文化交流の面でも必要な存在となっています。  通常、日本人のアシスタントは「日本語教師アシスタント」と呼ばれており、海外における日本語教育の枢要となっています。 ボランティアとして活動する日本人  海外の教育現場では、恵まれた環境で勉強できる生徒がいる一方、ボランティアの存在がなければ日本語を学ぶことができない人も大勢います。  そのため、海外で日本語教師アシスタントとして活動する日本人は、日本語教育や日本文化を教え続けることで、日本の歴史を継承していると言っても過言ではありません。  日本語教師アシスタントとして活動するために必要な資格や経歴はなく、向上心や積極性はもちろん、参加者が「日本人であること」が最も大切なポイントとなります。 現地で英語力を鍛える  日本語教師アシスタントは、基本的に1つの学校に対して1人の派遣体制のため、日本人は自分しかいません。  また、空き時間には英語の授業に参加できる場合もあり、毎日英語だけで生活する環境が必然的に整います。  一般的な受身の語学留学ではないため、本格的に英語力を身に付けたい人には正に最適なプログラムです。  海外で長期的に生活することで多様な価値観も吸収できるため、語学だけではなく人間的にも期待以上に成長できるでしょう。   ●まとめ 英語力はある程度あった方が良い  日本国内で日本語教師をする場合は、日本語で日本語を教える直接法が中心となるため、特別な英語力は必要ありません。  しかし、より分かりやすい授業内容や、生徒とのスムーズなコミュニケーションを意識すると、英語力はないよりもある方が何かと役に立つでしょう。  例えば、担当する授業が初級クラスの場合は、日本語の文法を基礎から教える必要があります。  文法解説の際は、英語の例文を交えて説明する方が伝わりやすい場面も多く、直接法よりも間接法で教える方が解釈においても齟齬が生じません。  また、生徒から質問や悩み相談を受ける場面も少なくないため、授業以外で生徒とコミュニケーションを図るためにも、ある程度の英語力は必要と言えるでしょう。 英語力よりも大切なもの  確かに、前述した通り英語力はあるに越したことはありません。  しかし、日本語教師になる上で最も大切なのは「日本語力」と「人が好きなこと」の2点です。  いくら英語力があっても、人に日本語を教えられるレベルの日本語力がなければ、まず日本語教師として必要されません。  英語力はあくまで日本語を教えるための手段に過ぎないため、日本語教師を目指している人は、何よりも日本語力やコミュニケーション力を磨くを磨くことが先決です。  日本語教師として活躍するためには、生徒の疑問にもすぐ答えられるような知識や、親しみやすい雰囲気作りなど、基礎の部分をしっかりと固めることが必要と言えるでしょう。  

日付2022/06/28/

将来性

日本語教師の現実 ~将来に対する不安と期待~

日本語教師が抱える不安 収入面 就活や転職、キャリアチェンジとして日本語教師を選択肢に入れた場合、「収入が低い」という不安の声が最も多く聞こえてきます。 せっかく大学や養成講座で懸命に勉強したにもかかわらず、将来的に生活面で苦労をするのは嫌ですよね。 例として「日本語教師になりたい23歳女性の現実」では、日本語教師になるために養成講座へ通ったにもかかわらず、非常勤講師の掛け持ちでさえ、バイトの給料と変わらないと言われる厳しい現実に、悲痛な叫びを上げています。 また「日本語教師を辞めたいと思ったとき(きっかけ)」には、日本語教師として様々な環境で働いている人々のリアルな声が書き込まれていますが、金銭面で苦労をしながら仕事を続けている人も多くいるようです。   働き方 日本語教師における低収入の原因に、最も多く挙げられるのが雇用形態です。 「日本語教師に関するQ&A」では「非正規雇用でも家族を養っていけるのか」という不安に対して「非常勤講師の求人は結構あるものの、それだけで家族を養うのはかなり厳しい」と苦言を呈しています。 しかし「日本語教師はやめた方がいい?将来性?」では、夫婦で約15年間日本語教師をされていた方が、実体験を通して「働き方によっては日本語教師の未来は経済的にも明るい」と述べています。 ここでは「日本語教師は比較的に誰でもできる仕事だからこそ薄給である」と見解されていますが、その一方で複業をしている人も多くいるようです。 複業には実に様々なモデルがありますが、収入源を語学教師だけに絞らなければ、将来に対する不安は大きく軽減されるのではないでしょうか。 それでも日本語教師として働くことに一抹の不安を覚えている人は、「将来が不安な日本語教師に伝えたい」を是非ご覧ください。 ここでは、キャリア理論を通した物の見方や捉え方が述べられており、読み進めていく内に、自分の将来が少し楽しみに感じられることでしょう。 また、「日本語教師に関するQ&A」には、日本語教師を目指す人が抱く疑問とその答えがまとめられています。同じ立場の人が抱く疑問には共感できるものが多いのではないでしょうか。  「初任日本語教師と教育不安の変容についての一考察」では、養成考査終了時から2年目が終わるまで長期的にインタビューを行い、不安の内容について分析しています。このような論文を読んでみるのも、自分の感じている不安が言語化されたり、自分だけではないと感じられたりして、不安の解消につながるかもしれません。     留学生の減少 「日本語教師の将来性」にも記載があるように、今後日本は超高齢社会に突入し、若者の人口は著しく減少することが予想されます。 そのため、国内では外国人労働者を必要とする仕事も多くあり、将来は日本で働きたいと考えている留学生の増加が見込まれていました。 しかし「日本語教師の需要と今後の将来性」では、現状留学市場は減少傾向にあると言います。 その主な理由として、留学の目的が「勉強」ではなく「お金稼ぎ」に変わっていることから、結果的に帰国を余儀なくされるケースが増えているためです。 本来、留学とはその国で学術や技芸を学習するための在留資格を指しますが、不法労働の留学生はその在留資格を更新することができません。 せっかく来日しても稼げないのであれば意味がないと考える外国人も少なくないため、全体の留学生数も当然減少します。 違法状態にならないよう日本語教師も目を光らせてはいますが、その不安を余所に禁を犯す生徒は未だに多くいるようです。 そのため、日本語教育は成長しても、留学市場は減少していくと言われています。   日本語教師に対する期待 将来の日本を担う重要な職業 新型コロナウイルスによる留学生数減少の影響は「今は日本語教師は目指さない方がよい理由」でも述べられていますが、今後外国人なくして日本が国として存続していくのは非常に厳しいと言われています。 そのため、外国人に日本語を教える日本語教師の存在が、今後も重宝されることは言うまでもありません。 例として「赤門会日本語教師養成講座」「郡山健康科学専門学校」「国際教養大学」の記事では、現役で活躍している日本語教師や、将来的に日本語教師として働くために養成講座を修了した人のリアルな声が紹介されています。また、「国内の日本語教育の概要」には、施設、機関の数や教師養成、コーディネーターの現状などについて詳しくまとまっています。   このように将来を不安視するのではなく、新たに大きな目標を掲げ、自分自身で道を切り開いて突き進んでいる人も大勢います。 自分のためだけではなく、生徒の成長にも大きな影響を与える職業なので、自ずとあなた自身の責任感も強くなるでしょう。   日本語教師は年齢の壁がない ベンチャー企業を筆頭に若手を積極的に採用する企業も少なくない中、日本語教師の求人に年齢制限はありません。 また、必ずしも英語で授業をする必要はないため、TOEICで高得点を取得したり、英会話のレッスンに通ったりする必要もありません。 「日本語教師に年齢は関係ある?」でも解説されているように、日本語教師の中で最も多い年代は50〜60代です。 この結果からも、日本語教師に求められる条件は、人生経験が豊富で即戦力のある人だということが分かります。 少なくとも年齢制限に対する不安はないので、将来を見据えて新しく挑戦する仕事としても非常に人気があり、おすすめの職業と言えます。 社会人として全く別の業種で働いた後に転職した人も珍しくないため、授業の中で日本の社会事情も含めた話をすると、良い刺激を受ける生徒も多くいるようです。 しかしもちろん、若い人が日本語教師になれないというわけではありません。詳しくは「新卒で日本語教師になること 〜メリットと努力ポイント〜」をご覧ください。   日本語教師の今後の在り方 日本語教師+得意な専門分野 仕事や進学以外に日本語を学ぶ目的が多様化している今、今後は日本語教師として日本語を教えるだけではなく、自分の得意な専門分野を持つことが強みになると言われています。 専門分野という表現に対して漠然とした不安を覚える人もいるかもしれませんが、そこまで神経質に捉える必要はありません。 例えば「日本語教師のズバリ!将来性は?」では、下記のようなちょっとしたことを専門分野として述べています。    ◆面接や論文など受験対策も含めた指導ができる  ◆メールの書き方などビジネスマナーに詳しい   ただ教科書通りに日本語を教えるだけではなく、生徒の将来や目標も視野に入れた上で、そのニーズに特化した指導ができる日本語教師は間違いなく重宝されます。 進学やビジネスの他にも、看護師や介護福祉士など、何かの分野に特化した専門性を身につけることは、必ずあなたの活躍の場に広がりを見せるでしょう。   日本の文化や歴史に関するプロになる 驚くべきことに、日本人よりも日本に詳しい外国人の数は少なくありません。 SNSを通した交流や情報の発信が常識となりつつある昨今、日本が誇るアニメや漫画、音楽やファッションなどのサブカルチャーも、絶大な人気を保っています。 日本に対する外国人の関心が高まる中で、日本の文化や歴史に関する正しい情報や素晴らしい魅力を伝えるのも、日本語教師としての大切な役割です。 日本語教育において日本語以外の知識を教えることは、生徒のためだけではなく、将来的な自己成長にも繋がると言えます。 生徒からの質問に対して、不安を覚えることなく堂々と回答できるようになれば、パニックに陥ることもなく、より仕事のやりがいも増すことでしょう。   また「日本語教師のキャリア形成に関する一考察」では「やりがい」と「失敗」は相互に関連し合っているという興味深いデータが発表されており、様々な障害を乗り越えてきた現役日本語教師のインタビューが紹介されています。   生徒の不安を取り除く 現地の日本語学校に通い、様々な国籍の生徒と共に授業を受けることはもちろん、来日して新しい環境に身を置く生徒にとって、不安によるストレスは計り知れません。 日本語教師として生徒の不安を少しでも払拭し、一人一人の将来に繋げていくためには具体的に何をすれば良いのか、どのようなことに注意すれば良いのか、授業だけではなく、生徒のメンタル面もサポートする必要があります。     例として「学生と接する上で大切にしていること」より、現役で働く日本語教師が大切にしている3点をご紹介します。 生徒の出身国の文化・習慣がものの考え方のベースとなっていることに対する尊重。 海外へ初めて来たのが日本という生徒も多く、様々な不安を抱えているため、特にその日その日の心理状態を把握する、生徒の努力について褒める。 生徒の間違いを正す際に、少なからずプライドもあるため、それらに対しても注意する。 このように、自分の中で大切な軸をしっかり持って生徒と接することは、授業以上に重要なことでもあります。 日本語教師として生徒の気持ちに寄り添い、少しでも不安な感情を取り除くことができれば、生徒も安心して将来のことを考えられる余裕が生まれるでしょう。   まとめ 確かに収入面や留学生の減少においては、現時点で完全に不安がなくなるとは断言できません。 また「日本語教師ならではの悩み・不安」にもあるように、生徒と円滑にコミュニケーションを取ることができるのか、本当に将来ずっと続けられる仕事なのか、見えない現実に恐怖を覚える人もいるかもしれません。 しかし、自国や日本を愛する外国人を始め、日本語教師が多くの人々に求められる職業であることは紛れもない事実であり、今後も需要がなくなることはないでしょう。 今では日本語の学習方法も学校という教育機関だけにとどまらず、オンライン授業を通して学ぶ生徒も多くいます。 将来に不安を抱く前に、自分の得意分野をしっかり分析し、いかに効果的で意味のある授業を生徒に届けることができるのかが、日本語教師として成功する上での大切なポイントと言えるでしょう。   こちらのサイトのように個人でノウハウを提供してくれているサイトもあります。インターネットや書籍などを利用して、日本語教師としてのスキルアップを目指すことが、これからの時代を日本語教師として生きてくためには必要なのではないでしょうか。  

日付2022/06/28/

疑問

新型コロナウイルスによる仕事への影響 〜日本語教師の未来〜

●新型コロナウイルスの波及 日本語教師の現状  始まりは2019年12月31日。当時、新型コロナウイルスがこれ程まで多くの人々を苦しめる悪鬼になるとは誰も予測できませんでした。  新型コロナウイルスが我々にもたらした不安や動揺は凄まじく、依然として世界中に大きな影響を及ぼしています。メディアでは、飲食業界や航空業界の不振が大きく注目されていますが、日本語教師の仕事も例外ではありません。  外国人の入国規制を始め、留学生の数も大幅に激減しており、日本語教師も仕事のスタイルを変えなければならない過酷な状況が続いています。  自分が担当している授業数の減少はもちろん、オンライン授業を中心とした形式に戸惑いを覚える人も多くいたことでしょう。 コロナ禍で様々な業種が新しい働き方を求められる今、日本語教師もより柔軟性に富んだ仕事の手段を考えていく必要があります。 日本語教師が抱える不安 日本語教師は正規雇用である専任講師や常勤講師の他、非常勤講師やボランティアなど様々な働き方があります。  最も安定した雇用形態は専任講師や常勤講師ですが、正規雇用の門は非常に狭く、非常勤講師として勤める人の割合が大多数を占めています。  未だに新型コロナウイルスの収束が見えない中で、日本語教師の仕事を続けることに対して漠然とした不安を感じている人もいるかもしれません。  実際に日本語学校の生徒が減るということは、日本語教師の求人募集も減ることを意味します。  しかし、全養協こぼれ話「日本語教師の現状と今後について」でも語られる通り、日本語教師は必ず社会貢献できる職業として、確かな需要が期待されています。  新型コロナウイルスの影響で、将来性のある多くの日本語教師を失うということは、日本の衰退に繋がると言っても過言ではありません。   ●留学生の来日を阻む入国制限 国内における入国制限と緊急事態宣言 2021年7月現在。国内のコロナ感染者数において、未だに予断が許されない中、日本政府は海外からの新規入国の停止を継続しています。  2020年10月。一時的に新規入国が許可されたものの、留学生の激減はもちろん、日本語学校へ通う生徒の数も減少し、日本語教師にとっても苦しい毎日が続きました。  また、幾度となく出された緊急事態宣言も、2021年7月をもって4回目(※1)となります。  1回目:2020年4月7日〜5月25日  2回目:2021年1月8日〜3月21日  3回目:2021年4月25日〜6月20日  4回目:2021年7月12日〜8月20日(※1)東京都・沖縄県のみ  なお、まん延防止等重点措置においては、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府で2021年8月22日まで延長され、北海道、愛知県、京都府、兵庫県、福岡県では2021年7月11日をもって解除されることが決定しました。 日本語教育機関による日本政府への要望  2021年4月。新型コロナウイルスによる入国制限で、日本語を学びたい留学生が来日できない状況が続く中、日本語学校は遂にある行動を起こしました。 日本語教育関係6団体の名前で「コロナ禍における日本語教育機関の窮状と支援のお願い」という要望書を、日本語教育推進議員連盟宛に提出したのです。  要望書で述べられた日本語学校の現状と課題に関する詳細は、入国制限措置により来日できない留学生の声 - 日本語ジャーナル このブログが詳しいです。    様々な事業で仕事の継続が危ぶまれている中、日本語学校も留学生や日本語教師のために日々懸命に動いています。  雇用調整補助金や感染症対策に関連した情報も随時更新されており、少しでも安心して授業に邁進できる環境を整えたいという想いが伝わってきます。 たとえば【厚生労働省】新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金等の申請期限の延長等についてや日本語教育振興協会、新型コロナウイルス | 日本語教育振興協会などに詳しくまとめられています。   日本における人材不足の問題 日本の少子高齢化は改善される見込みが低い反面、外国人就労者の需要は増加傾向にあります。 特に人材不足の著しい介護業界やコンビニ業界にとっても益々深刻な事態になる可能性が高く、一刻も早く留学生による入国制限を緩和する必要があると言えます。  現状として、介護福祉士を目指す留学生が来日できなかったり、アルバイトの条件を満たせずコンビニで働けなかったりする外国人が増えています。  このような中で、今後どのような対策を取らなければならないのか、コロナ禍における日本語教育機関の 窮状と支援のお願いなどのメッセージも参考に、今まで以上に慎重に考えていく必要があります。   ●コロナ禍で働く日本語教師の現実 日本語教師の需要 日本語学校は、学生の授業料で賄われています。そのため、留学生を中心に生徒数が減少するということは、学校の運営が厳しくなり、日本語教師として仕事の収入や求人も減ることを意味します。  ある学校では、希望退職や休職を余儀なくされる所もあり、新型コロナウイルスの深刻さが窺えます。このように、日本語教師の仕事に対する安定感が懸念されるのも無理はありませんが、ここで諦めてしまうのはあまりにも速断に過ぎると推察します。  なぜならば、国内の少子高齢化を鑑みても、日本の未来を日本人だけで守っていくのは非常に困難だと言えるからです。外国人就労者の需要に伴い、日本語教師の需要もますます高くなることが予想されます。  また、中国では新型コロナウイルスの影響もあり、日本語教師が不足しています。人材を確保するために給与を引き上げなければならないほど枯渇している今、日本語教師は世界に求められる仕事の一つと言えます。日本語教師争奪戦が過熱するとの見込みもあります。   日本語教師は仕事の幅が広い?  これまでずっと安泰だと思っていた企業でさえコロナ禍で失職したり、様々な事業が休業に追い込まれたりしています。  その中でも、日本語教師は自身の経験を活かしつつ、新たな資格を取得することで仕事の幅を広げることができます。 日本語教師+乗務員 日本語教師+カウンセラー 日本語教師+キャリアコンサルタント  上記は一例ですが、コロナ禍で悲観的になるのではなく、日本語教師の経験を軸に何ができるかを自分なりに考えるのも、一つの楽しみ方と言えるでしょう。 日本語教師のキャリアパス〜資格をプラスしてステップアップ等も参考に、キャリアアップについても考えてみましょう。   ●オンライン日本語教師の長所と短所 オンライン日本語教師の長所  オンライン日本語教師は、特別な資格を持たなくとも始められる仕事なので、パソコンなどの基本的な環境が整っていれば、誰でも気軽にチャレンジできます。  また、決められたスケジュール通りに進めなければならない学校の授業とは異なり、自分の都合に合わせて自由に日程を組むことができるため、コロナ禍でも非常に働きやすいのが特徴です。  さらに、他の講師にはない魅力的な授業内容で差を付けることができれば、ファンの獲得にも繋がります。受講者からの人気を維持することができれば、日本語教師としての活躍も大きく期待できるでしょう。 オンライン日本語教師の短所  オンライン日本語教師は誰でも気軽にチャレンジできる仕事が故に、個人の教え方やコミュニケーション能力によって、波が激しい職種とも言えます。  こればかりは、人前で話すことが得意な人や対人スキルが高い人の方が、少し有利かもしれません。また、利用サイトの手数料などを考えると、大きな収入には繋がりにくいというマイナスな面もあります。  さらに、授業で使用する資料作成を含め、受講者のレベルや目的に合わせた教材の準備をしなければならないため、慣れない間はかなりの時間を要するでしょう。 オンライン日本語教師についてはこちらのブログ(資格なし未経験でもOK?オンライン日本語教師になる方法と求人情報を紹介! | にほんご日和)やコラムcolumnも参考になります。 ●今後の日本語学校と日本語教師の未来 日本語学校の動向 新型コロナウイルスの影響で、日本語教師を始め、日本語学校が窮地に追い込まれているのは紛れも無い事実と言えます。 また、外国人の留学生も日本語学校に通えなくなったり、アルバイトや仕事ができなくなったりと、苦しい状況が続いています。 しかし、今の状況が落ち着いて、外国人の入国規制が緩和されれば、日本語学校も必ず元の状態に回復すると考えられます。 実際に「日本ロス」という現象も起きており、コロナ禍で売上が伸びている日本の通販会社も多くあります。   このように、コロナ禍であっても日本の文化や伝統の人気が衰えることはないため、日本に興味を持つ外国人はこれからも増えていくことが予想されます。Guidable Jobs | The Place for Job Seeker in Japan のように、日本で働きたい外国人向けのサイトもあるほどです。  今後は対面授業だけではなく、オンライン授業も含めたスタイルを確立する日本語学校も増えてくるでしょう。  また、2022年現在、徐々に入国制限が解除され、外国人留学生の受け入れが再開されつつあります。それに先んじて、対面・オンラインを問わず日本語教師の募集も増えてきています。コロナ禍の反動ともいえる日本語教師の需要増が見込まれるでしょう。こうした募集を確認してみると、自分の働きたい条件・場所にぴったりの求人に出会えるかもしれません。 こちら日本語等指導講師の募集:練馬区公式ホームページやこちら日本語教師の仕事・求人情報 | Indeed (インディード)なども参考にしてみてください。 日本語教師に求められる新たなスキル  確かに日本語教師は特別な資格がなくてもできる仕事ではありますが、日本語教育に関する専門知識や特定の資格を取得していれば、必ず強みになります。  そして、オンライン授業の需要や利便性が明らかになった今、知識や資格に加えてオンライン対応のスキルを身に付ければ、仕事の幅がより広くなるでしょう。それに、教室となる場所を必要としないため、個人での開業がしやすいともいえます。生徒や自分の時間の都合が付けやすいこともオンライン授業のメリットの一つです。  対面授業とオンライン授業では、教材や口の動きなどを含め、教え方が全く異なります。  生徒の反応をすぐに確認できる対面授業に比べると、オンライン授業の形式にもどかしさを感じる講師も多くいるかもしれません。  しかし、日本語学校に通えない外国人や、対面授業が苦手な生徒にとっては、寧ろ理想的な学習環境と言えるでしょう。  いずれにせよ、これからオンライン授業の需要が高まるのは間違いないので、相手に対する上手な伝え方を研究しておくことをおすすめします。 こちらのブログもとても参考になります。 アフターコロナでどうなる?日本語教育業界と日本語教師 日本語教師 カテゴリーの記事一覧 日本語教師 | 業種別開業ガイド | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]     コロナ禍の今がチャンス! 新型コロナウイルスが収束するにつれ、日本語教師の求人募集はまた徐々に増えてくることが予想されます。  そのため、就職の倍率が高くなってから勉強を始めるのではなく、ある程度の知識を今の内にしっかりと習得しておきましょう。  そうすることで、余裕を持って就職活動に専念できるだけではなく、オンラインを含めた授業スタイルを視野に入れた働き方をイメージすることができます。 こちらのブログ(コロナ禍の今だからこそ!! | KEC日本語学院 公式ブログ)も参考に、日本語教師が需要のある仕事として長く愛される職業であるためにも、コロナ禍に負けず立ち向かっていく必要があると言えます。  

日付2022/06/23/

日本語教師におすすめの本

インターネットであらゆる情報の収集ができる時代となりました。 特に10代~30代を中心とした若い年齢層の方々は、あらゆる情報や勉強、知識習得のためのトレーニングをSNSやWEBサイト、アプリで行うことが習慣化し、「本離れ」が進んでいると言われていますが、皆さんはいかがでしょう。 様々な分野の学習のオンライン化も進んでいますが、日本語教師のための情報収集やトレーニングも、インターネットで十分でしょうか?日本語教師になるために、本は必要なのでしょうか? 結論から申し上げると、日本語教師を目指す人、日本語教師という仕事を追求して質の高い教育者を目指す人には、やはり本を読むことをおすすめしたいです。 ■日本語教師に本をお勧めする理由 〈日本語教師の情報収集において、インターネットは過信注意〉 当サイト [ラングジョブ] では、日本語教師のための本当に役立つ情報をお伝えすることをモットーにしていますが、「日本語教師」、ひいては「日本語」「英語」「フランス語」「中国語」といった語学や教育に関する情報はインターネット上にあまたあり、中には有益とはいえない情報も溢れています。(情報通信白書参照)インターネットで日本語教師のための良質な情報にたどり着き、インターネットで日本語教師としての知識を身に着けたりスキルを磨いたりしてトレーニングを完結することは至難の業と言えるかもしれません。 とはいえ、WEBやSNSは手軽で便利。キーワード検索などがスムーズかつスピーディーにできるメリットは捨てがたいですよね。 日本語教師になりたい人がまず読むべき本は? 編集部が選んだ6冊のように、経験から本をおすすめてしてくれるサイトもあります。ですので、インターネットも参考情報としてうまく活用されることをおすすめしますが、インターネットで日本語教師の情報を検索・収集する際には、SNSやブログなど個人発信の情報は信ぴょう性に欠ける場合があったり、偏った情報であったりする可能性を認識しておくと良いでしょう。 便利なインターネットのメリットも活用しつつ、しっかりと繰り返し「本」を読み込む。このように、本とインターネットをうまく使い分けて情報収集や勉強をすることが、日本語教師には、非常におすすめです。     日本語教師にとっての本の魅力①有形であること インターネットが形のない無形であるのに対して、本は有形で、お金を支払って購入する「モノ」です。 日本語教師のトレーニングや情報収集をする上でポイントになるのが、形があり、タダではない(=対価を払う自己投資である)ということです。 ●書店に行って日本語教師の本を選ぶ ・・・時間とお金をかけて本を選ぶ行動は、まさに自己投資です。こうして選んだ本にはあなたの希望や決意が込められた、特別な一冊であるはずです。 ●先輩日本語教師からおすすめの本を貸してもらう ・・・これも、借りることで相手とのやり取りや関係性変化などのリスクも含んでいるため、自己投資に非常に近い覚悟の要る行動と言えます。 そして、本の内容について、誰かと感想を共有したり相談したり、ディベートをするなんていうこともあるかもしれません。 本をめぐってのこのような行動や体験が、日本語教師という仕事への動機や意識を強固なものにしてくれるはずです。 インターネットで調べた情報はすぐに忘れてしまうけれど、子供のころに本で読んだことは忘れていない、なんていう経験はありませんか? “好きなページに手作りのしおりを挟んでいた”とか、“あの時〇〇さんにこんな本を借りてこう感じた”とか、“あの本の感想文をクラスで発表した”とか、“あの分厚い本に挟んだ押し花がきれいにできた”とか。本にまつわる記憶は結構思い出せたりするのではないでしょうか。 本とは、記憶に残る不思議な魅力があるものです。 これは、小説などに限らず、日本語教師のための本にも共通する部分が十分にあるはずですよ。 新人日本語教師に必須の本!日本語教師になったら購入するべき本5冊でも分かる通り、先輩日本語教師のお薦めは非常に頼りになります。   日本語教師にとっての本の魅力②語学・言語の集まりであること また、日本語で書かれた本は、日本語の集まりが形になった作品とも言えるもので、日本語教師にとっては情報収集だけでなく、トレーニングツールとしてもおすすめです。 「英語」「フランス語」など他の言語でもそうなのですが、語学に関するスキルを磨く上では「本」というツールの魅力は大きいと思いませんか? 書いてある内容はもちろんのこと、読み進める中で出会う言い回し、行間、筆者の意見や全体構成といった全てが日本語そのものであり、読むこと自体で表現の幅が広がるなど日本語教師のトレーニングやスキルアップにつながるのでおすすめです。 「日本語教師」という語学を教える職業に就く皆さんは、読んだ本の書き方や伝え方のテクニックも参考にしない手はないのではないでしょうか。 これから日本語教師として日本語を教えるあなたには、本選びのワクワク感から、日本語の魅力を含めての本の素晴らしさを改めて体感し、その魅力をこれから出会う生徒さんたちに伝えていっていただきたいと思うのです。 日本語を学習する外国人の方にも、いろいろな本を読んで日本の「本」から語彙や表現の幅を広げたいと考え、取り組んでいる人は多いです。 新米日本語教師におすすめの参考書等も参考に本を選んでみてください。   ■日本語教師におすすめの本 では、具体的にどんな本を読んだら良いのか? 日本語教師におすすめ本を、目的やフェーズ別に、理由とあわせてご紹介していきますね。 ですが、本を選ぶ時にはインスピレーションも大事ですし、人と本の相性があると思いますので、最終的には日本語教師にこれからなる、または日本語教師としてのスキルを上げたい一人一人が、手に取って中身をパラパラと見てみてから目的と感性に合ったものを購入されることをおすすめしますが、選ぶ上での参考にしていただければ嬉しいです。 ▶日本語教育能力検定試験をこれから受ける 令和2年度 日本語教育能力検定試験 試験問題  公益財団法人日本国際教育支援協会(著、編集)凡人社 https://www.amazon.co.jp/dp/4893589830/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_50584KGPNMEC32XBWFQN?_encoding=UTF8&psc=1 日本語教師を目指す人で日本語教育能力検定試験の受験をするなら、過去問は必須です。 こちらが令和3年7月時点の最新版です。 日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第5版  ヒューマンアカデミー  (著) 翔泳社 https://www.yodobashi.com/product/100000009003374261/ 日本語教育能力検定試験に多くの合格者を輩出している大手校講師陣が、内容を厳選していてうまくまとまっています。分かりやすい解説が人気です。 ※参考URL https://www.jegsi.com/kentei/books-for-kentei-dokugaku-goukaku   ▶ビギナー日本語教師   教師と学習者のための日本語文型辞典 単行本(ソフトカバー) – 1998/2/2 グループ・ジャマシイ  (編集)くろしお出版 https://www.9640.jp/nihongo/ja/detail/?154 日本語の「文型」という概念を、文や節の意味・機能・用法に関わる形式として捉え、豊富な例文を用いて丁寧に解説したベストセラー辞典。日本語教師の授業準備、学習者の日本語能力試験N2、N1対策と幅広く利用でき、一冊持っておくと重宝するでしょう。 ※参考URL https://hire39.com/books-recommended-basic ▶日本語教師のスキルアップにおすすめ アクティブ・ラーニング対応 日本語を分析するレッスン 野田尚史 (著), 野田春美 (著)大修館書店 https://honto.jp/netstore/pd-book_28389448.html 日本語学初級テキストという位置づけですが、既存の学問体系構成にとらわれず、身近な話題ごとの構成のため、生徒の興味関心分野に寄せた授業展開の参考になりそうです。 日本語教師としてスキルアップ、キャリアアップするには、授業の質や対応幅の広さも意識しましょう。 ※参考URL https://kirin-sensei.hatenablog.com/entry/osusume.goi.hon   ■どのように本を探すか? 先輩教師におすすめしてもらったり、ネット上の書評を参考にしたすることはもちろん手段の一つです。慣れないうちはそのように、たくさんある本の中から自分に合ったものを探していくべきでしょう。当サイトも、そんな皆さんの助けになればと願っています。 しかし、前述したように本にも相性があります。他の人が使った本が必ずしもあなたにも合うとは限りません。ですから、自分の目的にあった本を自分で本を選べるようになっていくことも、日本語教師としてやがて身に付けるべき技能の一つでしょう。 そんな場合には、出版社のサイトを利用することがおすすめです。日本語ブックスさん(教師用参考書|日本語ブックスonline(株)語文研究社)やくろしお出版さん(くろしお出版 日本語教材WEB)などのサイトには、日本語教育に関する本がたくさんまとめられています。文法項目やレベル、目的別にカテゴリ分けされているため、しっかりとした目的があれば本をえらぶこと自体はそう難しくありません。 レビュー付きでない分一つに決めるのは難しいかもしれませんが、より豊富なラインナップの中からより細かく目的別に本を探すことが出来るでしょう。ネット上の紹介サイトでは見たこともない本や教材と出会えるかもしれません。 初心者向けの概略本ではなく、生徒のレベルや細かいニーズにに合わせて本を選べるようになったら、授業の準備がしやすくなるだけでなく、日本語教師としてのスキルアップも望めるのではないでしょうか。  

日付2022/02/08/

疑問

日本語教師の仕事とは?給料が安い?働き方から平均年収まで徹底解説!

  日本語教師の仕事 日本に暮らす外国人も増え、生活の中で外国の方と接する機会も増えた昨今、日本語教師のお仕事に興味を持っている方もいるかと思います。しかし中には、「日本語教師の給料は安い」というお話を耳にしたこともある方もいるのではないでしょうか。「専門的な知識と、英語などの語学力が要求される場合もあるお仕事なのに、給料が安いなんて本当?」と思ってしまいますよね。ここでは、日本語教師の主な仕事内容と、「給料が安い」と言われるが実態はどうなのか、解説していきます。 日本語教師の仕事 まず、そもそも日本語教師の仕事とはどのようなものなのでしょうか?ここでは主な仕事内容と、働き方について解説します。 主な仕事内容 日本語教師のメインの仕事とはもちろん、外国人など、日本語を母語としない方に日本語を教えることです。国内外のスクールなどで、日本語の文法や発音、読み書き、会話を教える仕事ですね。 もちろん、ただ言葉を教えるだけではありません。日本語を勉強する生徒のバックグラウンドは様々ですが、日本に興味のある方や日本で生活する予定の方に指導をする場合が多くなるでしょう。それをふまえると、日本語だけではなく、幅広く日本のことを伝えることができれば良いですよね。例えば私たちが英語を勉強する時にも、英語圏の国の文化や生活、歴史などもふまえて学ぶことで、より関心が高まって学習意欲が向上したり、学習内容が定着しやすかったりしますよね。それと同じように日本語教師は、言葉だけでなく日本の文化や歴史、マナーなどを伝える仕事でもあります。 日本語を教える仕事である以上、主な仕事は「授業」ということになります。ですが、授業だけが日本語教師のお仕事という訳ではありません。当たり前のことですが、よい授業をするためには、相応の準備が必要になります。資料を用意したり、例文や練習問題を考えたり、より良い授業になるよう、入念な準備をしてから授業にのぞみます。また、授業外で生徒の質問に対応したり、テストや宿題のチェックをしたりといった仕事に加え、生徒の進路や悩みの相談に乗ったり、学校に雇われている場合には学校運営に携わる場合もあります。この辺りは、小中学校や高等学校の先生の仕事をイメージするとよいかもしれませんね。 日本語教師の仕事はきつい、という声もあるようです。日本語教師の詳しい仕事内容については、資格情報サイトを参照するとよいでしょう。     働き方(常勤・非常勤) 日本語教師の主な仕事は「授業」とその準備や授業外での対応、ということになりますが、働き方によって仕事内容は異なります。 日本語教師には、常勤の教師、非常勤の教師、派遣、フリーランスといった雇用形態があります。常勤の教師というのは、いわば「正社員」です。学校側と雇用契約を結び、月給制でお給料が支払われます。教師として日本語を教える仕事だけでなく、学校運営や教室運営など、授業外の仕事も任される場合が多く、より様々な仕事をこなす必要が生じます。 大学等での非常勤講師は、いわば「アルバイト」や「パート」に近い働き方と言えるでしょう。「1コマ〇〇円」というように、コマ単位や時間単位でお給料が支払われます。教室運営など、授業外のことに携わる機会は少ないようですが、それでも授業の準備や提出物のチェック等、授業に関わる仕事は全般的にこなす必要があります。 派遣の仕事は、一般企業に派遣されて、その企業で働く外国人に日本語を指導する、といったお仕事です。一般企業での指導となれば、教える側にも一定のビジネススキルが必要だったり、教える内容がビジネス用語をはじめとする高度な日本語だったりします。求められるスキルや授業内容のレベルが高い場合があるため、一定のキャリアが必要になるでしょう。 フリーランスの日本語教師は、もちろん企業に雇われるのではなく、自分でお仕事をし、直接報酬をもらう仕事です。教師としての仕事の場は様々ですが、自宅やオンラインでレッスンをしたり、カフェなど外部の場所を借りて指導したり、といった場合が多いようです。お仕事がなければもちろんお給料はないので、非常勤や常勤の教師として十分な経験を積んでからフリーランスとして働く方が多いようです。 日本語教師の仕事には、人によって様々な働き方があります。現役の日本語教師の方が投稿している口コミサイトや、ベテラン日本語教師のコラムなどを参考にしてみるのもいいでしょう。 日本語教師の給料は安いのか? ここまで、日本語教師の主な仕事内容について解説してきました。そんな日本語教師ですが、ずばり、お給料は安いという話は本当なのでしょうか?結論から言えば、「安い」と言わざるを得ないようです。 平均年収 まずは、日本語教師の年収についてご紹介します。こちらは常勤と非常勤の二種類をご紹介します。 日本語教師の情報サイトや年収情報サイトなどを参考にしたところ、常勤の日本語教師の平均年収はおよそ350万円程度です。学校によって異なるようですが、国内の学校で雇われる常勤講師の場合には、およそ300万円~400万円と考えてよいでしょう。日本人の平均年収に比較すれば「安い」と言える額でしょう。 常勤の教師の中でも、国内の大学で雇用される場合には、比較的高い収入が見込めるようです。とは言え、大学の常勤教師として雇用されるためには、学士だけではなく、修士や博士の学位が必須となる場合がほとんどのため、ハードルは高いと言えます。学生の方は特に、大学選びも重要になってくるかもしれません。進学情報サイトでは、日本語教師になるためにおすすめの大学なども紹介されています。 非常勤の場合には賞与等がなくなるため、さらに低くなります。非常勤の日本語教師の平均年収はおよそ150万円~200万円程度のようです。中には50万円に届かない方もいるようですね。つまり、非常勤の日本語教師の場合は、かけもちで複数の授業を担当するか、他のアルバイト等と合わせて収入を維持する必要があるということです。高度なスキルや資格を持っていても、経験が浅い場合は非常勤講師からはじめ、キャリアを積んで常勤のポストを目指す、という方が多いようです。   海外の常勤日本語教師の収入 国内と海外で、日本語教師の収入には若干の差があります。海外での常勤の日本語教師の求人は、東アジアと東南アジアが多いようです。反対に、欧米圏での求人は少なく、求められるキャリアや学歴など、ハードルが上がるとされています。 海外の常勤日本語教師の収入は、年収に換算するとおよそ150万円~200万円程度とされ、同じ常勤でも日本国内で働く場合よりも低くなる傾向にあるようです。とはいえ、日本より物価が低い土地も多いため、日本での暮らしよりも楽な場合も多いようです。少なくともその国での暮らしには困らない程度の収入は得られるようですね。 国内と海外の待遇の違いについても、日本語教師を養成する学校の情報を参考にするとよいでしょう。   1コマあたりのお給料の相場 ここでは、非常勤講師の収入のベースとなる、授業1コマあたりのお給料の相場についてご紹介します。 1コマ45分の授業とした場合、平均でおよそ1500円~2000円程度とされています。時給に換算するとおよそ2000円~2500円ほどと、一般的なアルバイトに比べるとかなり高いと言えるでしょう。 しかし、非常勤講師の受け持つコマ数は人によって異なり、数が少なければもちろん収入は限られます。例えば、1コマ2000円で1日4コマ授業をし、それが週に3日あったとすると、月収は2000(円)×4(コマ)×3(日)×4(週)=96000円となります。とても生活できる額ではありませんよね。やはり先ほどもお伝えしたように、複数の非常勤先をかけもちしたり、他のアルバイトで補ったりといった仕方で生活している人が多いようです。 非常勤の厳しい事情として、大学の夏休みなど、生徒に授業がない期間は収入もない、ということがあります。また準備等、授業外での労働時間を含めると、実働時間が1コマあたりの給料に見合わない、という不満も見られるようです。加えて、非常勤の仕事は常勤とは異なり福利厚生なども整っていない場合もあるため、そのあたりも不安なポイントではあります。     総評:日本語教師の給料は安い 総評として、日本語教師の給料は「安い」と言わざるを得ないでしょう。国内で常勤の場合でも350万円程度と、日本人の平均年収に比しても高いとは言えず、コマ数の限定された非常勤講師の場合には複数の収入源を確保する必要があります。また、現役の日本語教師へのアンケート結果によれば、 もちろん、収入は国や雇用先によって異なる部分が大きく、当人のスキルやキャリアにも大きく左右されます。一概には言えませんが、特にキャリアの浅いうちは収入面で苦労する場合が多いと言えるでしょう。日本語教育のプロによる記事や、日本語教師を養成する学校の情報ものぞいてみるのをおすすめします。   まとめ 日本語教師の仕事とお給料について解説してきました。 日本語教師の仕事は授業だけではなく、その準備やテスト・宿題のチェックなどに加え、学校や教室運営など、意外と多岐にわたっていることがお分かりいただけたかと思います。その仕事内容は働き方や雇用形態にも左右されるため、一概には言えませんが、授業だけできればいい、というものではありません。 また収入面については、日本語教師のお給料は安い、と言わざるを得ないようです。特に非常勤の場合はそれだけで生活していくのが難しい額の収入しか見込めません。自分のスキルの向上やキャリアアップ、働く場所など、安定した収入を得るためには検討しないといけないことが沢山あります。自分に合った働き方や、自分の目指すキャリアを視野に入れて検討すると良いでしょう。  

日付2022/02/08/

場面別!日本語教師におすすめの教材を総まとめ!

日本語教師に必要な教材は、実は3種類に分けられます。 一つ目は「日本語教育能力検定試験に合格するために必要な教材」、二つ目は「外国人学習者が授業中に使うための教材」、三つ目は「日本語教師の参考書としての教材」です。 日本語教師のための教材と言っても、上記のように使用用途がまったく違うことがお分かりいただけるかと思います。 しかし、ネット上では混同して紹介されていることも多く、初めて日本語教師の教材を探す人には、少しわかりづらい部分もあります。 今回はこの3種類の教材を分類し、それぞれのおすすめをご紹介します。   日本語教師の教材3パターン 日本語教師資格試験の教材 日本語教師になろうと思ったら、まずは資格取得が必須。 しかし急に資格試験勉強や試験対策を初めても、この勉強を実際にどう使うのかがイメージしづらく、理解に時間がかかってしまいます。 まずは日本語教師の全体像を把握するとことから始めましょう。 イメージが掴めれば、勉強への意欲も高まります。   ■『日本語教師のスタートライン 本気で日本語教師を目指す人のための入門書』 日本語教育に関する書籍を数多く出版しているスリーエーネットワーク。 『日本語教師のスタートライン 本気で日本語教師を目指す人のための入門書』は、初めに読む本として最適です。 資格試験の勉強の導入に、全体的な知識を入れておきましょう。 その後の勉強の理解度が上がります。 引用ーーー ”日本語教育に一歩足を踏み込もうとしている人、踏み込んだばかりの人にはプロが執筆した参考書や専門書は難しすぎます。もっとわかりやすい切り口で読み通すことができ、日本語教育に関する専門的な知識の全体像を示した一冊です。” 「スリーエーネットワーク:日本語教育のスタートライン 本気で日本語教師を目指す人のための入門書」   ■『2020年 日本語教育能力検定試験 合格するための本』 日本語教師は民間資格のため、無資格でも人に日本語を教えることができます。 しかし、就職をするにしても実際に日本語を教えるにしても、日本語で日本語を教えるには知識とスキルが必要です。 日本人でも「あの時〜していたら」と「あの時〜していれば」の違いを、外国人学習者にわかりやすく説明できる人はほぼいないでしょう。 日本語教師の仕事をするためには、日本語教育能力検定試験に合格するか、学士の資格を保有し日本語教師養成講座420時間の修了のどちらかが必要になります。 日本語能力検定試験の合格を目指すなら、『2020年 日本語教育能力検定試験 合格するための本』がおすすめです。 株式会社アルクが毎年発行している教材で、日本語教育能力検定試験の最新の対策とが反映されています。 どんな問題が出題されるのかを知ることができ、またその難易度も実感することができる構成になっています。 引用ーーー ”本書の最大の特徴は問題について詳細な解説が付いているところです。日本語教育能力検定試験については、過去問とその解答が公開されていますが、なぜその解答になるのかという解説は公開されていません。本書で本試験と同傾向・レベルの類似問題を解き、解説を読むことで、理解が大きく深まります。” 「日本語ジャーナル:日本語教師になりたい人がまず読むべき本は? 編集部が選んだ6冊」より   ■『完全攻略ガイド』 ヒューマンアカデミーから出版されている『完全攻略ガイド』は、独学の必須本として、Amazonでベストセラーとなっています。 日本語教育能力検定試験に多くの合格者を輩出しているヒューマンアカデミー。 幅広い試験分野を1冊で学習できるように、内容を厳選してわかりやすく解説されているので、日本語教育能力検定試験に絶対合格したい人におすすめです。 引用ーーー ”赤本と言われるこの本は日本語教育能力試験を目指す人なら 誰でも持っている教材だと思います。” 「すずこりあ 韓国語の楽しさを伝えたいブログ」より   ■『日本語教育能力検定試験 50音順用語集』 こちらもヒューマンアカデミーから出版されている良書です。 勉強をスタートしたときにつまづくのが、試験勉強に出てくる専門用語です。 そもそもの言葉の意味がわからず、勉強が進まないということも。 『日本語教育能力検定試験対策 50音順用語集』は、厳選された重要用語がわかりやすく説明されているので、わからない単語があれば辞書のように引いて調べることができます。 また、関連用語も掲載されているので、試験対策だけでなく、日本語教師として仕事を始めてからも役に立ちます。 資格試験の直前には、この用語集で記憶の定着を確認しておくと効率的です。   ■『合格問題集』 『完全攻略ガイド』と『日本語教育能力検定試験対策 50音順用語集』で、内容を理解できたら、過去問に取り組みましょう。 ”過去問を解くことは、日本語教師養成講座を受講している人でも、独学で勉強している人でも、すべての受験生に必須だと思われます。初めの検定試験の傾向の探りと、最後の詰めは過去問がないとできません。最低でも3年分くらいあると繰り返し解けるのでいいでしょう。 ヒューマンアカデミーの「合格問題集」は解説がついていたので、一つ一つ解説を読みながら、攻略ガイドの該当ページを探して熟読しました。” 「jegs international:12冊の独学で合格した方法(日本語教育能力検定試験)」より 資格取得に向けて、まずは教材を揃えるところから。 オンライン通販でも教材を揃えることができますので、人気の教材や売れ筋の本を探してみましょう。 「Amazon:日本語教育能力検定試験 の 売れ筋ランキング」   外国人学習者が使う教材 日本語教育の現場でいう「教材」とは、日本語を勉強する外国人学習が授業や勉強で使うもののことです。 教科書が代表的ですが、教科書以外にもさまざまな教材があります。   ■「話す」ための教材 『わたしのにほんご』 外国人学習者の会話習得におすすめなのが、『わたしのにほんご』です。 日本語教育の本質は、日本語を使ってコミュニケーションをとることです。 会話ができるというのは、学習者にとっても学習意欲が高まる経験です。 わかりやすい教材があれば、会話の習得に役立ちます。 ”初級のうちから学習者の感情や経験を話せるように工夫された本です。 学習者も日本語を使って話せることを実感できるので、まだあまり文型を学習していなくても、ぜひ使いたい一冊です。” 「現役日本語教師×新米主婦:日本語教師におすすめの本|文法書・初級・中級・JLPT・ビジネスなど」   ■教科書 日本語学校の初級では、それぞれ指定の教科書を用いて授業を進めることが多いので、日本語教師が教科書を選定する機会は少ないでしょう。 しかし、上級やビジネスに特化したクラス、個別のオンライン授業などでは、日本語教師が教科書を選定する必要があります。 よく使用されている教科書の代表例としては、 教えるべき項目を文型で提示したシラバス『みんなの日本語 初級I』 学習者コミュニケーションをする必要がある「場面」を集めて作成したシラバス『はじめよう日本語初級1』 学習者の学習目的になっている話題を集めて編成したシラバス『J.Bridge for Beginners vol.2』 目的を達成するために必要な課題を編成したシラバス『まるごと・日本のことばと文化 (入門A1)かつどう』 などがあります。   ■補助教材 実際の授業は教科書だけでなく、補助教材も使用します。 教科書の文字だけでは理解しづらい部分を補うために、場面が想像しやすい「絵カード」がよく使われます。 上記の『みんなの日本語』の補助教材には『絵教材CD–ROMブック』があります。 教科書は多数出版されていますが、どの教科書にも基本的に副教材があり、教科書と合わせて使用できるようになっています。   ■辞典 『教師と学習者のための 日本語文型辞典』 「文型」は概念のため、今までは辞書で引くことができませんでした。 しかし『教師と学習者のための 日本語文型辞典』では、文型を意味・機能・用法の形式として分類し、辞書のように検索できるよう構成されています。 豊富な例文を用いて丁寧に解説されており、日本語教育の書籍でベストセラーの辞典となっています。 ”中級レベル以上の文型3000項目の表現を収録。日本語能力試験1・2級レベルの出題基準サンプルに加え、新聞・雑誌・小説・シナリオなど、実際に使われている日本語からも広く収集。文型を文や節の意味・機能・用法にかかわる形式という広い枠組みで捉え、それらが場面や文脈の中でどのように使われるのか分かるように記述されています。” 「Coto World Inc:日本語教育のプロが教える!日本語教師必携の参考書・辞典、4選!」 教科書、補助教材、辞典といった学習者向けの教材をご紹介しました。 学習者のレベルに合った教材を選定するのも、日本語教師の大切な仕事です。 新しい教材も随時出版されているので、ぜひチェックしておきましょう。 “そして、教材を選ぶ際に最も重要なのは、学生のレベルと学習目的にあったものを選ぶことです。 しかし、専任やレベル担当になると、よりよい教科書はないか他の教科書を見て教材研究を行い、新たに教科書を選定することもあります。 また、プライベートレッスンでは教師が学生に合わせたレベルの教科書を選ぶ場合もありますから、どんな先生でも、ある程度教科書選定に関わる知識は必要です。 学生の目標やレベルなどからシラバスデザインを行い、教材を考えられるよう準備しておきましょう!” 「日本語教師キャリア:日本語の教材って? 教科書選びのポイントやオンラインでも使える教材について紹介!」より   日本語教師の参考書としての教材 ■『日本語の教え方ABC―「どうやって教える?」にお答えします』 いざ授業を受け持つ段階になって、新米の日本語教師が戸惑うのは「教え方がわからない」ということです。 資格試験に合格し日本語教育に関する知識は十分でも、それを使いこなすには実践経験が必要。 そんな時は、「教え方」についての疑問を解決してくれる教材を活用しましょう。 ”タイトル通り、どうやって教える?に答えてくれる本。文型ごとではなく「推量」「様態」などのようにそれぞれ分かれており、推量では「ようです」「らしいです」「はずです」などが扱われ、それぞれの比較、説明、例文などを絵などを使って解説している。 豊富なアクティビティも紹介しており、巻末にはそれに使う絵が載せてある。拡大して学生に配ったり、教師が手に持って使用できる。 とりあえず初級を初めて持つ先生は何をしたらいいのかわからないので、これを参考にしてもいい。” 「日本語教師のN1et:初級おすすめ参考書」より   ■『基礎日本語辞典』 例文が欲しいのならハンドブックなどで十分ですが、学習者からので「なんで?」に答えるには、この辞典がとても役に立ちます。 例文が豊富で、微妙な使い分けも詳しく解説されています。 学習者が理解しやすい例文を提示するには、この辞典であらかじめ例文や答えをストックしておくと良いでしょう。 引用ーーー ”非常に詳しい言葉と文型の解説と、そして実に豊富な例文が載っており、どの参考書を調べても、ネットで検索しても、出てこないものは最終的にこれを見れば解決することも多い。似ている言葉との比較もあり、非常に助かる。” 「日本語教師のN1et:全級おすすめ参考書」   ■『短期集中初級日本語文法総まとめポイント20』 外国人学習者にとって、日本語の文法は難解です。 初級で学ぶ文法項目の20のポイントがまとめられている『短期集中初級日本語文法総まとめポイント20』は、参考書と問題集が一緒になっています。 授業の導入になりそうな例文やイラストが充実しているので、板書の参考にも役立ちます。 ”初級の内容を全部カバーしているわけではないですが、学習者が混乱しやすい20の項目だけがピックアップされているので、みん日の練習Bや文型練習帳に加え、ここから練習を抜粋して用意してもいいでしょう。” 「日本語教師は見た!:初心者におススメ!日本語を教えるための参考書5冊」より   ■『新人日本語教師のためのお助け便利帖』/『新人日本語教師のための授業づくり練習帖』 毎日の授業は、失敗と改善の繰り返しです。 日本語教師になりたてのころは、授業の時間配分、語彙の説明、テストの作り方、学習者からの質問に答えられないなど、さまざまな悩みが発生します。 この2冊には、新米日本語教師が直面する問題を解消するためのアドバイスが詰まっています。 “日本語教師は日々の経験と内省の積み重ねで指導がうまくなっていく仕事ですが、初めのうちは経験も日本語の知識も不足しているのでとにかく大変です。 そんなときにこの2冊がお守りのような存在になってくれるので、これから日本語教師を始めようと思っている方、もしくはすでに日本語教師として働き始めている方に是非おすすめしたいです。” 「koguma:これから日本語教師を始める人におすすめしたい参考書、教科書を紹介!」   ■『日本語授業の進め方 生中継』 教科書と合わせて、教え方の手引などを参考ししている日本語教師の方も多いでしょう。 しかし、「教え方の手引を参考にしても、どうやって授業をすればいいかわからない」ということもあります。 『日本語授業の進め方 生中継』は、初級の指導に必要不可欠の文型指導が23個の授業にまとめられています。 一部のトピックは実際の授業の様子を動画で見ることができ、時間をかけずに具体的な授業の流れを理解できる一冊となっています。 ”本書は日本語教師25年以上のベテラン講師の生授業を取材したもので、教え方が授業の流れなどが紹介されています。 写真もたくさんあり、授業のテクニックなども書いてあるので、特に経験の浅い先生には役に立つと思います。” 「日本語NET:新米日本語教師におすすめの参考書」   ■『絵を描いて教える日本語』 指導方法のスキルアップに使える一冊。 各文型を解説するときにどういう絵が効果的なのかという観点から書かれた、実用的な本です。 日本語がわからない人に日本語を教えるときは絵カードが効果的ですが、会話の途中などで、すぐに絵カードのような教材を出すことができない場面も多くあります。 そうした場合に簡単なイラストがかければ、指導もコミュニケーションもスムーズになります。 絵心がなくても相手にわかりやすいイラストの書き方とその使い方が載っているので、読んですぐ、毎日の授業に活用できます。 東京外国語大学の推薦図書にもなっているほど、評価の高い良書です。 ”「ドアが開いている」と「ドアが開けてある」の違いを絵で描き表わせるか。直接教授法で必須となる、絵による技法へのヒントがたくさんつまっている。” 「東京外国語大学日本課程推薦図書リスト・ 日本語教育学」より   まとめ 資格試験のための教材、学習者のための教材、日本語教師の教材の、それぞれのおすすめをご紹介しました。 日本語教師としての自身のレベルや学習者のレベル、学校での授業やオンラインでの授業と、日本語教師が必要とする教材はそのシーンによって多岐に渡ります。 もし何か探している教材や参考書があれば、「日本語教師読本Wiki:教師向けの本」が便利です。 定番の書籍から、新米教師向けの本、文法に特化したものや授業のアイデア集など、いますぐ参考になる書籍を調べることができます。 今回ご紹介した教材以外にもさまざまな書籍が発行されているので、ぜひ日々の日本語教育に役立ててください。  

日付2022/02/08/

日本語教師を目指す人におすすめしたい本

「日本語教師を目指したい。でも、どのような参考書や本、書籍を読んで勉強したらいいのかがわからない」という人もいるのではないでしょうか。 日本語教師の仕事をするにあたり、特別な資格は必要ありません。しかし、日本語教師の人が読むべき本や参考書は多種多様です。文法だけでなく、クラスで行う活動やJLPTなどの知識もつけておく必要があるからです。 当記事では日本語教師を目指す人や初心者の日本語教師の人におすすめの本や参考書を、初級・中級などのジャンル別に紹介します。   初級レベルの日本語について知りたい人におすすめの本 みんなの日本語初級I 第2版 教え方の手引き 「みんなの日本語」とは、国内・海外を問わず、多くの日本語学校の生徒がが使っている教科書です。初めて日本語教師になった人が、みんなの日本語を使って授業をすることも多いでしょう。 『みんなの日本語初級I 第2版 教え方の手引き』は、『みんなの日本語 初級I 第2版』の指導書で、課ごとの授業の進め方や例文などが載っています。 授業で用いる教科書がみんなの日本語の人は、『みんなの日本語初級I 第2版 教え方の手引き』があれば、初めて専任の講師として勤務する場合でも、スムーズに授業を進めることができるでしょう。 なお、教え方の手引きには初級と中級、第1版、第2版の4種類があります。教え方の手引きを購入したい人は、事前に自分が用いるみんなの日本語を確認して、違う種類のものを買わないようにしましょう。   初級を教える人のための日本語文法ハンドブック 「日本語教師になって間もないので文法をもっと詳しく勉強したい」という人には、初級レベルの文法がまんべんなく解説されている『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』がおすすめです。みんなの日本語を出版しているスリーエーネットワークが出版しています。 この本は2部構成であり、個々の文法項目についてまとめた1部と、品詞や活用など全体にかかわる基礎的なことをまとめた2部にわかれています。さらに各文法項目は、下記の3つの要素に分けて解説されています。 ・これだけは ・もう少し ・もう一歩進んでみると 「これだけは」にはその文法を教えるにあたり最低限知っておくべき情報が、「もう少し」にはハイレベルな学習者向けの情報が、「もう一歩進んでみると」には文法項目の理論的な解説が、それぞれ記載されています。 そのため、初級レベルの文法知識はもちろんのこと、ハイレベルな知識を学んでスキルアップし、高い給与を得たい人にもおすすめの一冊です。 なお、2021年11月現在、Amazonの公式サイトにて試し読みをすることができるので、興味がある人は見てみてください。   日本語の教え方ABC―「どうやって教える?」にお答えします 『日本語の教え方ABC―「どうやって教える?」にお答えします』は、日本語学校に就職して間もない人や、日本語教師未経験の人向けに作成された本です。「キクタン」などで有名な株式会社アルクが出版しています。 全30課に分かれており、それぞれの課に下記の項目が記載されています。 ・文型 ・文法知識の整理 ・教え方の例 ・活動例 ・コラム ・板書マーク そのため、この本を購入すれば、日本語の文法の知識だけでなく「どうやって学習者にその文法を教えればよいのか」も勉強することができます。日本語を実際に教えたことがない人や、教え方に自信がない初心者の日本語教師におすすめの一冊です。 なお、2021年11月現在、Amazonの公式サイトにて『日本語の教え方ABC―「どうやって教える?」にお答えします』の第1課を試し読みすることができます。   初級日本語文法と教え方のポイント 『初級日本語文法と教え方のポイント』は、初級で教える69の文法をまとめた本です。みんなの日本語を出版しているスリーエーネットワークが出版しています。 文法項目ごとに「学習者からよく出る質問」や「学習者の誤用の例」、意味と用法の「説明」がまとめられているので、学習者の目線に立って文法を勉強することができます。 また、指導法や指導ポイントもまとめられているので、経験が豊富ではない日本語教師は、この本から教案を作る際のヒントを得られるでしょう。   中級レベル以上の日本語を勉強したい人におすすめの本 中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック 国際交流基金の公式サイトを見ると、中級とは「より広い世界で、自立的に、『やや抽象的、一般的、公的』で、やや複雑な課題を遂行していくことが可能になる段階」と定義されています。 中級レベルの学習者は、日本の大学に通っている学生にもよく見られます。日本の大学に通う海外の学生は、限られたコマ数の中で日本語を勉強し、その他の時間で自分の専門の勉強をします。生活もあるので授業後にアルバイトにはげむ人もいるでしょう。 そんな中級の学生に日本語を教える日本語教師には、『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』の中上級版である『中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック』がおすすめです。 『中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック』は、『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』同様、各文法項目で下記の3つが書かれています。 ・「これだけは」:その文法を教えるにあたり最低限知っておくべき情報 ・「もう少し」:ハイレベルな学習者向けの情報 ・「もう一歩」:補足的な情報や文法項目の理論的な解説 中上級の学習者を教える際の基本的な知識だけではなく、専門的な知識や考え方を勉強したい日本語教師にもおすすめの一冊です。なお、2021年11月現在、Amazonの公式サイトにて試し読みすることができます。   中級日本語文法と教え方のポイント 日本語の語彙や文法について書かれた参考書はたくさんあります。なかでも、語彙や文法をどう教えるかが記載された『中級日本語文法と教え方のポイント』は、日本語教師が持っておきたい本のひとつです。   『中級日本語文法と教え方のポイント』は、『初級日本語文法と教え方のポイント』の中級編にあたるもので、文法項目が「いつ使われるか」のか、その文法に似た類語表現はなにかが重点的に解説されています。 また、『初級日本語文法と教え方のポイント』同様に、文法項目ごとに「学習者からよく出る質問」や「学習者の誤用の例」、がまとめられています。   クラス活動について学びたい人におすすめの本 イラスト満載! 日本語教師のための活動アイディアブック 日本語教師はときに、学習者たちに体を動かしてもらって文法の定着を図ることもあります。そのため、日本語教師になりたい人や日本語教師になったばかりの人には、いくつかクラス活動をストックしておくことをおすすめします。 クラス活動を考える際に役立つのが、『イラスト満載! 日本語教師のための活動アイディアブック』です。日本語の学習者が、楽しく学べるような活動を紹介しています。たとえば、下記のようなクラス活動のやりかたが載っています。 ・自己紹介カードを見て誰の自己紹介なのかを当てる ・乗車券で日本の東京や京都などの観光名所を訪ねる ・2枚のイラストを使って間違い探しをする 実際に学んだ文法を用いてゲームをしたり、ロールプレイングをしたりすることで、文法が学習者に定着しやすくなります。   日本語教育能力検定を受けたい人におすすめの本 日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第5版 日本語学校によっては、日本語教育能力検定に合格していることを条件にしている場合もあります。そのため、日本語教師を目指している人の中には、日本語教育能力検定試験への合格を目指す人もいるのではないでしょうか。 日本語教育能力検定試験とは、日本語教師として基礎的な知識が備わっているか、状況に応じてその知識を活かす能力があるかどうかを測る試験のことです。 日本語教育能力検定の勉強をするなら『日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第5版』がおすすめです。日本語教育能力検定試験に合格しているかどうかで給料が変動する日本語学校もあります。 日本語教育能力検定で出題される幅広い問題を網羅し、解説されているからです。実際、日本語教育能力検定試験の対策本の中でも人気のある商品です。なお、2021年11月現在、Amazonの公式サイトにて試し読みすることができます。   JLPT対策について知りたい人におすすめの本 パターン別徹底ドリル 日本語能力試験 日本語能力試験(JLPT)は、日本語版の英語検定やTOEICのような試験です。日本語学習者の「読む・聞く」の能力を、N1〜N5までの5つのレベルで測ります。 日本の企業で働くならば、N1やN2レベルの日本語力が求められます。そのため、JLPTのN2やN1の合格を目指す学習者は多く、日本語教師にJLPT対策の授業を求めることが多々あります。 JLPT対策について勉強したい人には、株式会社アルクが出版している『パターン別徹底ドリル 日本語能力試験』がおすすめです。 『パターン別徹底ドリル 日本語能力試験』は、過去の日本語能力試験の問題を、語彙・聴解・文法・読解にわけて、出題される頻度ごとにまとめられています。 『パターン別徹底ドリル 日本語能力試験』は、N1~N5までレベル別に参考書がわかれています。『パターン別徹底ドリル 日本語能力試験』の購入を考えている人は、自分が担当するクラスのレベルの本を買うようにしましょう。

日付2022/02/08/

疑問

コロナでの日本語教師の仕事は?今後どうなる?今すぐやるべきスキルアップ策!

コロナ禍で様変わりしてしまった社会情勢。 日本語教育の現場も大きく打撃を受けました。 日本語教師になりたいと思っている人も、いま日本語教師をしている人も、今後の日本語教師の先行きに不安を感じるのは当然です。 今回はそんな不安を少しでも解消すべく、コロナ禍での日本語教育の現場、日本語教師の仕事の今後、今からやるべきスキルアップについてご紹介します。   コロナ禍の日本語教育の現場 外国人留学生・労働者の入国制限 2019年末から始まったコロナウイルスの感染拡大は、感染者数の増加と昇降状態を繰り返しながら、2021年現在も続いています。 引用ーーー ”外国人を顧客としている会社はこのコロナ禍でかなりの苦戦を強いられているですが、日本語学校をはじめ日本語教育機関(大学も含む)も全く同じ状況です。パスポートもビザも準備できているけれど、留学生が日本に入国できない、のです。” 「コロナ禍の外国人と日本語学校」より 日本国内での日本語教師の雇用は、こうした留学生や外国人労働者を生徒に持つ日本語学校がメインのため、日本語教師の雇用崩壊が叫ばれた時期もありました。 2021年4月22日に、日本語教育機関関係6団体《(一財)日本語教育振興協会 (一社)日本語学校ネットワーク (一社)全国各種学校日本語教育協会(一社)全国日本語学校連合会 全国専門学校日本語教育協会 (一社)全日本学校法人日本語教育協議会》によってまとめられた、「コロナ禍における日本語教育機関の 窮状と支援のお願い」では 引用ーーー ”• 昨年に引き続き相当数の日本語教師の雇用が失われる • 高いスキルを持つ日本語教師であっても、一度失職すると、二度と戻らない 優秀な教師の失職 ↓ 後進の育成体制も失われる ↓ 我が国の外国人受け入れ体制に大きな傷跡を残す” コロナによって日本語教師の多くが失職してしまうと、この先の日本語教育の現場が成り立たないと注意喚起がなされました。 「一般財団法人日本語教育振興協会 令和2年度 事業報告」では、 新型コロナウイルス感染症への対応がまとめられ、全国の日本語教育機関へコロナについての情報の発信、関係省庁や各政党等に日本語教育機関の次の要望事項を説明するなどの対応がとられました。 日本語学校も経営難に陥り、常勤講師の離職、非常勤講師やフリーランスは仕事自体がなくなるなど、多くの人が生活難を経験する事態となりました。 これは日本語教育の場だけでなく、他の業界でも同じ状況となりました。   入国制限の緩和 入国制限は2021年11月に段階的緩和措置がとられ、仕事や留学での日本への入国が一部可能になりました。 ”皆様もご存知の通り、2019年末の新型コロナウイルス(COVID-19)の発生により、世界的に移動が制限され、日本留学を希望する多くの外国人の皆様が日本に入国できなくなりました。 しかし、ようやく2021年11月8日より入国制限が緩和されたことに加え、在日外国人の日本語教育需要が増加しています。” 「日本語教師とは?日本語教師になる方法」より ※2021年12月現在段階的措置の一時停止が行われていますので、詳しくは「外務省 国際的な人の往来再開に向けた段階的措置について」をご参照ください。   日本語教師の仕事は減り続ける? コロナによって激減してしまった日本語教師の仕事ですが、今後も減り続けるのでしょうか? 日本語教師は、外国人の学習者に日本語を教えることが仕事です。 そのため、日本への留学や就労を希望する人、日本語の習得を望む人がいれば、まだまだ人気のある仕事といえます。 日本政府の方針や、海外での需要、オンライン教育の発展を考えると、今後も需要が減り続けるというのは悲観しすぎかもしれません。 その理由を個別に見ていきましょう。   日本政府は外国人労働者の受け入れを続ける 引用ーーー ” 平成 31 年4月から,新たな外国人材の受入れ制度(在留資格「特定技能1号」 及び「特定技能2号」)が開始され,今後も在留外国人の増加が見込まれる中で, 外国人を日本社会の一員として受け入れ,外国人が社会から孤立しないように するためには,日本語を習得できるようにすることが極めて重要である。我が国 に在留する全ての外国人が日本社会で生活していく上で必要となる日本語能力 を身に付け,教育・就労・生活の場でより円滑に意思疎通できる環境を整備する ため,学習目標を明確化するとともに,日本語教育の更なる充実が求められてい る。” 日本語教育の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針 令和2年6月23日 閣議決定より   引用ーーー ”長期的な視野で考えれば、日本の少子高齢化は改善される見込みは低く、 外国人就労者の需要は従来の推察通り増していくでしょう。 また、オンラインでの授業スタイルが定着してきており、 自宅から海外の日本語学習者に向けて日本語教育をおこなう新たな選択も広がりつつあります。” 「全養協こぼれ話「日本語教師の現状と今後について」より 日本全体でみると、人口減少改善に即効性のある方法はなく、経済社会を維持するためには労働者の確保は必須です。 日本の国策として、今後も外国人労働者の受け入れは継続する方針です。 日本で働く外国人労働者が増える以上、企業内で外国人の社員に日本語研修を行う日本語講師や日本語学校の教師は、これからも必要とされる仕事といえます。   海外でも日本語教師は需要あり ”中国国内では日本語教師募集のお知らせが頻繁にあります。上海や北京にももちろん求人はありますが、地域にこだわらなければさらにチャンスが広がるでしょう。基本的に大学卒業の経歴があれば、中国の大学で日本語教師として学生に教えることができます。コロナ禍だからといって減少傾向ではありません。実はコロナ禍の前から中国ではどの大学でも日本語教師不足です。日本人不足によって日本人と実際に話した経験がない学生も沢山いて、北京や上海以外の地域では、日本人が1人しか居ないことも。そのような地域に行ったなら、現地の人々はとても歓迎してくれます。しかし、その状況に天狗にならず、地道に日本語教師として基礎を固めていきましょう。” 「中国の日本語教育事情~20年の教師としてのキャリアとコロナ禍の現状」より 日本だけでなく海外にも、日本語教師として働ける場所はたくさんあります。 中国や韓国、台湾、インドネシア、オーストラリアなどは、コロナ以前から日本語学習者が多い地域ですし、コロナ収束以降は日本語教師の需要も再度高まっていくと予想されています。   働き方の多様化 コロナがもたらした災厄は大変なものでしたが、その結果オンラインでの働き方が加速しました。 これは日本語教師にとってもメリットといえます。 引用ーーー ”国内で主な勤め先となるのが、日本語を教える専門スクールや高等教育機関への進学を主な目的とする日本語学校です。また、学生の国際交流や留学サポートなどを行う大学の留学センターで、外国人留学生に対して指導を行う仕事もあります。” ”ほかには、外資系企業の外国人ビジネスパーソンを相手に、日本語レッスンを行う仕事もあります。” ”さらに、インターネットの普及により、Webカメラを使ったオンラインでの個人レッスンも増えています。レッスンの場所も時間も自由に選べるため、働きやすい形態です。”「ユーキャン・国内での日本語教師の仕事」より ”2013年以降、右肩上がりで増加していた日本国内の在留外国人数ですが、新型コロナウイルスの影響により、残念ながら直近の人数は一時的に減少しました。 しかし、例えばTCJでは、2020年4月よりハイブリッド形態(登校とオンラインを任意に選択可能)にリニューアルした在日外国人専用の日本語学習コースにおいて、現在までに累積250名を超える新規学生が入学されました。” 「日本語教師とは?日本語教師になる方法」より 今まで日本国内では、教師は日本語学校に出勤して、そこに集まっている生徒に対して直接授業を行うという形式がほとんどでした。 しかしコロナによって、ビジネスミーティングや大学の授業もオンラインで行われるようになり、通信講座や各種授業もオンラインに特化しているところが増えています。 感染のリスクを避けて自宅で学習できる、自宅で仕事をできるというのは、日本語教師にとっても外国人の学習者にとってもメリットが多く、オンライン化は今後さらに一般的なものになっていくでしょう。   コロナがもたらしたキャリアについての意識の変化 ”株式会社ビズリーチが2020年4月に会員に対して行った調査(有効回答数517)によると、 「新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、 自身のキャリア観に変化があったか」という問いに対して56%が「変化があった」と回答し、うち92%が「企業に依存せずに自律的なキャリア形成が必要」と回答しています。  Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)を考えざるを得ない時代の中で、コロナをきっかけに、自律的なキャリアを考え始める人が増えているようです。 ” 「VUCA時代に注目される日本語教師資格」 すでに日本語教師として働いている人は実感があるかもしれませんが、日本語教師はもともと、自律的なキャリア形成を行ってきた職業です。 留学生に教えるのか外国人就労者に教えるのか、場面に応じて求められるスキルも変わりますし、時代によっても教える内容は変化していきます。 日本語教師はそうしたケースに応じて指導方法を変え、キャリアを育ててきました。 また、本業で仕事をしながら副業やボランティアで日本語教師をする、フリーランスとしてオンラインで教室を持つなど、パラレルキャリアの構築にも有利な仕事なのです。 こうしたキャリア形成の考え方が身についていれば、コロナ禍での変化にも十分に対応していけるでしょう。   今すぐやるべきスキルアップ 今のうちに日本語教師の資格を取る 街を見渡せば、少しずつ人通りも回復に向かっている日本。 これから入国制限の解除が進めば、日本語教師の不足を補うために募集・採用枠も増える見込みです。 引用ーーー “コロナが終息へ向かうと、以前の様に日本語教師募集求人がかなり増えてくると予想されます。そうなってから資格取得に向けての勉強を始めると時間がかかりますよね。 今勉強を開始し、資格を取得しておいて、終息へ向かう頃にはすぐに万全の態勢で就職活動に取りかかれるように今準備を始めておくのが賢明ですね。” 「KEC日本語学院 公式ブログ」より これから日本語教師になりたいと考えているのであれば、今のうちに日本語教師の資格をとっておくのがおすすめです。 日本語教師の需要が回復した時に、スムーズに仕事を始めることができるでしょう。 「アルファ国際学院」のようにオンライン講座を行っているところであれば、コロナ禍でも日本語教師の資格を取得することができます。 また、日本語教師の資格をとっておけば、オンラインで自分で仕事をするという選択肢も増えます。   オンライン日本語教師にチャレンジしてみる 引用ーーー ”オンライン日本語教師は、基本的には教員免許や日本語教育に関する資格を持っていなくてもできる仕事です。オンライン日本語教師のなかには、サイトに登録して本業とかけ持ちしている人も少なくありません。そのうち、資格を持たずに教えている人も多数います。” ”オンライン日本語教師は、資格や教えた経験がなくてもできるため、はじめやすい仕事です。インターネット環境とオンライン通話のできるパソコンなどの機器があれば、好きな場所で講師活動ができます。” 「にほんご日和」より 日本語教師の資格は国家資格ではなく民間資格なので、今のところは何も資格がなくても、日本語教師をすることができます。 今後国家資格にする動きはあるものの、具体的な時期は決まっていません。 日本語学校では、採用時に日本語教師資格保有者を条件としていることが多いのですが、オンラインの場合は資格不要で仕事をすることができます。   引用ーーー ”オンライン日本語教師になっても、誰もがコンスタントに仕事が取れるわけではありません。仕事があるかどうかは、講師自身のティーチングやコミュニケーションのスキルに大きく左右されます。” 「にほんご日和」より   とはいえ、「仕事をすることができる」のと「仕事ができる」というのは全く別物です。 日本語を日本語で教えるには、日本語に関する知識はもちろん、外国人の学習者にわかりやすい授業を行うというスキルが求められます。 その結果上記の引用にあるように、オンライン上で仕事を取れる人と、仕事を取れない人という差が現れます。 これから活発になると予想されるオンラインでの日本語教育ですが、日本語教師の資格を保有しているというのは強みになります。 早めに参加してオンライン指導経験を積んでおくのも、これからの日本語教師人生で役立つ経験となるでしょう。   コミュニティで情報収集する 小さな不安も一人で抱えていると、だんだんと大きくなってしまいます。 自分の知っている情報や感覚だけでは、こうした不安を解消することは難しいので、多くの人と情報交換をしましょう。 同じ職場の人と話をすることも大切ですが、立っている場所や条件が同じだと、不安や愚痴を話すだけになってしまうことも。 違うコミュニティに参加することで、新しい仕事に出会えたり、現状を打破するいい方法が見つかるかもしれません。 「大谷書店」は、日本語学習者のためのテキストや問題集を取り扱う書店です。 これから日本語教師を目指す人や、現役の日本語教師の人が使う専門書、視聴覚教材などを豊富に揃えています。 大谷書店では、アルバイト支援やシンポジウムの開催など、日本語教師のサポートもしています。 実用書や参考書を見に行った際には、こうした集まりに参加してみるのもいいでしょう。 近くにこうしたコミュニティがない場合は、オンラインイベントを活用しましょう。 「日本語教師お仕事報告会・コロナ禍の日本語学校」では、コロナ禍での授業形態、学校の対応、オンライン授業のメリット・デメリット、苦戦したことなど、実際の現場での体験を共有しています。 コロナ禍でオンラインでの交流が後押しされ、日本語教師同士での意見交換や情報交換も盛んになっています。 こうしたコミュニティに参加することで、コロナ禍・コロナ禍以降の働き方について、新しい発見を得られるかもしれません。   まとめ コロナによって大きく変化した社会ですが、一般企業も日本語教師も同じく、その変化に対応していかなければなりません。 オンライン化がさらに進むと、人を必要としない仕事も増えていきますが、人と人とのコミュニケーションは機械では代替できないものです。 日本語教師の仕事の本質は、言語が異なる人に日本語でのコミュニケーション方法を伝えること。 これからのコロナの状況がどう変化したとしても、日本語や日本の文化を学びたい人とつながることができれば、日本語教師として仕事をしていくことは十分に可能です。 日本語学校で教壇に立つことはもちろん、日本にいながら世界の外国人の学習者に日本語を教えることもできます。 これからの働き方に目を向けて、充実した日本語教師生活を送りましょう。

日付2022/02/08/

お悩み

日本語教師の将来は?食べていけない?そんな不安を解消!

目次 ■日本語教師の現状  ・需要は増える?  ・需要は減る?  ・日本語教師は食べていけない?  ・実際の求人募集の内容は?   ■日本語教師の不安と業務内容への不安  ・ フリーランス、非常勤講師の場合の雇用形態への不安  ・ 常勤講師の場合の業務内容への不安   ■将来への悩みや不安を解消するには  ・スキルアップのチャンス!と捉える  ・環境を変えてみる まとめ   日本語教師の現状 日本語教師は「人材不足」が指摘されている一方で、「今後業界全体が縮小するのではないか」とも言われています。 さて今後、日本語教師の需要は増えるのか減るのか、どちらなのでしょうか? これから日本語教師を目指そうと考えている人も、いま日本語教師として働いている人も、将来的な仕事の需要は気になるところ。 今回は、日本語教師という仕事の将来について解説します。 また将来への不安を感じている方に、不安解消に役立つ方法をお伝えします。    需要は増える?   まずは、内閣府の「経済財政運営と改革の基本方針2019」を見てみましょう。 日本政府は2019年4月に新しい在留資格「特定技能」を定め、外国人労働者の受け入れや、留学生の日本での就職をすすめています。 国をあげての施策には、日本の少子高齢社会による労働力の減少があります。 日本国内だけの労働力では足りないので、外国からの人材を企業で迎え入れ、労働人口を補填しようという動きです。 今後も外国人労働者が増えるのであれば、日本語を学びたい人の数も増えるので、日本語教師の需要も増加すると予想されます。 引用ーーー “さらに、今後「公認日本語教師」という国家資格も新設される予定です。 日本語を学ぼうとする外国人はこれからも増え続けるため、日本語教師の需要はしばらくは増え続けそうですね。” 「日本語教師センリのブログ」より 世界に目を向けてみると、海外でビジネスを展開する場合や、日本との輸出入などのやり取りは英語の使用がメインのため、日本語の需要は少ないのが現状です。 しかし、アニメや漫画といったサブカルの人気が上昇しているので、「もとの言語でアニメを楽しみたい」「日本のカルチャーを学びたい」といった人が増えています。 従来の需要とは違う理由で、日本語教師の需要が出てきているのです。 引用ーーー "趣味や進学、仕事など日本語を学ぶ目的も多様化しています。そうしたニーズに合わせて今後は、進学、ビジネスなど得意な専門分野をもっていると強みになると考えられます。 また、インターネットを使ったオンラインレッスンも人気があり、働き方が多様化するとともに、活躍する場は増えていると言えます。" 「スタディサプリ進路」より   需要は減る? コロナ禍のため、日本で働く外国人労働者の数は、この2年は局所的に減少しています。 そうした人たちを生徒としていた日本語学校などは、経営難に陥り倒産するところや、日本語教師のリストラを行うところもありました。 しかしコロナ禍による不安定さは、日本語教師以外の仕事も同じです。 コロナなどの感染症や天災が引き起こす世界的な大きな変化はもちろん、オンライン化やDX化にともなって、さまざまな仕事が変化を余儀なくされています。 "コロナ禍で、日本語教師が働く日本語学校等、日本語教育関連機関は経営の危機に直面しています。実際、先日も外国人実習生の介護仲介団体が破綻したニュースがありました。 また、生徒の減少で日本語教師を解雇した機関も多くあり(つまりリストラされた・失職した日本語教師が多数おり)、当面、日本語教師の雇用は、通常よりもさらに不安定な状態が向こう数年は続くものと思われます。" 「日本語教師info」より このように、日本語教師の将来性と需要については、現在日本語教師をしていたり、学校を運営している業界関係者内でも意見が分かれているのが現状です。 これから日本語教師を目指す人は、今までとは違う働き方や、新しい生徒・顧客の獲得に目を向ける必要があるといえます。 オンライン授業のスキルを習得しておくのも有効な手段です。 もし日本国内の需要が減少したとしても、オンラインなら世界中の生徒に日本語を教えることができます。   日本語教師は食べていけない? 実際に日本語教師を仕事にして生活している人は、どれぐらいいるのでしょうか? 日本語教師で食べていけるのでしょうか? 結論としては、日本語教師として10年以上勤めている人は全体の3割以上にのぼり、日本語教師として生活をしていくことは、可能といえます。   日本語教師を10年以上続けている人は、全体の3割 引用ーーー ”文化審議会分科会(2020)によれば、日本に在留する外国人の数は、令和元年時点で283万人に上る一方、日本語教育を職業とする日本人教師の数は1万9千人に留まっている。 この要因の一つに、「日本語教師は食べていけない」言説が広まったことで、若者が日本語教師を職業として選択しないということが考えられる。(丸山2015) 一方、一般社団法人日本語教育振興協会(2020)が行った調査によると、現役日本語教師の勤続年数は、10年以上が30.4%で最も多かった。しかし、次いで多いのは1-3年未満で23.6%であった。” 「拓殖大学 日本語教師のキャリア形成に関する一考察」より この調査から、日本に在留する外国人の数に対して、日本語教師の人数はとても少ないことがわかります。 10年以上日本語教師としてキャリアを形成している人が全体の約3割と、日本語教師として生活をしていくことは可能ということもわかります。 しかし、一度は日本語教師の職についたものの、1年から3年で離職する人が2割以上いるという点が、これから日本語教師を目指す人にとっては不安を感じるところではないでしょうか。   1-3年で日本語教師を辞める人は、全体の2割 一橋大学の論文でも、日本語教師になって1-3年の新米の教師は、不十分な自身のスキルや資格への不安、環境的不安は日本語教師としてのキャリアプランや、日本語教師という職業自体への不安を抱えていると書かれています。 仕事を始めてから3年というのが、キーポイントになりそうです。 では、日本全体の社会人、3年以内の離職率と比較してみましょう。 「厚生労働省 広報 令和2年 新規学卒就職者の離職状況を公表します」によると、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者36.9%、新規大卒就職者31.2%となっています。 全体の離職率と比べると、日本語教師が極めて離職率が高いわけではなく「そもそも3年以内に離職する人が多い」といえます。 日本語教師の3年以内の離職率は、日本全体の社会人の3年以内の離職率よりも少ないですし、日本語教師は食べていけないというのは、ケースバイケースでしょう。 しかし、一部の人は日本語教師として食べていけないというのも事実です。 今後日本語教師を目指す人は、「日本語教師は食べていけない」というイメージに囚われず、働く場所や働き方について、自分のライフプランに合うところを探すことが大切です。 自身のライフプランや短期の目標が漠然としていると、悩みや心配が増えることがあります。 日本語教師になるか、一般企業に就職するか、大学院にいくか、たくさんある選択肢を選びきれず、結局どれも逃してしまったという人もいます。 引用ーーー ”先行きが不安です。人生失敗してばかりです。日本語教師として頑張りたかったけれども、自分のせいで失敗しました。 日本語教師として活躍するのはもう無理なのでしょうか。非常勤の掛け持ちで生活できるのでしょうか。自分がとても情けないです。” 「生き方・人生相談」より またその一方では、下記のような人もいます。 一般的な普通の企業に就職して離職・転職した人の例です。 引用ーーー ”私は新卒で3年半、業界では大手の一般企業に勤めていました。人並みのキャリアも歩ませてもらっていました。毎月美容院へ行って、時々マッサージにも行って、シーズンごとに新しい服を買って、普通の会社員生活を送っていました。 でも、どこか満たされない気持ちで働いていました。日本の会社の年功序列や前例、挑戦しない姿勢、時代の変化に乗り遅れるなど、少し嫌気が指していたんだと思います。 〜 あまりうまく言えないけど「人生が変わった」と、本気でそう思っています。こういう話って、なんだかうさんくさい気がしますが・・・(笑) でも正直、それが「日本語教師が天職だったから」と断言はできません。ごめんなさい。まだ3年目なので。(笑) ただ、新しい世界に踏み出したことで、自分の価値観や、考え方が変わったことを実感しています。” 「私、25歳でOL辞めて日本語教師になりました。」より 日本語教師を目指して現在は養成講座を受講しているという人も、将来の働き方について具体的な目標を持っています。 引用ーーー ”日本の日本語学校でしばらく経験を積んでから、海外で働きたいと思っています。経験を積んだら、プライベートレッスンや企業講師などにも挑戦していきたいです。将来的には、前職の経験を活かし、日本語のサービスランゲージやマナー・接遇を専門に教えていく日本語教師にもなれたらよいなと漠然と目標を抱いています。日本語教師は選択肢が沢山あるので、夢が広がります。” 「日本・海外で活躍する先輩の声」より 同じ日本語教師を目指す人でも、将来に対する展望がまったく違うことがわかります。 人生100年時代と言われる現代においては、一つの企業で一生勤め上げるというという働き方自体が変化しています。 「就職できたら安心」という固定概念が強すぎると、前者の人のように悩みが強くなってしまうかもしれません。 変化に柔軟に対応していくスキルが必要でしょう。   実際の求人募集の内容は? 「indeed 日本語教師関連の求人」をみてみると、日本語教師の募集はアルバイト・パートが57件、正社員51件、契約社員18件、業務委託11件、ボランティア8件、新卒採用3件と、全体で152件あります。(2021年12月現在) 正社員の募集概要でみてみると、月給19万〜35万、年収400万以上を提示している企業も見受けられます。 また勤務時間や休暇、福利厚生についても明記されています。 雇用の条件では、一般企業と特に違う点はないといえます。   雇用形態への不安と業務内容への不安 正社員として日本語教師をする場合の条件面は、前述のように一般企業への就職と大きな違いは見受けられません。 ではなぜ、日本語教師の将来が不安視されているのでしょうか? 「雇用形態への不安」と「業務内容への不安」が、理由として考えられます。   フリーランス、非常勤の場合の雇用形態への不安   引用ーーー ”元々、日本語教師業界は非常勤が7-8割を占めていましたが、今後はますます非常勤が主流となるとみられます。「非常勤」といえば聞こえがよいかもしれませんが、実質アルバイトであり、フリーターです。” 「日本語教師info.」より 日本語教師の雇用形態は、非常勤講師が7割以上となっています。 日本語教師は年齢による縛りが少ないため、学生のアルバイトや、主婦の方のパート、定年退職後の人生の仕事、副業なども含むため、非常勤という雇用形態の割合が多くなっています。 参考:「日本語教師に年齢は関係ある?」 日本語教師を生業とした場合は、常勤講師としての雇用・正社員と比べて、キャリアプランが見えづらいというのが、不安の要因になってしまいます。 しかし、フリーランスとして技術やネームバリューを提供できる場合は、会社に雇用されるよりも収入が多くなるケースもあります。 常勤講師の場合の業務内容への不安 常勤講師として勤めている教師は、一般企業と同じように昇格や昇給のステップが用意されていることが多く、主任、副校長、校長、といった明確なキャリアを目指すことができます。 その点では、非常勤講師やフリーランスよりも安定を感じることができるでしょう。 しかし、常勤講師ならではの悩みもあります。 長くその職場で働きキャリアを形成するということは、その分責任も重くなるということです。 引用ーーー ”また、現在の世界情勢から、国同士での問題が発生する場合もあります。政治的な問題はクラス内では避けなくてはなりませんが、中にはこういった話題を出してくる生徒もいます。こういった人にどのように対応し、スムーズなクラス運営をしていくか、日本語教師は常に考えて仕事をしなければなりません。” 転職ステーション「日本語教師ならではの不安・悩み」より 学習意欲の低い生徒に個別に対応したり、微妙な言葉のニュアンスの違いに配慮したりといった、「日本語を教える業務」以外の毎日の仕事に、精神的な負担を感じる人もいます 文化や慣習の違いを踏まえた上での生徒対応は難しく、クラス運営に悩む人が多いのも現状です。 そのため、仕事量・業務時間と給与が見合っていないと感じる場面も、非常勤やフリーランスと比べると多くなるでしょう。 雇用形態や業務内容への不安というのは、どの立場であっても、それぞれに悩みがあります。 そうした悩みを克服・改善していくことで、将来の不安を軽減・解消することができます。   悩みや不安を感じる場合 では、このような悩みや不安とどう向き合っていけばいいのでしょうか?   スキルアップのチャンス!と捉える 引用ーーー ”非常勤講師を掛け持ちしていた頃は生活費のために、できる仕事をどんどん入れつつ、これがいつまで続くのだろう・・・と心配で心配でたまりませんでした。 安心したい。 安定したい。 できれば、経済的な余裕も欲しい。 あの頃の私が任期最後の年を迎えたら、きっと先の不安ばかり考えて、心がヒリヒリしていたことでしょう。 でも、今は自分の将来にあまり不安を感じていません。 それは年齢を重ねて「将来が短くなった」からではなく(苦笑)、キャリアの理論を知ったからです。” 「将来が不安な日本語教師に伝えたい」より 漠然と不安を感じている場合は、まずライフプランやキャリアについて学び直してみましょう。 何もない、できない、足りないとう自分への認識が間違っていることは多々あります。 正しく自分の実力や現状を把握することで、漠然とした不安から脱却し、スキルアップの方法や新しい可能性を見つけることができます。 今後需要が高まると予想されるオンライン教育の手法を学んでみてもいいですし、SNSの発信を活用して、自分の生徒を持つことも可能な時代です。   環境を変えてみる 引用ーーー ”今でも、国内の日本語学校・大学(別科、日本語学科など)・企業、海外の日本語学校・大学・企業、青年海外協力隊、日系社会青年ボランティア、国際交流基金の日本語専門家など、当時と変わらず日本語教師として働く場はたくさんあると思います。 ただ、やはり安定を求めるのであれば、どのような働き方が自分にとってベストであるかということはしっかり考えたほうがよいと思います。” 「日本語教師はやめたほうがいい?将来性?未来は明るいかもよ、働き方によっては。」より 働く時間が短く、自分の自由な時間を確保できる方がいいのか。 給与や福利厚生が充実していれば、たくさん働いても楽しめるのか。 フリーランスとして自分のブランドで仕事をしたいのか。 「安定」と一口に言っても、人によって求める内容は異なります。 もし今の環境に不安があるなら、働く場所を変える、雇用形態を変えるというのも、一つの選択肢です。   まとめ 日本語教師に将来性があるかどうかは、世界情勢に影響を受ける面もあります。 しかし、日本の国策としては外国人労働者の雇用を増やす方向ですし、外国人労働者の数に対して日本語教師の人数は少ないというのが実情です。 日本語教師として、個人が豊かな人生を送ることができるかを考える際は、 ・どのような職場で働くのか ・フリーランスとして自分で集客運営ができるか ・自分にはどんな働き方が合っているのか といった、条件面やスキル面、個人の価値観で差が出るといえます。 こうした不安はどんな職業にも言えることですので、自身のライフプランを見据えて、キャリアを広げていくことが大切です。 やってみたいけど不安だという場合は、一歩踏み込むことで不安が解消されることもあります。 いまの職場に不安がある場合は、転職サイトなどでリサーチをしたり面談を受けてみることで、自身の市場価値を確かめることができ、不安解消の突破口が見つかるでしょう。

日付2022/02/08/

疑問

【現役日本語教師が徹底解説】日本語教師って仕事きついの?

外国人に日本語を教えたい、海外で活躍したい、英語を使って仕事をしたい、そんな夢を持って日本語教師を目指そうと思っている人も多いのではないでしょうか? しかしその一方で、日本語教師について検索してみると「きつい」「辞めたい」「仕事ない」などのネガティブな表現が一緒に表示され、夢実現の高い壁を感じてしまうことも。 「きつい」と聞くと、いくらやりたいと思っても二の足を踏んでしまいますよね? 日本語教師の資格を取得したりお金をかけて420時間の養成講座を受講したりしても、仕事を続けられなかったら、せっかくの努力が水の泡になってしまいます。 そこで今回は現役日本語教師の筆者が、仕事がきついかどうかについて、一般の人にはなかなか知り得ない情報も合わせてお伝えします。   そもそもどうして仕事がきついと言われるの? そもそも日本語教師の仕事はどうしてきつい、つらいと言われるのでしょうか? それには、以下の3つの理由が挙げられます。 ・授業準備と授業後の作業に膨大な時間と労力がかかる ・お給料が労働時間に見合っていない ・安定した職を得にくい これらについて、以下で一つずつ解説します。   授業準備と授業後の作業に膨大な時間と労力がかかる 日本語教師は、授業時間中に日本語を教えるだけが仕事ではありません。 授業前に授業計画を立てて資料や小テストを作ったり、授業後にテストの採点をしたり宿題の丸付けをしたり、やることは山ほどあります。 そして、それら1つ1つがとても時間と労力を必要とするんです。 筆者は教師になりたてで週に2回2コマ授業を担当しましたが、そのためにほぼ毎日朝から晩まで教案作成やその後の作業に追われていました。 その時は海外の大学で教えていて、日本語のクラスの他にもイベントの企画や開催、フリートークをするミニクラスも担当していたのでそれも忙しさに影響していましたが、教師一年目は週末も寝る間も惜しんで作業するほど切羽詰まっていました。 でも、経験を積んである程度要領を得ると、時間と心に余裕が生まれてきます。 知識が増えるので調べ物をする時間が減りますし、教案を描くコツを掴めたりネタの引き出しが豊富になったりもするので、心も体も楽になります。 同じ学校で教えていれば教材や資料などの使い回しができるので、授業前の作業時間が短縮できるのが嬉しいポイント。 ただ、毎年教える学生は変わりますし、教案や教材をより良くしようと思えばいくらでも改善できます。 そうして工夫しだすと「あれも、これも」とキリがなくなってしまい、ベテランになっても結局授業準備の作業に莫大な時間がかかることに変わりはなくなってしまうなんてことも。 人によっては、それがきついと感じるかもしれませんね。   お給料が労働時間に見合っていない 上述したように、日本語教師は長時間労働を強いられる場合も多い割に、お給料が良くありません。 経験が浅いと、日本語学校の専任講師は月給20万円程度から、非常勤講師は時給2000円程度からのスタートです。 非常勤講師の場合は、授業外の作業について一部手当がつく場合もありますが、無給の場合も多いです。なので、全ての作業を時給換算すると、コンビニやスーパーのアルバイトより時給が低いなんてことも珍しくありません 専任講師は年収にすると、生活していく最低ラインと言われる300万円くらい、あるいはそれ以下のお給料であることが多いです。経験と実績を積んで主任などに昇格しても、なかなか昇給は難しいというのが厳しい現実。 仕事のやりがいや情熱はお給料の多寡で決まるものではありませんが、モチベーションを決める大事な要素の1つです。 「これだけ頑張って働いたのにこのお給料って虚しいな」と思ってしまうとモチベーションは上がらず、きついと感じてしまうかもしれませんね。 熱意を持って日本語教育業界に飛び込んだ人でも、実際に仕事をしてみて生活していくのもきつくなってしまい、仕方なく転職するという方も少なくないようです。   安定した職を得にくい 日本語教師の職場は日本語学校や大学、高校、インターナショナルスクールや、プライベートレッスン、企業内講座、自治体の日本語教室など多岐に渡りますが、求人が豊富で就職の難易度があまり高くないのが、日本語学校。 日本語学校以外の就職先は特別な資格や経験(修士号や教員免許など)を必須としていたり、ボランティアを主に採用していたり、求人が希少だったりします。 なので、大多数の人は日本語学校への就職を目標にしますが、最初は非常勤講師からのスタートである場合が多いです。つまり、非正規雇用ということですね。 非常勤講師の場合、上述したように、授業前や授業後の作業を含めて労働を時給換算すると驚くほど薄給で、さらに健康保険や雇用保険などの加入が難しいことも。 非常勤講師の頃は、いくつかのバイトをかけもちしながらやりくりするという人も少なくありません。 でも、努力を重ねてある程度経験を積み、実績も能力もついてくると正規雇用の専任講師に昇格できることもあります。 ただ、日本語教師は非常勤やボランティアでの採用が大半を占めると言われており、バイトやパートでの不安定な勤務体系から抜け出すことはそう簡単ではありません。 そのような勤務体系は決して安定しているとは言えないので、それがきついと感じるかもしれませんね。   仕事が「きつい」と言うのは一面だけしか見えてないから?こんなメリットも ここまで「日本語教師の仕事はきつい」という解説を読んできた方は、「やっぱり日本語教師ってきついんだ。諦めようかな」と思う方も多いかもしれません。 でも、ちょっと待ってください。 今までご紹介した日本語教師のデメリットは、日本語教師の仕事の一面にすぎません。 どんな仕事にだって大変なこと、つらいことはありますよね? それと同じで、ご紹介したように日本語教育業界にももちろんダークな部分はあるんです。 でも同時に、ポジティブな面もたくさんありますよ。 日本語教師の仕事に挑戦したいと思っているなら、つらい面だけでなく、やりがいや将来性などポジティブなことについても見ておく必要があります。 ポジティブなことについて、主なものは以下の3つが挙げられます。 ・やりがいや充実感を感じられる ・手に職がつく ・異文化交流ができる ・求人の選び方や働き方次第で「きつい」を最小限にできる 以下でそれぞれ詳しく説明します。   やりがいや充実感を感じられる 日本語教師をしていると、「やっていてよかった」と思わずガッツポーズしたくなる場面に多く出会えます。 少し例を挙げると、以下のような場面です。 ・自分が一生懸命作った授業の資料に学生がのめり込んでいる時 ・クラスで、学生が楽しみながら日本語を勉強してくれていると感じた時 ・学生の日本語が上手になっていると感じた時 ・学生に感謝の言葉をかけられた時 日本語教師は多忙なのに薄給だとお伝えしましたが、何にも代えがたいこうした充実感を味わうと、嫌なことや疲れも一気に吹き飛びます。 実際、今日本語教育の業界で活躍している先生も、「一度この充実感を味わうとやめられない」と思っていらっしゃるでしょう。   手に職がつく 近年科学技術が急速に進歩し、今ある仕事の一部は将来AIに取って代わられてしまうと言われています。 特にAIが得意とする単純作業や高速計算などに関わる仕事は、AIによって代替される可能性が高いと言えるでしょう その点、教師は臨機応変な対応が求められるため、AIには代替されにくいと思われます。 学生やクラスによって教え方や導き方を少し変えたり、学生のモチベーションを高める工夫をしたりといった柔軟な対応は、機械が最も苦手とする分野です。 また、日本語を学ぶ学習者側からしても機械ではなく、日本語や日本文化に精通し、人の気持ちも汲み取りながら授業をしてくれる生身の人間から日本語を教わりたいと思うのではないでしょうか? このような意味で、教師の将来性は安定していると言えるでしょう。 異文化交流ができる 普段日本で生活していると、外国人と関わることってほとんどないですよね? でも、日本語教師の場合は仕事そのものが異文化交流とも言えて、今まで自分が知らなかった情報や知識、価値観に触れられます。 学生に自国の料理を紹介してもらったりイベントの話で盛り上がったりする中で、自分の世界がどんどん広がっていくのが感じられます。 海外で教えていれば、まさに毎日が発見の連続です。 様々な価値観や意見に触れることで「みんな違ってみんないい」という精神の大切さを身にしみて感じ、心の成長も促されるでしょう。 異文化交流によるこうした体験は、かけがえのない自分の財産になること間違いなしです。   求人の選び方や働き方次第で「きつい」を最小限にできる 日本語教育の業界は多忙なのに薄給で、なかなか安定した生活が得られないことが多いと上述しました。しかし、求人や働き方を選べば、そんな悩みも大幅に軽減できるでしょう。 例えば、日本語学校で非常勤講師をしているけれど、待遇に不満を持っている方。 そんな方は、オンラインレッスンの先生にも挑戦してみると、状況の改善が大いに期待できます。 特にコロナ禍でオンライン化が進み、オンラインレッスンの求人が一気に増えました。 オンラインレッスンであれば移動時間がなく、マンツーマンのものが多いため、授業前や後の作業も短縮できて効率よく稼げますね。 あるいは、日本語学校で専任講師をしているけれど、多忙と薄給の二重苦に苦しめられているベテラン教師の方。 そんな方は思い切って非常勤講師になり、今までの経験と人脈、実績を活かし、オンラインを含めた複数の学校で掛け持ちをしたり、もう少し待遇や職場環境の整った職場への転職を考えたりしてみるのがおすすめです。 または、教師としての経験やノウハウを活かして、日本語教師を続けながら日本語教育業界以外の分野(例えばライターや家庭教師など)でも活躍することも視野に入れてみる、というのも選択肢の一つになり得ます。 日本語教育の業界ではこのように多様な働き方ができますし、働き方や場所で状況を大きく変えられます。   まとめ 日本語教師を「きつい」と感じるかどうかは自分次第!   上述したように、日本語教育の業界は待遇や勤務体系などの問題できついと言われることは事実です。 筆者も、その問題には何度も悩まされてきました。 しかし、どんな仕事にだってきついことやつらいことはつきものです。でも同時に、どんな仕事にもきつさやつらさを超えて得られるやりがいや充実感もあるはず。 きついことがやりがいや充実感にまさってきついと感じてしまうかどうかは、あなた次第です。 他の誰かが「きつい」と感じることも、あなたはそう思わないことだってたくさんありますよね? でもそれって経験してみないとなかなか分からないことも。 なので、少しでも日本語教師の仕事に興味を持ったあなた、その可能性に心惹かれたあなたは、自分で経験してみるのが良いのではないでしょうか? 「百聞は一見にしかず」ですね。 もし「合わないな」と思ったらそこで方向転換すればいいですし、そうなったとしても様々な意味で学びがあるはずです。   理想の働き方を見つけて、日本語教師の「きつい」を最小限に抑えよう 上述したように、日本語教師の場合は、働き方や働く場所を選ぶことで「きつい」のもとになるデメリットを最小限に抑えることができるので、仕事のやりがいをより感じやすいはずです。 外国人に日本語を教えるという職業は、異文化に関わりながら人の成長を支え見守る素晴らしい職業。 海外で生活しながら働くチャンスも十分にあり、働き方や生き方の様々な可能性がみえてきます。 そんな日本語教師の仕事に興味を持った方は、求人の一覧と睨めっこしながら自分に合った働き方を模索し、「日本語の先生になりたい」という夢を叶えてみてはいかがでしょうか?

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